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交流分析の基礎知識

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記事一覧

【交流分析の基礎知識⑧】ラケットをストロークしない

【交流分析の基礎知識⑧】ラケットをストロークしない

参考資料:実務教育出版『TA TОDAY』イアン・スチュアート著
『交流分析事典』トニー・ティルニー著
チーム医療『ゲーム分析』杉田峰康/国谷誠朗/桂戴作著

ラケット感情とは「ラケット感情」は、本物ではない感情です。
子どものころに本物の感情を表現することを許されない体験をすると、ストロークを得るためにラケット感情を学習することがあります。

ラケット感情が学習されるまで

どの家族にも、表現が

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【交流分析の基礎知識⑦】マイナスのストロークの必要性

【交流分析の基礎知識⑦】マイナスのストロークの必要性

参考資料「セラピューティックTA」ふくちみずほ著

交流分析では、人が人に与える刺激を3種類に分けています。

「ストローク」とは、「人の存在や価値を認める言動や働きかけ」のことです。人が生きていくうえで必要な刺激です。
「ディスカウント」とは、「人の存在や価値を否定する言動や働きかけ」のことです。人に与えてはいけない刺激です。

注意したいのは、「マイナスのストローク(否定的ストローク)」と「デ

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【交流分析の基礎知識⑥】やりとり分析(裏面的交流)

【交流分析の基礎知識⑥】やりとり分析(裏面的交流)

参考資料:チーム医療『交流分析入門』桂戴作/杉田峰康/白井幸子著

交流分析ではやりとりを次の3種に分類しています。
当記事では3「裏面的交流」について書きます。

1「相補的交流」・2「交叉的交流」については「交流分析の基礎知識⑤やりとり分析(相補的交流・交叉的交流)」をご覧ください。

3 裏面的交流言葉で表現された「表面的(社会的)メッセージ」の裏に、言葉では表現されない「隠された(心理的)

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【交流分析の基礎知識⑤】やりとり分析(相補的交流・交叉的交流)

【交流分析の基礎知識⑤】やりとり分析(相補的交流・交叉的交流)

参考資料:チーム医療『交流分析入門』桂戴作/杉田峰康/白井幸子著

交流分析では、人と人との間で行われるやりとりの形を次の3つに分類しています。

いずれもP・A・Cの三つの自我状態が発する「刺激」と「反応」の交流です。当記事では1「相補的交流」と2「交叉的交流」の二つについて書きます。

3「裏面的交流」については「交流分析の基礎知識⑥やりとり分析(裏面的交流)」をご覧ください。

1 相補的交

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【交流分析の基礎知識④】A(大人)の自我状態の維持

【交流分析の基礎知識④】A(大人)の自我状態の維持

参考資料「セラピューティックTA」ふくちみずほ著

A(大人)の自我状態のエネルギーを高め、維持するとエゴグラムが山型に近づき、人間関係がより円滑になります。

Aのエネルギーが高い人って、どんな人?

Aが高い人は一言で言えば「冷静さと客観性を備えた人」です。Aが高ければ、冷静さ・客観性にもとづき次のようなアクションを起こせます。

事実の分析。計画する。考える。気づく。
アイデアを練る。選択す

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【交流分析の基礎知識③】ストロークとディスカウント

【交流分析の基礎知識③】ストロークとディスカウント

参考資料「セラピューティックTA」ふくちみずほ著

ストロークとは「人の存在や価値を認める言動や働きかけ」のことを、交流分析では「ストローク」といいます。
ストロークには次の二種類があります。どちらも人が生きていく上で必要な刺激です。

ディスカウントとは「人の存在や価値を否定する言動や働きかけ」のことを、交流分析では「ディスカウント」といいます。「ディスカウント」は人に与えてはいけない刺激です。

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【交流分析の基礎知識②】エゴグラム

【交流分析の基礎知識②】エゴグラム

参考資料「セラピューティックTA(交流分析)」ふくちみずほ著

エゴグラムとは、「5つの自我状態(※)」のエネルギーの強さを質問紙によって計測したものです。人によってエネルギーの総量は決まっています。そのエネルギーをどの自我状態にどれくらい分配しているかを表したものがエゴグラムです。

(※)5つの自我状態

「5つの自我状態」について、くわしくは「交流分析の基礎知識①」をご覧ください。

エゴグ

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【交流分析の基礎知識①】5つの自我状態

【交流分析の基礎知識①】5つの自我状態

参考資料 「セラピューティックTA(交流分析)」ふくちみずほ著

5つの自我状態とは人間の自我は、その人の年齢や経験、家族関係や社会状況によって複雑に変化しながら作られます。交流分析ではエネルギーが分配される領域を次の5つに分けて考えます。

CP(支配的な親の自我状態)
NP(養育的な親の自我状態)
A (大人の自我状態)
FC(自由な子どもの自我状態)
AC(順応した子どもの自我状態)

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