2020年のはなし
2020年、日本は
という経験をしました。日本だけではなく、世界中の多くの人間達が、自分が生きている世界を見つめることとなったのでした。
そして
『はやぶさ2 カプセル帰還』というニュースもありました。
このニュースは何を意味しているのでしょうか。
まず、1989年にさかのぼってみましょう。
アメリカの惑星探査機ボイジャー12号の日米共同実験を担当した、宇宙科学研究所の河島信樹氏の話がなされていました。
実際に見てみなければわからないのが「現場」であり、予想もできない未知の力が働いている場合も多い。そのような「現場」に足を運び、耳をすまし、考え抜く努力が不十分で、いかに会議や打ち合わせを重ね、さまざまな企画を立てても効果は生まれない。
どんなに精巧なコンピューターを導入したとて、人間を相手にする以上、必ず機械や理屈のみではとらえられない面がでてくる。人間も生きものであり、社会も生きもので、刻々と変化している。
宇宙万物が声をあげ、言葉を発している。宇宙全体が歌う大いなる生命。
そのように聞いた時には、もうすでに多くの人達の地道な研究から生まれた「新しい宇宙像」が出来上がっていたのでした。
そして、2023年
夏の厳しい暑さからグッと寒くなるという刻々と変わる変化の中で、わたしの小さな庭でも、9月に植えた種がゆっくりと、次々に芽を出し始めました。
この種は人間によってつくり出されたものですが、芽が出た環境はどのようなものが集ってつくられたのか、誰にも現すことなどできないのです。
刻々と変化しているのですから。