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233.抑圧していた本音を正直につぶやいてあげる


きのうの記事にちょっと補足。きのうは、「頭ではわかってるんだけど」という枕詞って、ほんとうに胸のうちを表現していないよね。というトピックスだった。



でね、わたしは「頭でわかってはいるんですけど」と使うひとを、追い詰めたいわけではぜんぜんない。「それは言い訳でしょ。嘘つかないでよ」って言いたいわけじゃないのだ。言いたいことはね、あのね、


自分にとってありのままの、嘘のないことばを使っていると
自分のこころがとっても喜んで、ほっとして、羽のように軽くなるんだよ!


ということを、知ってほしかったんだと思います。そして、そうやってこころが1ミリずつでも1ミクロンずつでも軽くなっていくと、それこそ羽が生えたかのように、今よりもずっと高くてすてきなところに飛んでいくことができる。


わたしが過食症・拒食症を、わりとつい最近(数年前です。ボディートークでほぼ完治した)までこじらせていて、夜中に大量に食べてはトイレで吐く、という習慣があったり、ストレスがたまるとものすごく食べて、吐いて、そのあとは絶食みたいなことをする、という症状がいちばんひどかったとき、わたしは頭の中ではこんな言葉を繰り返していた。

「食べちゃダメ、吐いちゃダメ。そんなことわかってる。わかってるけど、でもそれができない。ダメなことをどうしてもどうしても、やめることができない。」

と。
そうです。「頭ではわかっているんだけど、身体がいうことを聞かない」という体験は、わりとヘビーな形でわたしが体験していたことでもある。

でもそんなあるとき、ふと何気なく、つぶやいてみたの。

「わたしはこれから、自分の感情をなぐさめるために、過食する!」って。


「わたしはいまから、この虚しさと孤独感とやるせなさを埋めるために、身体に悪いジャンクなものをドカ食いする。それで、太りたくないから、そのあと吐く!」

って。


「わかってるけど、やめられないの」という代わりに、
「いまから何をするのか、なんのためにするのか、わかっていることを、するの」と、言ってみたのだ。

そうしたら、うまく言えないんだけど自分の中の小さな女の子みたいな子が、すごくほっとしてにこっとしたような、なんとも言えない温かい気持ちが胸に広がっていったのだ。じんわりと。あの、じわっとなる感じを覚えている。びっくりしたから。

あれ?わたし、今からいつもと同じことするだけなのに、なんで心がほっとしたんだろう?って思ったの。「わかっているけど、やめられないの」の代わりに、「わたしは自分の人生のむなしさを、空虚さを、埋めるためにこれから過食するの」と静かに呟いただけなのに、なんでこんなに嬉しいんだろう?って。

その夜は、変な話だけどなんだか過食が進まなかった(笑)。
夜中に過食するために用意していた何袋もあるポテトチップスも、数枚食べたら興が削がれたような気持ちになって、急に過食にまつわるいろんなことが色あせてみえて、「いや、でも習慣だし!(?)」と変なこだわりで食べ続けようとしたんだけれど、やっぱり手が止まってしまったので、過食することはあきらめて仕方なくすごすごと眠りについた(なんかいろいろおかしいけど 笑)。

次の日も同じようにしてみたら、同じようなことが起こった。


たぶん、「わかっているけど」と言いたいのは、どこかで自分のことを”ちゃんと分別のある大人なんだ”と思いたいから。だれでも自分のことを”かしこくて、良い人間”だと思いたい。”やさしくて、前向きな人間だ”と、そのはずだと思いたい。

だから、その仮面に合わせたことばを使ってしまう。
ほんとうは、そんな人間じゃないの。ほんとうは、決めたことができるの。ほんとうは、ちゃんとしているの。

でも、それは単なる仮面だから、仮面に合わせたことばを使われてしまうと、仮面の内側にいる「小さな子どもみたいな自分」はどんどん追い詰められて苦しくなってしまう。だからわたしが、なんとなく素直な気持ちで、

むなしいんだよね。空っぽなんだよね。その空虚さを埋めるために、わたしはこれから食パンを1斤バターを塗りたくって食べるんだよね。

ってつぶやいたとき、それはわたしの仮面に言い聞かせるウソの言葉ではなくて、自分の内側にいるほんとうの自分に語りかけた言葉だったから、だからわたしの心も身体も魂も、その瞬間にどこか「許された」ような、そんな力の抜け方をしたんだと思う。

そして、わたしに必要だったのはその力の抜けた状態であり、わけのわからない仮面に押しつぶされていたほんとうの自分の声を聞くことだったから(空虚さを認めるのはつらかったけど)、そのあとはもう、過拒食という代償行為の出番が、まあボディートーク療法との相乗効果もあって、だんだんとなくなっていったんじゃないかな。


だから、自分の仮面を強化するようなことばを使わずに、ただ素直に「めんどくさいからやりたくないんだよね」「めんどくさい、に見せかけて、怖いから土俵に上がりたくないんだよね」と、そんなこと言ってはいけないし思ってはいけない、と抑圧していた本音を正直につぶやいてあげるだけで、それだけでいいんだな、と思ったのだった。


「頭でわかってはいるんですけど」と使うひとを、追い詰めたいわけではぜんぜんない。という言い訳が壮大になってしまったけど(笑)。
だれのことも追い詰めたくないよ。だってみんな、自分で自分をいやというほど追い詰めてたりするものね。ここからの人生は、こころを軽くしていくWAYですよね。



ボディートーク・セッション、ダイアローグ・セッションともに11月枠は満席となりました。これよりお申し込みの際は、12月以降の日程にてご予約ください。

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