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ディスられることもあるWEBライターという職業の実態。あなたは憧れますか?

以前、会社を辞めてライターになった経緯をお話しました。

クラウドワークスに登録してライターとして受注を始めたころ、ライターとしての月収は2万~3万円くらい。
収入が少なすぎるので、週3日のバイトをすることにしたんです。

バイト先で、「主婦ですが、WEBでライターとして活動もしています。」と自己紹介をしました。すると、ある大学院生の方から

「今は、だれでもWEBライターになれるしね。」

と言われたんです。正直驚きました。
まさか、自己紹介でディスられるとは思わなかったので(笑)

ちなみに、私は自分のことをWEBライターと紹介したことはありません。
WEBでライターとして活動」と言ってお茶を濁しております。

というのも、私の場合、WEBライターに憧れてなったわけではなく、文章でお金を稼ごうと模索しているうちに、今の状態にたどり着いたという感じなのです。そして、できるなら、オリジナルコンテンツを発表して、それで稼いで行けるようになりたいと思っています。

5年経った今、なぜ、その方がディスったのかを考え、二つの理由を思いつきました。

①その方は、「WEBライター」という仕事に憧れていた
②誰でもがなれる職業をバカにしている

今考えてみると、①と②の両方なのではないかなと思います。

実際に、「WEBでライターとして活動をしています。」と自己紹介をすると、10代20代の人ほど、「憧れ」の目線を向けてこられます(笑)。

でも、WEBライターというのは、憧れてなる職業ではないと私は思っております。

なぜなら、憧れなくても誰でもがなれる職業だからです。
ある意味、「今は、だれでもWEBライターになれるしね。」という言葉は正解です。
だから、ディスる必要もないですし、やりたいなら今すぐ始めた方がいいと思います。

ただし、誰でもWEBライターになれるということと、WEBライターとして働き、生活できるほど稼ぐということは別物です。

WEBライティングの世界は、まだ始まって10年ほどで、法規制もされていない状況です。
WEBで受注する仕事は、驚くほど単価が安く、1本300円とか500円とかも当たり前に存在する世界。

たとえば、クラウドワークスで、1本500円の記事を1日で5本執筆するとしたら、2500円の収入になります。
ただ、1本の記事を仕上げるのに2時間かけるとすると、10時間を費やすことになります。しかも、収入の2500円の中から、クラウドワークスに手数料を取られるのです。

とうてい、憧れてなるような職業ではないですよね。

もちろん、この技術に特化しているライターの方もいて、私がクラウドワークスをやっていた4年位前までは、1本3000円くらいで、月に50本書き、15万くらいの収入になるという人もいたと思います。
ただ、現在はここまでの本数を書かしてくれる媒体もそんなにはないのでは?という感じをもってます。

それに、月に50本書くって、相当きついです。
もちろん、その記事にクオリティなど存在せず、ただSEOに特化した記事というだけのものになっているでしょう。場合によっては、コピペ&SEOのような感じでしょうか。

WEBでライティングの仕事を受注するとなると、必ず発注者がいるので、発注者の意向やルールにそった記事を書くことになります。
自分の主張や色なんかは、極力抑える必要がありますし、本数のことを考えれば、主張などを文章にどうやって入れるかなどと考えている時間はとれないでしょう。

さらに、今のWEBサイトでは、yahooやgoogleのTOP画面に乗る記事が優秀という評価をされるので、そのアナリティクスに沿った記事を書くことを求められます。

しかし、アナリティクスも闇に包まれているので、どういったしくみになっているのか不明です。個人的印象では、ここ2年程、yahooのtop画面に乗る記事に、面白いものが極端に少なくなりました。

ほぼ、大手の新聞や雑誌、メディアのものばかりで、タイトルをクリックすると「え?何がいいたいの?」という記事も少なくありません。
芸能人が不倫したというニュースがあったら、すぐ関連記事を上げるということが大事で、内容などどうでもいいものばかり。
とにかく、ネタがアツイうちにひき付けるタイトルを付けたものをあげ、クリックさせるということが目的だからです。
ビュー数を稼げるものが、媒体にとっては良い記事という概念なのです。

こういう芸能記事を書いて稼いでいる方々の多くは、このTOP画面に記事を取り上げてもらうコツを知っていて、媒体の評価を得ているのだと思います。
TOPに乗る記事を素早く書くということに情熱をかけられる人は、ある程度稼げるし、面白い仕事なのかもしれません。

でも、ライターという仕事に憧れている人たちは、たぶんそうではなくて、自分のアイデアや、思いを文章にして発表したいのではないでしょうか。
その場合には、絶対に会社は辞めずに、安定した収入を得ながら、ブログなどでコツコツと時間をかけて練り上げた記事を発表し、自分のスタイルを作っていくことをお勧めします。

WEBサイトというものが、ビュー数を稼ぐことに目的を置いている以上、SEOの縛りがある記事が評価されていくのはしょうがないことです。
そんなの気にせずに、いい記事を書けばいいだけの話ですが、たとえいい記事を書けたとしてもビュー数がすくなければ評価も少ない。

私の場合、クラウドワークスは卒業して、直契約のお仕事をもらえるようにはなったのですが、まだまだ単価が低く、本数を書かないと月の収入として厳しいものがあります。

定職について安定した収入を得ながら、平日の夜に構想を練り、土日で好きな文章を書くというスタイルのほうが、数倍ラクだし、楽しそうだとも思いますが、5年間続けてきて、すこしだけ結果をだせてきたので、もう少し踏ん張ろうとは思います。

ただ、やり方など、いろいろ考えていかないと、これから、紙の雑誌がますます少なくなり、雑誌で書いていたようなライターさんが、WEBの世界にもっと入ってくると思うので、生き残りも大変です。
そのような方々にマウントを取られて、「しょせんWEBライターはダメ」などと言われてしまったらダメージも大きいですし……。
でもまあ、何と言われようとも、自分なりの独自の世界を作れるように頑張るしかないですね。

いい記事を書きたい、という思いでここまで続けてきました。
いい記事とビュー数。

このジレンマにモヤモヤする毎日です。


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