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古いものを大切にするDNA

着物の衿を縫っています。



昨年度まで色々な衿を
付け替えて楽しんでいたけれど、
今年度はあまり余裕が持てないので
白衿で着回しています。


それでも比較的すぐに
付け替えて洗濯の必要があるので
ザックザックと粗く縫います。


この針は刺繍針だろうけど
構わず使ってしまう
大雑把なB形😅

昨日は寒かったので
ウールの着物で勤務校へ。

寒い寒い、と
声が聞かれる中
ひとりだけぬくぬくと
あたたかい。


ウールの着物の中でも
一番のお気に入りは、
大柄の赤い麻の葉です。


赤いウールの麻の葉は
2着持っているのですが、
中でもこちらは15年ほど前から
気に入って着続けています。


※私は自称26歳ですが
 計算しないで下さいね。


母が私のサイズに合わせて
縫ってくれたので
とても着やすいのです。


これまたマネキンに
着せる余裕がなくて、
私が着たままのお目汚しで
ごめんなさい😅

柄が良く見えないので
こちらも写真を撮ってみました。
私の膝です😅
おひざにごろん、どうぞ?

古いものばかり
身につけているな、と
思います。


それが恥ずかしいと
思う日々もありました。


呉服屋の孫ですが
自ら呉服屋へ行って
着物を仕立てたことはありません。



汚れた名古屋帯を仕立て直して
裏面を表面に
変えて頂いたり、

劣化した訪問着の一部を使って
バッグに仕立て直して頂いたくらいです。

菊の金糸の刺繍が入った
古い訪問着を
バッグに仕立て直して頂きました。
職人さんの技は素晴らしいです。
裏側も可愛い。


それだってリサイクルの域で
新品を仕立てて頂いたのは
名古屋帯や草履を新調した程度です。


念のためお話しますと
着付教室経由でお願いしたので、
直に信用できる職人さんに
頼んだとは言え、

お値段はパッパラパラ〜♪
びっくりするほどの
お値打ちです。



着物関連じゃなくても
私は同じものを長年
使う傾向にあると思います。


10年以上使っている
バッグやコート。

靴は修理に出して
長く履きます。

ケータイも
一度買ったら
なかなか機種変更しません。


文房具に至っては
子どもの頃のものも
少なくありません。


着なくなった衣類は
下着や靴下を除いて
ゴミに出しません。


まだ着られる服は
リサイクルショップへ寄付し、
ボロボロのものは
古布回収に出します。


それが
何となくみみっちいように
感じることもありました。


でも昨日
尊敬する先輩のO先生に
こんな風に言って頂けました。


「良いものを大切に使って
 それを次世代に継いでいくのは
 日本人の素晴らしさよ。

 現在は服さえ使い捨てに
 なってしまったけれど、
 物を大切にするのは
 江戸時代には既に
 日本人のDNAに
 組み込まれていたでしょうから、

 それを呼び起こそうと思えば
 本当は私たちには簡単なはずよ。

 どうかその精神は
 息子さんに継いでね。」


石油で作った服のゴミの山の一部が
海に流れている動画を見ました。


アフリカに寄付された
ファストファッションの服が、
質が悪いために使われずに
大量に埋め立て地にそのまま
放置されている動画を。



使い続けるって
恥ずかしくも感じたけど
いいことなんでしょうね。


長生きでも
美しいものは美しい。

例えば昨日着ていた
羽織の羽織紐は
母の時代の珊瑚。


まだまだキレイです。

写真がぼやけていて
ごめんなさい。
淡いピンクが穏やかな
優しい気持ちにさせてくれます。

一つひとつを大切に
長く使い続けたいな。

それが美しく保たれて、
身につけることで
気分が良くいられるのなら
みみっちいと思われても
いいのかもしれない。



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