22歳のエア姪っ子に「新NISA、やっとこ?」と暗黒体験談つきでガチ語りしてみました
こんにちは。若橋未央と申します。
新卒22歳からインデックス投資を17年続けている、アラフォー2児の母です。
(なんで22歳から投資?という経緯は別の記事で。↓ )
新NISA、2024年1月のスタートにむけて(なんと、あと2か月!)、ホットになってきましたね。
各証券会社が割引やキャンペーン合戦はじめたりしています。
といっても、資産形成に興味が出る人って、結婚するから、子供が産まれるから…など、30代前後の方が多いと思います。
今日は、そのメジャー層とは縁遠いであろう、大学生の22歳姪っ子(架空)に先輩ぶる想定で、私の経験をふまえてお金の話をします。
結論としては…ぶっちゃけ…、
女性はとくに妊娠出産期以降、経済的に苦労しがちなので、
若いうちから金融投資と仲良くなっておくべし
=新NISA、さっそくやっとこ?
という話です。
よろしければおつきあいください。
女性が、男性標準社会で稼ぐのはしんどい
『82年生まれ、キム・ジヨン』知ってる?
2019年のベストセラー小説『82年生まれ、キム・ジヨン』をご存じですか?
韓国で「ふつうの家庭」に生まれ育った「ふつうの女性」の半生が淡々とつづられる話です。
家庭で、学校で、仕事で、結婚で、子育てで…無意識のうちに、ひたひたと、男性標準の社会で女性が背負わされる不条理が描かれます。
(数年前のベストセラーなので、どの図書館でも簡単に借りられるかと)
韓国だけではなく、日本でも多くの反響を呼びました。
そして、私自身、40年近く生きてきて、女性が負う不条理を大なり小なり経験してきましたので、自らに重ねるところがあります。
就活で、女だからと希望業界をあきらめた私
2004~5年、私が大学3・4年生の就活。
私はマスコミへの就職願望がありました。
小学生のころから新聞が好きで、学校新聞を作る団体で活動もしており、純粋に親しみ・やりがいがあったからです。
しかし、新聞業界をはじめマスコミ業界は「夜討ち朝駆け、徹夜は当然」「家庭は顧みないのが当たり前」、男性が多数派の社会です。女性はごく少数。(今も基本的にはそうかと…)。
「新聞社で働くなら、結婚して子どもを産むのはあきらめるくらいの覚悟がいるよ。その覚悟はある?」
当時は、そんな質問も堂々とされました。
(今は表向きNGだと思いますが、実態はどうなのかな…)
当時21歳女子大生の私は、急に大事なものを人質にされたような感覚になりました。
結婚出産は20代のうちにするだろう、漠然とそう思っていて…
妊娠出産をあきらめろと言われるのは、5~7年程度先の、そんなに遠くない未来を消されるような通告に聞こえました。
業界・会社ごと、女性社員の比率や離職率、産育休制度や活用実績をつぶさにチェックしました。OG訪問も10人以上しました。
そして、内臓をぎゅうぎゅうに絞るように悩んで、マスコミ志望をやめました。
一方で、同じ教室で席を並べていた男子学生の友人は、それらの悩みに近よる様子もなく、軽やかに新聞の世界に飛び込んでいきました。
22歳大学生の彼には「結婚」も「子供を産み育てる」ことも遠すぎる世界で、悩めと言っても難しかったと思います。
だれに強制されたわけでもない、私の責任のもとの選択です。
でも、男女で就職への悩み度合いがこんなに違うのかと、なんだかバカらしくなってしまって…帰省先の実家で「女に産まれなきゃよかった!」と実母に泣いてあたり散らしたこともありました。(ごめん…)
総合職ワーママの白旗ギブアップ
さて、マスコミ業界をあきらめた私ですが、自分なりに納得した就活を終え、2006年、東京で、教育系出版社の編集者になりました。
職場の半数以上は女性でした。
みんなしっかり働いていて、ホワイト企業で残業代も出ましたので、収入面は良かったですね。
GW、夏休み、年末年始と、休みのたびに海外旅行に行く、華やかな先輩も少なくありませんでした。
しかし、それは30代前半まで。
ふと気づくと、出産して育休を取り、戻ってきた女性社員が、1人、また1人…と次々退職していました。
残っている30代後半・40代以降の女性のほとんどは、独身かDINKS(子どもがいない共働き夫婦)か、子どもがいるなら至近距離の実家から手厚くサポートを受けている方です。管理職になると8割以上が男性でした。
育休後に時短勤務は取れる、業務も一応調整してもらえる、病児保育やシッターも複数確保し、持ち帰り残業もめっちゃしてる。
でも、やはり「終電残業ありき」の業務がベース、標準となっている職場で制限をつけて働くのは、「配慮してもらってごめんなさい、迷惑かけてごめんなさい」とひたすら謝る立場になります。常時ツライ。
そして、夫がフルタイムで働いていて、育児負担は時短勤務の妻側が多く背負っていると、毎日パンパンでもうめちゃツライ。
ここに、ちょっとプラスして負担があると…
子どもが病弱とか、園や学校に行き渋るとか、2人め不妊とか、職場の人間関係でストレスが多いとか、…もうその負担を受けとめる余裕がなく、心身壊れる人が多かったですね。
毎年、フロア内で複数、メンタル休職、退職者が出ていました。
私もその1人となってしまい、30代前半、うつ病で退職となりました。
(当時、病んだ妻と幼い子を投げ出さず、向き合ってくれた夫には、ものすごく感謝しています)
それから約5年。
私は主婦の扶養内在宅ワーカーから少しずつ仕事をつなぎ、今は、縁あってフルリモートで小さなベンチャーに再就職しています。
編集・添削スキルをいかして副業も始めました。
本当にありがたいことです。
でも私の現在の年収は、新卒総合職1年目の時よりずっと低い金額。
キャリアを積んだ夫とは肩を並べようもありません。
これが40歳間近、大卒・総合職ドロップアウト女性の実例です。
(総合職になった自分のアラフォー女友達を10人くらいパッと思い浮かべても…、半分以上が産後になんらかキャリアダウンしてますね)
女性こそ、「性別不問」「時間が味方」の金融投資を相棒にする
暗い話をしてきましたが、ここからちょっと明るい話します。
今、アラフォーになって、私は気づくことがあります。
現状の日本社会では、女性が仕事で稼ぎ続けるのは、とても難易度が高い。
だからこそ、20代前半から金融投資、その中でもインデックス投資を始めてて、よかった…ということです。
ネット証券の利用は男女で扱いに差がない
私は22歳から一貫して、インターネット証券を使って、インデックス投資をしています。
インデックス投資は、市場の動きを示す株価指数(インデックス)に連動するような投資商品を買う投資です。
そして、ネット証券を使ったインデックス投資は、年齢・男女差なく、名実ともにフェアな投資です。
同じ投資商品を、18歳の女子大生が買おうとしても、45歳男性の金融アナリストが買おうとしても、やることは同じ。
証券会社で、発注(もしくは自動買い付け設定)をします。
そして、買い付け数量に応じて、同じ条件で利益を得られます。
…当たり前やん。というかんじですが、
男女・年齢・スキルなどの差がなく同様にできる投資って、意外と貴重なんです。
逆の例を出しますと…、私は、30代半ば以降つい最近まで、「不動産投資」に憧れたことがありました。
銀行から借りたお金でアパートなどの投資物件を持ち、自分の労働時間を使わず、家賃収入を得る…。いいなあ!
界隈からは「時間がない子育て中の女性にこそ、不労所得の不動産投資」なんて声も聞きます。
実際に活躍される女性大家さんの発信を、熱心に追いかけていた時期もあります。
でも。
銀行に審査を出し、銀行員と面談して、事業用資金を借りる。
不動産屋で物件を紹介してもらう、決済する。
オーナーとして、建築業者さんや現場の業者さんに、建築やリフォームの発注・指示・コミュニケーションをとる。
入居者さんのトラブル対処について、管理会社や、時にはご本人とかかわる。
これらはいずれも男性標準の世界であり、「女性」というだけでメチャクチャ舐められる逆ハンデがあるんですよね…。
その逆ハンデを乗り越える胆力・行動力は、人並み外れた強さがないとやっていけないと思います。
投資用物件ではなくマイホームの購入だって、住宅営業マンが女性(妻)に名刺一つ渡さないことはザラです。
車のディーラーでも、女性1人で行くと客扱いされず、嫌な思いをすることがあります。
生身の人がかかわる世界だと、なんだかんだ、「女性」が影響してしまう。
その点、ネット証券のインデックス投資は、生身の人間がだれも関わりませんし、売買情報も常にオープンで、誰でも売買できます。
17年コツコツやってきて、ほんとに「女性だから」で嫌な思いをしたことがありません。
しかも設定さえ済ませれば基本は放置で、時間を使わない。
これが、「女性だから」の荒波にもまれまくった女30代を過ぎてみると、けっこうありがたいものだと気づくのです…。
投資は「女の暗黒時代」の時間すら味方になる
そして金融投資には「複利効果」があり、「早く始めたほうが有利」という原理のようなものがあります。
複利とは、投資したお金(元本)に利子(リターン)がついて、次は【元本+リターン】が元本となり、利子が付いていくこと。年数を経るほど、増える金額が大きくなります。
よく、雪だるまが大きくなるようすにたとえられます。
この「時間」、本当に純粋なる、ただの時間です。
うつになって天井見て寝込んでいる時間、
妊娠出産育児で仕事をセーブ/離職し、キャリアの停滞に焦る時間…、
本人としては暗黒で無駄に感じる時間でも、複利効果がはたらき、資産が増えるチャンスをつかまえる時間になります。
この暗黒時代を、複利で増える場所にお金を移してから迎えるのはとても合理的な戦略になります。(もちろん、暗黒にならなければ一番いいんですけどね)
そして、数年~10年…暗黒時代を少し抜ける頃…専業主婦だったとしても、末子が3歳くらいになり、どこかしら園に通い始め、ちょっぴり時間に余白ができたあたりで…
時間が増やしてくれた独身DINKS期の資産に再会できると、人生後半戦の幅が、ぐっと広がります。
少なくとも、「高収入案件」なんかの詐欺に飛びつかず冷めた目で見る余裕ができますし、仕事を探す条件に「収入」一辺倒ではなく「やりがい」をプラスしたり、住まいを柔軟に考えたりもできます。
(実際、我が家は、私が寝かせて増やした資産を安心材料に、宮崎に家を建てて、東京から移住しました。体験談をKindle本にまとめています↓)
若いうちから投資してみるといいと思うよ
22歳、あと半年で大学を卒業する姪っ子ちゃん(架空)へ。
内定おめでとう。あと半年で社会人になるね。
しっかり働いて、遊んで恋もして、やりたいと思う経験をして、充実した20代を楽しんでください。
でも、同時に、無理のない、リスクを受け入れられる範囲で(←重要)、投資にも目を向け、月に1万円でも1,000円でも、投資とお付き合いをはじめてみてください。
ちょうど、2024年1月から、NISA(少額投資非課税制度)が新しく使いやすくなってリスタートするので、ぜひ使い始めましょう。
しっかり働ける20代の時期に投資に慣れておくと、女性として妊娠出産・仕事の壁にぶつかったとき、その壁の時期を越えたとき、仕込んでおいた投資資産が、あなたの頼もしい相棒になってくれます。
アラフォーの私から、ほんとおせっかいなアドバイスですが…ちょっと興味を持ってもらえたら、うれしい。
またお金の話、しましょうね。
ではでは。
★この記事を書いた人★
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・みお(若橋未央)
・22歳からインデックス投資歴17年
・「将来貸す」前提の一戸建を宮崎に建て移住
・noteは月に〜数本執筆
・X(Twitter)は、ほぼ毎日出没
・家づくり記録&戸建マネー戦略本、amazonで好評発売中です。
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