SNSの悪魔
SNSは悪魔だ。
悪魔に魂を売っていた時期が十数年ほどあった。
アメブロに始まり、mixi、facebook、Twitter、Instagram、clubhouse、threads、youtube…と一通り。
唯一、TikTokはやっていない。
中でもTwitterはアカウントを10年ほど維持。
5年程度で10万ツイート以上更新。
単純な趣味アカウントなのにフォロワー数は4000~5000人。
完全なるツイ廃。
なんでもない人から見ると、何かやってる人ですか?と。
アイドル?インフルエンサーもどき?それとも起業した人?
いいえ、私、フツーの人。
Twitter経由でプライベートな付き合いのある友人もできた。
色々なことを知ることができた。
人脈が増え、世界が広がった。
SNSは悪魔だ。
伝説のブルースマン、ロバート•ジョンソンがクロスロードでギターの腕と引き換えに命を捧げたように、悪魔との契約には代償が付きもの。
自分よりフォロワー数の多い人に嫉妬。
ある程度フォロワー数が増えると、数に執着。
まるでノルマに追われたブラック企業の営業マンみたい。
承認欲求と自分への嫌悪と天秤にかける日々。
ツイートに反応が欲しい。
何もない自分を認めて欲しい。
自分には特別なものはなくて、ただの普通の人なのに。
大して何かできるものはない自分。
現実の自分が嫌ならSNS上では架空のキャラを作ってしまえ。
たまに飛んでくるヘイトに怒り、メンタルをすり減らす。
相手はただのアカウント。
知り合いでもなければ友達でもない、怒るべき相手ではないのにね。
そんなものに傷つく必要はないのに。
自分の住処はSNSなのか、現実なのか、どこなのか。
現実の自分とSNSの自分、どっちも自分であって自分でなくて、どちらが本物なのか紛らわしい。
現実の私は悪魔との契約を無理やり終わらせた。
SNSの私は27clubの仲間入り。
悪魔は深追いしなかった。
追われていた数字も巨大な承認欲求も消えてゆく。
心が軽くなる。
グレーな現実に色がつく。
人間らしくなる。
SNSで生きていくのは楽しいが、現実を生きていくのはもっと楽しい。
嫌なことは少ないし、人に会って話せる。
悪魔は時に優しい。
SNSで出会い、プライベートな付き合いのある友人はそのまま私のそばに置いていってくれた。
時が過ぎ、季節が変わり、noteを始めた。
今度は悪魔と無縁でいたい。
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