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地方で飲食店経営失敗する人

 こんにちは。飲食店は都会でするよりちょっと地方で成功する方が難しいと本気で思っている“個室酒場はまっち”の野田です。

 さて、今日は「地方で飲食店を開業して失敗する人」ってタイトルで記事を書かせてもらうわけですが、そもそも都会と地方の経営の仕方が違うので都会で経営されている方、または開業を予定している方にはこの記事が当てはまらないこともあることは理解しといてください。

 地方で成功する方法は沢山あります。それぞれの考え方もあるでしょう。店の規模、立地、提供する料理等で成功方法は無限大だと思います。
 真剣に取り組めばある程度軌道に乗せることは簡単です。その部分は別記事で紹介するとして、今回は「失敗する人」ですが、実は今から紹介する1つのみです。この1つが理解出来ていなければ必ず失敗します。

 もったいぶっても仕方がないのでズバリ言います。

それは、地方で失敗する人は「人間でない人」です。

 「なんだ、そんなことか」とか「どういう意味?」とか聞こえてきそうですね。しかし、言い方は悪いかもしれませんが、意外と人間じゃない人が多いんですよ。

 ん~、例えば、メチャクチャ美味しい料理を作れる人がいるとします。都会でも世界でも通用するような料理人です。その人が地方で1人で出来る小さなレストラン(以下 A店とする)を開業したとしましょう。

その人は

・料理に対してメチャクチャ自信を持っている。
・料理に対してメチャクチャこだわる。
・料理以外は出来ないし、興味がない。
・人の気持ちや考え方を理解できない。

このA店は地方で繁盛店になると思いますか?

 もちろん答えは「NO」です。
 世界的に美味しい料理。やっぱり一度は食べてみたいですよね。僕もそう思います。だからそんなお店が地方に出来たら絶対行きます。みんな一度は絶対行きます。
 じゃぁ繁盛するじゃん?って思いますよね。都会ならもしかしたら繁盛するかもしれません。しかし、問題は地方だと言うことです。

 メチャクチャ美味しい料理で、メチャクチャこだわると言うことは、値段も高いでしょうし、出てくるスピードも決して速くはないでしょう。なので必ず、クレームになります。
 けれどこの料理人は人の気持ちが理解できません。「美味しい料理を提供しているのだから大丈夫」って思っているでしょう。会話も出来ないし、常連さんもできにくいですよね。

 僕が住む地方都市(中津市)で人口がおよそ9万人。子供と高齢者を除いてのこりが4人(正確にはもう少しすくないでしょうが分かりやすく)で、そのうち頻繁に外食する人(毎週)は1割ほどで4千人。飲食店数がおよそ500件。A店に毎週何人が来ますかね?
 どう考えてもA店は頻繁に行くお店ではないですよね。毎週行くのは味は普通だけど居心地が良かったり安かったり落ち着くお店ですよね。

 そして、地方あるあるなんですけど、一年に数回とかの記念日に特別な料理を食べたいって思ったら都会に食べに出ます。地元ではそんなに食べない。

 ここまでA店を否定してしまうと、地方では高級店が繁盛しないのでは?と思ってしまわれそうなので一応言っときますが、地方でも高級店は成功は出来ます。ただ、都会のように人口が多かったり、流動人口が多いわけではないので、一見さんだけでは地方の飲食店は絶対に成り立たないと言うことです。

 言いたいことは人間らしさを出せるか出せないかです。

 TVでよく都会の飲食店が常連さんで賑わっている暖かいお店として紹介されたりするのを見たことないですか?
 都会の人は「アットホームで癒される」「第二の我が家みたい」とか言いそうですが、地方ではそんなお店ばかりです。

地方では
「人が7割、その他が3割ぐらいの感覚です」

 A店の料理人の4項目をよく読み返してみてください。何かに気がつきませんか?わかった方は素晴らしい。

 実は、機械と同じなんです。機械で同じことが出来る時代なんです。機械で料理が作れる時代なんです。むしろ、機械の方が正確で美味しい料理ができるのもすぐそこです。

 そんなお店が地方で流行るはずがないのです。美味しいだけのお店が地方で何件出来て、何件潰れていったのをみたことか・・・
 そこに、店主だったり、スタッフの人間性が出ていれば失敗はなかっただろうに・・・

地方では

・人口が少ない分、繋がりや絆が深いので噂の進行は都会以上
・お客さんはもちろん、地域との繋がり、従業員との繋がりも必要
・一度受け入れてもらえると繋がりが絶えない

 人間力が少し高いだけで失敗は確実になくなります。難しく考える必要はないです。お互いを尊重したり、支え合えるだけで十分です。

 地方は家賃も高くはないし、色々な補助金も多い。普通に生活するだけなら、都会の半分ぐらいでも十分生活できると思います。これが地方で開業する良さでもあるわけです。

まとめ

 「地方で失敗する人」は他人を大切にできない、他人の考えを理解できない、AI人間です。AI人間にはお客さんもつかないし、従業員もついてこない。地方で従業員を探すことは本当に大変です。そして、地域との連携や交流も大切になってきます。
 逆を言えば、特別な技術や、才能がなくても、人の事を考えられて、周りを大切にできるような人であれば、地方での成功、いや繁盛もすぐそこにあるのです。
 元AI人間の僕が成功できたように皆さんが成功できますように。

1人で開業して、ずっと独身生活を送ってきたので全て1人でできると思っていました。しかし、従業員、嫁に支えられ、今では子供にも支えられている気がします。1人の力には限りがある。1人でも応援してくれる人がいればずっと頑張れるんだと自覚しました。よかったらサポートしてもらえませんか。