コロナ後、初映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』を見たら、「そう、今!それ!」体験だった。
2か月半ぶりに映画館に行ってきました。どうしても、
『ストーリーオブ・マイライフ/わたしの若草物語』が見たくて!
コロナウィルスの不安は、消え去ったわけではないので、ちょっとビクビクだったのですが、映画館では、
現在1席飛ばしでチケットを販売中
なので、隣の席に人が座ることはありません。
しかも、平日だからか、ガラガラでした。
ほんとに見にいってよかったです。
グレタ・ガーウィグ監督の存在は、わたしのこれからの人生において、贈り物のようなもの。
「今後、彼女の映画を何本も見られる」
と、思うだけで、幸せな気分になれます。
前作の『レディ・バード』(2017)では、自身の10代の頃の物語を映画にしていましたが、本作では、オルコットの小説『リトルウィメン(若草物語)』を映画化しています。
小説が出版された1868年に生きていた10代の女性たちを、2020年の女性映画監督グレタ・ガーウィグ監督が映像化するのですが、その手法がもう、天才的なんです。
特に、脚本力、(この場合脚色力ですね)に感動しました。
監督は、作者オルコットが、伝えたかったことを、分かりすぎているくらいです。
19世紀後半、女性たちは働くことなんてできなかった。
結婚して、子供を産むことだけが女性の幸せと思われていた時代。
そんな社会的風潮の中でも、
「結婚だけが女性の幸せとは思えない!」
と考えるジョー。でも、彼女だって本当は愛する人が欲しい。
なぜ、女性は、仕事と愛の両方を望んではいけないの?
というジョーの叫びが、わたしの心には響きすぎて、涙がとまらなかったです。
そんなジョーの葛藤を、「わかるよ」という感じでささえるマーミ―。
(マーチ家の四姉妹は、ママのことをマーミ―と呼んでいます)
実は、当時の女性たちの中にもジョーと同じように疑問を抱いている人もいたはずで、マーミ―も怒りと、憤りを抱いて生きてきたはずなんですよね。
だから、
「あなたらしくやっていけばいいのよ」
というマーミ―の励ましは、女性の先輩からの現実味のあるアドバイスなんです。
「あなたの心から湧き上がってくる、憤りに耳をかたむけなさい」
というメッセージだと私は受け取りました。
『若草物語』は、マーチ家の四姉妹、メグ、ジョー、ベス、エイミーに焦点があたり、姉妹の周囲の人々は、さらっと登場するだけなのですが、ガーウィグ監督は、マーミ―のような周囲の人々の存在と、そのメッセージを見逃していないんです。
ローリーの孤独感とか、マーチ伯母さんの誇り高き生き方とか、
どんな人にも怒りと憤りがあって、
その気持ちと向き合って生きているんだな
と、感じることができました。
リアルな人生でも、そんなふうに他人を見ることができれば、人生すこしラクになるんじゃないかなと思います。
とにかく、本作を見て元気をもらったし、人生いろいろあるけど、「わたしもがんばろう」と思えました。
単純だけど、わたしにとって映画とは「生きるヒントをもらえる」という存在でもあるんです。(それだけじゃないですけどね)
「そのヒント、今言って貰えてよかった。」
というグッドタイミングで映画に出会うことってありますよね。
まさに、今、それ!体験でした。
うーん、やっぱり映画っていいな
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