マインドフルネスとネガティブ思考
マインドフルネスの瞑想は、頭に浮かぶ思考(雑念)を「消す」ことではありません。
消すのではなくどんな思考(雑念)が浮かんでいるのか?に気づき、観察することです。
観察は「否定せずありのまま」にです。
浮かんできた思考(雑念)に対して「これはダメだ」と否定しない。肯定も。「出てきている」と気づき、ただ観る。
さらに観るときに生じる感情や記憶、身体の微細な変化も同時に気づいていきます。
瞑想中に浮かぶ思考や雑念は消そうとするほど、どんどん膨らみます。
消すのではなく「気づき」と「観察」を繰り返す。そうすると思考は自然に消えていきます。消えてもすぐに次の思考が出てきますが、次第に思考の量や解像度が小さくなってきます。
そのうちに心が落ち着き、研ぎ澄まされた感覚になり、「今ここ」を「体感」できるようになるでしょう。
「今ここ」や「気づき」「観察」「ありのまま」は概念やイメージではなく、「体感」です。もちろんこれを体験するのは簡単ではありません。
「マインドフルネスの瞑想は簡単」と考えている人が少なくありませんが、根本的にマインドフルネスを誤解しています。
ちなみにマインドフルネスの瞑想中に雑念が何も出てこないというのは、ダメです。やり方が間違っています。これは「無」ではありません。
雑念が出てこないのではなく、雑念に気づいていない。つまりぼ~っとしていただけです。意識が「今ここ」ではなく、マインドフルネスではありません。
マインドフルネスの瞑想は気づきと観察の訓練ですが、瞑想を日々続けていると日常の中でも「今こんなことを考えていた」「囚われていたな」と意識しなくても気づきと観察が出来るようになります。
気づきと観察は囚われを手放し、頭をクリアにし、心と身体を一致させてくれます。
その結果として目の前に集中する力がアップし、仕事も勉強もスポーツも人間関係も、パフォーマンスが向上します。
余計な思考が減り不安や恐れも小さくなる、または消えていきます。
私たちが苦しむ原因、しんどくなる原因の一つは余計な思考です。不安や心配はその代表例。
不安や心配などのネガティブな思考は、自分の意思とは無関係に膨らみやすい傾向にあります。
そこに気づきと観察を入れることでネガティブな思考を手放すことが出来るのです。
マインドフルネスの瞑想や実践は不安障害に効果があることが証明されています。うつにも。
最初にお伝えしたように余計な思考を消そうとせず、余計な思考が出ていることに気づき、否定せずありのままに観察することです。
不安や恐れ、怒りや緊張に対しても同じです。
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