運を引き寄せる “偶然力”の極意【アメリカ🇺🇸グリーンカード考】
「自分は運がいい」と思いますか?
運次第とも言われる🇺🇸芸術ビザ取得。その面接を、考えなしに恐怖の東京で受けたという物好き。それが私こと、作曲ピアニストのミントです。
「O-1(卓越能力)ビザの領事館面接で落ちる率が高い」と悪名高いジャパン。(死活問題ゆえ、カナダやメキシコに出て受けるアーティスト多数)。中でも、最も落ちると言われる東京で!
今日は、情報の少ないビザ面接体験談を、必要な方に向けて残そうと思います。
🇺🇸O-1(卓越能力)ビザ面接をわざわざ日本で受ける人は(芸能人とかを除けば)あまり聞きません。私も苦戦したので……。
その過程で垣間見た”運の本質”も少々。長めですが、よろしければお付き合いを!
ビザ取得に運が”かなり”かかわる場面
芸術ビザの書類審査に関しては、運の要素は限りなくゼロに近づけることができます。
最悪を想定し、「どんな意地悪?オフィサーが審査に当たろうとも説得力がブレない資料」さえ用意すれば……。例えばこちら↓は参考になりそう。医療系イラストレーターの方のレポートです。
ところが、最終段階の面接では、そう簡単には運の介入を阻止できません。
質問内容はもちろん、どのオフィサーがどんな精神状態で面接に臨むのかは「神のみぞ知る」……。(しかも英語。当落はオフィサーの機嫌次第とも言われる)
そこで、私の実例が多少でも反面教師になれば……。
まずは前回のO-1 非移民ビザ 面接から。
スケジュール上やむなく日本で受けるしかなくなり、しかも移民追い出し策のトランプ政権下で承認が遅れたので、痺れを切らしてしまって……。
幾分マシと言われる札幌か大阪(のアメリカ領事館)に行こうという定番計画なんか、どこかに吹っ飛んで……。
「手っ取り早くNYに戻りたい!」その一心。「札幌や大阪に行ったところで、受かる保証はないんだし」と、自分を正当化していました。
その甘さに、天罰が下ったのか!?
面接では恐ろしくシビアなオフィサーに当たって、違法に仕事をしていたのではと疑われまくり。無給でしていた映画製作会社インターンの仕事の追及から始まって、防戦一方……。
さんざんリハしていった「アーティストとしていかに優秀か」なんて、一言もアピールできませんでした。(トランプ以降はビザ無し収入に手厳しいので要注意!)
30分近くの押し問答のあげく、その場ではOKをいただけず。
「へーぇ、きみ、◯◯(有名アーティスト)のPVに出たの? すごいね、ハイ合格!」みたいな体験談が多い中、とんだ運の悪さです。
丁寧に編集し直していった大量の経歴書類をお渡しして、再審査扱いに……。(念のため、自分のコンサート情報が掲載された音楽雑誌最新号の実物も添えました)。
生きた心地もしなかった数日後、移民局ウェブページのステータスが「あなたのパスポートは渡米に間に合う日程で返送済み」に変わりました。
半信半疑でしたが、程なく提出書類一式とともに、ビザ付きパスポートが返送されてきました。
ビザ取得に運が”ちょっと”かかわる場面
今回のビザは、より要件が厳しいグリーンカード枠 (上記YouTubeの方と同種) 。
O-1と違ってグリーンカード面接は自分で大使館の予約を取るのではなく、アメリカのNVCが面接日時と場所を指定してきます。
つまり、札幌・大阪で合格確率を上げる手は使えないのです。反省を込めて、自分で申し込むビザ面接であれば、東京回避を検討してもいいかも。
たかが確率、されど確率。確率に漏れて落ちた1人が、もしも自分だったら……?!
面接当日の進行はO-1とほぼ同じ。渡された番号票の順番を、座って待つだけです。違うのは、面接開始時に右手を挙げて「これから述べることは真実です」と宣誓することぐらいでしょうか。
当たったのは、いかにもアメリカンな雰囲気の快活なオフィサー。前回のオフィサーには”How are you doing, sir?”と畏まってご挨拶しても、お返事もいただけなかったのですが……。今回のオフィサーはあちらから”How are you doing? “と気さくに話しかけてくださいました。
終始和やかに、身に余るお褒めの言葉とともに基本情報を確認されただけで、難なくその場でパスできました。
おかげで、なんと今回はAI(Chat GPT)に作ってもらった応答原稿を使わずにすみました。(ほんの数秒でミッション完遂のAI。賢いですね〜。天罰が下りそうで、オススメはしませんが……)
グリーンカードの場合、面接は本人確認だけ、と解釈する向きもありますが……運の関与もなくはありません。
ニューヨークのグリーンカード面接では、「当たれば7割は落ちる」と噂される名物女性オフィサーがいたとか(既に退職とのこと、ご安心下さい)。
私は笑顔のイケメン・オフィサーに当たって、🇺🇸がますます好きになりました。
結局は運ですか? グリーン・カードも人生も……
ここで、私が失敗も踏まえて知り得た、🇺🇸就労ビザ取得の極意をお話ししましょう。いえ、ビザに限らず、どんな望みについても、なのですが……。
頑張ってやることには、限界があります。上記「偶然のチカラ」にもありますが、未来を予測するのは、人間には不可能。「自分が、自分が」と万事プランを立てて努力しても、偶然は意表を突いて邪魔しにきます。
それよりも、自分では選ばず、偶然に任せて出てきたものに対応する方が、流れに逆らわない分ロスが少なくすみます。リニア並みに動力要らずで、スイスイ理想に行き着くというわけ。
「偶然のチカラ」↑に言わせれば、「高額な賭けの場合、先にコールしなかった人が必ず勝つ」のです。(不思議!)
特殊能力ビザ(取得費用が高額)に当てはめれば、私はただ「欲しいなぁ」と思っていただけ。要件を満たす契約も実績も、著名な方たちからの推薦状も、降って湧いてきたようなものです。
そもそもアーティスト・グリーンカード申請自体も、ビザ・エージェントから提案されたから。「偶然のチカラ」ですね。
「そんな話があるものか!(怒)」と思いますか? 実は、私もそう思っていた1人。親の援助も業界のコネもなかったので、
「運がないんだから、待っていたって始まらない」と。
ところが最近になって、そのほとんどは思い込みだったのでは?と思い至りました。
親に音大(や望みの学校)に行かせてもらった人たちへの意地もありましたね。 (例えば↑で引用したステキな女優さんのように、中高が音大付属で米芸術大学卒業の人)。
「ラクしたあなたたちと違って、私は自力でやってるのよ」と、誇示したくて……。
でも、本当にそうでしょうか?
確かに、教育費の援助や有利な音楽環境はありませんでした。その代わりに、今に繋がる出会いや助言や機会があったのです。ひとつひとつは「隣りにたまたまレコード会社のプロデューサーが座って」といった、シンデレラ的な幸運とは無縁。
なのに、ありふれた出会いたちがドミノ倒しのように行く先を指し示して……
なぜだか募集が目にとまり、妨害で頓挫したらより良いチャンスに出くわし、誰かの一言でふと方向転換する気になり……
そんな連続で、気づいたら今になっていたのです。高3の受験生の1年間以外は、努力した記憶もありません。
援助もコネもないあなた!何ら問題ありません!
あると思えば、ある。ないと思えば、ない。それが運というもの……。
望んだところに運が来る
「ちょっと待て! 特殊能力枠はともかく、グリーンカード抽選は100%運だろう」と思いましたか?
それが、そうでもないのです。
ニューヨークの私の知人(日本人)Yちゃんは、抽選が郵送だった時代、度重なる落選の末にとある州の「当たる」と評判の郵便局まで出向いて投函したそう。
Yちゃんは「根性でゲットした」と言いますが、私にはそれだけとは思えないのです。彼女はやり手のツアーガイド。アメリカが彼女を必要としたからこそ、望み通りの運が舞い降りたのでは。
郵送の時代だったから? いえいえ、最近でもこんな話が。
要約すれば、ふとした縁からハリウッドでチャンスを掴み、O-2ビザで俳優をしながらO-1へのアップグレードを申請中に、🟢抽選が当たった話。
(国際的なアクター志望の方、彼のシリーズ必見!)
「金髪美女が渡米のモチベーション」というチャンネル・ホスト氏も最高! 彼らの高いテンションを見ていると思います。職業もキッカケも、何だってアリでしょう!
え? この人は格段に運が良かっただけ??
いえいえ、検索すれば、バリキャリや学者さんが「グリーンカード申請(準備)中に抽選に当たった!」なんて話、べつに珍しくないんです。
「幸運の女神は望んだ人に優しい」と思いませんか?
上記「偶然のチカラ」にもありました。確率は、短期間では偏っているように見えても、回数を重ねれば平均に収束していく、と。
例えばサイコロは、一時的には小さな目ばかりが続くようでも(自分だけ不運)、続ければ結局はどの目も1/6の確率(誰でも同じ)になります。
私ぐらい長く生きると、「そんなものかな」と納得できる真理!
「運がない」ともしもあなたが思うとしたら、ここからが幸運フェーズの始まり。
Good luck!!
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アーティスト・グリーンカード(EB-1A)申請に関してご質問があれば、(私に答えられることでしたら)コメント欄でお答え致します。
どうぞご遠慮なく!