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暮れの戯言

11月上旬に公園で見たトチノキはまだ紅葉していたが、今日訪れると落葉して寒々しい姿になっていた。暮れが近付いている。まとめ記事的なものは年末になってから書こうとも思ったが、あたふたとしている中で書く始末になってもそれはそれで何だかなあ…ということで、ゆとりある今、思い出しながら書き記すことにした。いつもより長いので、時間を少しいただくことを許して欲しい。


作編曲家としての活動について。今年はじっくりと吟味しながら、着実に進めることを目標としていた。昨年の子育てが疎かになっていたことを思い出す度に、戻って来ない時間を悔やんでいたので、目標をそうしたことで忙しすぎることなく、双方に時間をかけることができた。

手に入れたいものが沢山あって、全て満たされたとしても、そこにある答えが正解なのかはわからない。この間の映画じゃないけれど、その時の決断が最善だったかは誰にもわからない。どうすればよかったのか、過ぎ去った今はもう、現実を受け止めて同じ過ちを繰り返さないように前を向くしかない。

そういう意味で、今年は考える時間も沢山あってよかった。この先どうなるかはわからないけれど、子供の人生を背負っているのだから、その自覚を持って、ひとつひとつの選択を大事に進みたい。
ただ、去年の実績があったからこそ今落ち着いて考え直すことが出来ているとも思うので、闇雲に走っていた自分が出した答えも否定しないようにする。


音楽ともちょっとだけ向き合った。自分から何かを求めないと、基本的に変化することはないということも改めて自覚した。人間は怠惰なので、必要がなければ自堕落なままでいいと思って生きている。私も放っておけば、勝手にそうなるのだろう。けれど、それがあまりにも退屈だったから、やっぱり何かを求めて外に出るのである。

こういうものが作りたい、と思った時にすぐ実現出来ないことが多かった昨年に比べて、頭の中にある音を形にする解像度も少し上がった。アプリの使い勝手がわかってきたからこその変化もあれば、いい意味でこだわりを捨てたり、代替え案で切り抜けるといった柔軟性がついたこともあるのかもしれない。そうでなければならないを主軸とした場合、余程の理由がない限りは何の説得力もない。私はそこに理由を述べられるほどのこだわりがないことが多いので、それなら表現や伝達に必要なものを重視した方がいいのではないか、と最近は思うことが増えた。


苛ついたり落ち込んだり、嫉妬したり…あらゆるマイナスの感情が湧くこともある。ただ、比べたところで何も解決しないので、結局はその感情を原動力にするしかない。私も人間なので、澄ました文章を書きつつもそういった泥臭い部分はある。というか、別にそれが悪いことだとは微塵も思わない。押し殺すものでもないだろうし。ただ、精神的に不安定になりやすいので、ならずに済むならその方が楽だなあとは思う。マイナスの感情もプラスの感情と同じだけの力がある。コントロールこそ難しいが上手く手懐ければ、それすらも愛おしく思える。


音楽を自然に日常の一部として取り入れられるようになってきたのも、この活動を始めたことによる。幼少期から音楽のある生活を送っていたこともあって、取り戻すこと自体に時間はかからなかったものの、ここまで続けられていることには少々驚いている。昔と違う点は、単に音楽をやるのではなく、それが自身にとってどういうものなのか、ライフワークとしての意義など、あくまでも音楽を通して自分を見つめ直すことが目的となっていること。
欲を言えば、それが誰かの拠り所になったり、何かのきっかけだったり、記憶の断片に触れたりできたらいいなあと密かに思っている。


そうそう、今年の10月中頃から抽象画を始めた。最初でこそどう始めたらいいのかわからなかったが、わからないなりに続けていれば何かできるものはあるんだなあと。最近は水彩絵の具から一転、ブラシでビビッドに描くのが楽しい。部分だけを消したり、変形したり、コピーして貼り付けたり…デジタルでしかできないことを試しながら描くのは楽しい。

free bgmの背景用に描いたもの
右が散らかりすぎているので主に左側を採用
とある曲のジャケット用にハートをモチーフに描いたもの
もう一枚描いたものの方がしっくりきたので、これは没だけど気に入っている
色々試したくて描いたもの
湖に浮かぶ落ち葉のようにも見える
【番外編】4歳の息子が描いた玉子寿司
とても可愛かったのでコピーしまくって壁紙にした
iPadを開く度に「これ僕が描いたの!」と笑顔になるのがまた可愛い(親馬鹿)

来年の3月でこの活動も2年経つ。たかが2年、されど2年。それでもあの頃よりは、できることが増えている。何を成功とするかは人それぞれだけど、音楽を続けているという現状を考えればとっくに成功している。
あまり多くを求めていないので既に満足している部分もあるが、自身の世界にある未踏の地(未到の地?)を探索することへの興味は尽きない。少なくとも、その興味が尽きない内は続けるのだろうなあと思いながら、この記事を書いている。何だかんだ2000字も書いてしまったので、この辺で。

来年も何か目標を決めて、両立させながら創作活動を続けていけたらいいなと思っている。
お読みいただき、ありがとうございました。


tohma


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