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#読書感想文
「紛争地で「働く」私の生き方」の衝撃
本書を一気に読破し、気持ちが落ち着いた時に思ったことは、こんなに信頼できる人、そして言葉はないということだ。
日本にいたら紛争地域と関わらないこともできる。むしろ関わらない方がマジョリティであり、それゆえ、平和に、安全にに生きていくことがかなりの確率で保障されていると言っていいだろう。
普通の人であれば、この紛争地域を自分ごと化できる方が難しいかもしれない。
著者を突き動かし続けている根本は、
日常で面白いを生産する才能
オモコロのライターたちが好きだ。
目の付け所と何事も面白がろうとする力が天才的なのだ。
岡田さんもその一人だ。彼は、おそらく私と変わらないであろう日常の中で、誰も考えつかないようなことに疑問を抱く。そしてそれを追いかけ続ける執念が普通ではない。
誰が取扱説明書に登場するドコモ太郎の人生をたどろうと思うだろうか、機関車トーマスの事故回数を数えて安全報告書を作ろうと思うだろうか。
それらをリズミ
子どもを持ち、新しい人生に出会う
岡田さんの文章はこんなに力強かっただろうか。
前著を読んだのはだいぶ前だから、もしかしたら全然変わっていないのかもしれないが、たしかに、言葉に強い芯のようなものが宿っているように感じた。
そうだとしたら、間違いなくこの本で描かれている"子どもを持つこと"がそうさせたのだと思う。
いままで自分のために流れていた1分1秒の時間が、誰かのものとなっていくだけでなく、輝き出していく。この本は、そんな時