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2020年のはなし

2020年、日本は

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府は4月7日、緊急事態宣言を発令した。当初は東京都など7都府県が対象だったが、16日に全国に拡大した。都道府県は市民に外出自粛を呼びかけ、遊興施設や商業施設など幅広い業種に休業を要請。繁華街や駅から人の姿がめっきり減った。

という経験をしました。日本だけではなく、世界中の多くの人間達が、自分が生きている世界を見つめることとなったのでした。

そして

『はやぶさ2 カプセル帰還』というニュースもありました。

 日本の小惑星探査機「はやぶさ2」から分離されたカプセルが12月6日、豪州の砂漠に着地した。地球と小惑星リュウグウの間を6年で約52億キロ・メートル飛行する探査ミッションをほとんどノーミスで達成。日本の宇宙探査の技術力を世界に知らしめた。カプセル内には小惑星から採取された石や砂が確認された。

このニュースは何を意味しているのでしょうか。


まず、1989年にさかのぼってみましょう。

アメリカの惑星探査機ボイジャー12号の日米共同実験を担当した、宇宙科学研究所の河島信樹氏の話がなされていました。

「天文学や宇宙の研究は、即効性はありません。でも、地道な研究が与える夢は計り知れないものがあるのです」

実際に見てみなければわからないのが「現場」であり、予想もできない未知の力が働いている場合も多い。そのような「現場」に足を運び、耳をすまし、考え抜く努力が不十分で、いかに会議や打ち合わせを重ね、さまざまな企画を立てても効果は生まれない。

どんなに精巧なコンピューターを導入したとて、人間を相手にする以上、必ず機械や理屈のみではとらえられない面がでてくる。人間も生きものであり、社会も生きもので、刻々と変化している。

宇宙万物が声をあげ、言葉を発している。宇宙全体が歌う大いなる生命


そのように聞いた時には、もうすでに多くの人達の地道な研究から生まれた「新しい宇宙像」が出来上がっていたのでした。


そして、2023年

夏の厳しい暑さからグッと寒くなるという刻々と変わる変化の中で、わたしの小さな庭でも、9月に植えた種がゆっくりと、次々に芽を出し始めました。

この種は人間によってつくり出されたものですが、芽が出た環境はどのようなものが集ってつくられたのか、誰にも現すことなどできないのです。

刻々と変化しているのですから。