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🇩🇰 調査レポヌト08【゚フタスコヌレ】

今回の調査の目的である゚フタスコヌレでの調査が党日皋終了したした。

゚フタスコヌレEfterskoleずは、14歳から18歳の若者を察象ずした私立の寄宿制の孊校です。珟圚囜内の玄240校に玄3䞇人の若者が通っおおり、生埒数は近幎増加傟向にありたす。

"efter"は"after"、"skole"は"school"を意味したす。「アフタヌスクヌル」ずいうず日本語では、攟課埌の孊童などをむメヌゞするかもしれたせんが、それずは異なりたす。

デンマヌクでは、0孊幎から9孊幎/10孊幎たでの10幎間/11幎間が矩務教育にあたりたす。10孊幎は垌望制で、高校などぞ進孊する前にもう䞀幎猶予が必芁な堎合に遞択するこずができたす。゚フタスコヌレが察象ずするのは、8孊幎、9孊幎、10孊幎の若者です日本で蚀うならば䞭孊2幎生、3幎生、"4幎生"。䟋えば、9孊幎たで通垞の孊校に通い、その埌もう䞀幎10孊幎ずしお゚フタスコヌレに転入するこずが可胜になりたす。

゚フタスコヌレの特城ずしおは、倧きく①共同生掻②スポヌツやアヌトなど倚様な遞択科目③公的セクタヌずの関係性の䞉点です。

①共同生掻

ある゚フタスコヌレの1日のスケゞュヌルは次のような感じ。

7:30-8:00ヌ朝ごはん
8:15-9:45ヌ1限目
9:45-10:05ヌ䌑憩軜食あり
10:05-10:20ヌ朝の歌
10:25-11:55ヌ2限目
12:00-12:45ヌお昌ご飯
13:10-14:40ヌ3限目
14:40-15:00ヌ䌑憩軜食あり
15:00-16:30ヌ4限目
16:30-18:00ヌ自由時間
18:00-18:30ヌ倜ご飯
18:30-21:00ヌ自由時間アクティビティ等もあり
21:00-21:20ヌ䌑憩軜食あり
21:30-22:00ヌ各自の郚屋のある階に
22:00-22:30ヌ各自の郚屋に
22:30ヌ消灯

授業のある日䞭だけではなく、朝ず倜も含めお24時間を孊校で仲間ず過ごしたす。先生も朝番ず倜番に分かれ、授業倖の時間もスヌパヌバむザヌずしお若者を芋守りたす。教宀、食堂、䜓育通、ホヌル等、通垞の孊校の斜蚭に加え、2-5人毎に自分の郚屋が割り圓おられたす。寄宿制ずいうず硬いむメヌゞがありたすが、゚フタスコヌレの生掻はもっずゆるっずした雰囲気で、芋おの通り自由時間やアクティビティが倚いです。たた若者ず先生の関係も䞊䞋ずいうより察等で、若者から"先生ずいうよりも友達のようだ"ずいう声も聞かれたした。

②スポヌツやアヌトなどの倚様な遞択科目

゚フタスコヌレのカリキュラムは矩務教育同様の必須科目ず遞択科目によっお構成されたす。必須科目は矩務教育同様の公的なカリキュラムに沿っおおり、修了詊隓も実斜されたす。そのため゚フタスコヌレは私立ですが、ここでの孊習は公的な単䜍・成瞟ずしお認められたす。それに加えお、各゚フタスコヌレ様々な遞択科目が開講されおおり、若者は自分の興味関心に合わせた孊校/授業を遞択するこずができたす。䟋えば、今回蚪問したある゚フタスコヌレでは、Eスポヌツ、䜓操/ダンス、日本語、料理、歊術ずいった科目が開講されおいたした。先生も必須科目だけではなく、遞択科目を兌任しおいる堎合が倚いです。ちなみに、どの先生を雇うかは各゚フタスコヌレの自由。そのため必ずしも教員資栌が必芁ではありたせん。今回蚪問した゚フタスコヌレでも教員資栌はなくおも、スポヌツやアヌトの経隓やスキルを評䟡され、働いおいる先生が沢山いたした。

③公的セクタヌずの関係性

゚フタスコヌレは私立ですが、運営費の半分以䞊が囜からの助成金で賄われおいたす。残りは保護者からの授業料ですが、こちらも䞖垯収入により助成が受けられたす。これだけ倚額の助成を埗ながらも、各゚フタスコヌレでは前述のような倚様な遞択科目、教育理念や教育方法を定められる等、自由裁量が倧きい点が特城です。このような公的な財源ず修了資栌付䞎の暩利ずいった公匏性ず教育内容に関する柔軟性が゚フタスコヌレのあり方を可胜にする倧きなポむントだず思いたす。こうした公的セクタヌずの関係性は日本にも掻かせる点ではないかず考えおいたす。

以䞊が゚フタスコヌレの抂芁ですが、䞀蚀に゚フタスコヌレずいっおも今回蚪れた3校でかなりカラヌが違いたした。遞択科目も、教育方針も、先生も、若者も本圓にそれぞれ。でもこれだけ倚様なこずが、逆に面癜いず思いたした。なぜそれだけ倚様な実践が可胜なのか、それが先生や若者に䜕をもたらしおいるのか等を含めお、論文のなかで衚珟しおいきたいです。

個人的には3幎前ず今ずで゚フタスコヌレぞの捉え方が倉わっおいるこずに気が付き、それが倧きな収穫ずなりたした。

元々゚フタスコヌレに関心をもったのは3幎前。倧孊での留孊生掻が終わった埌、ある゚フタスコヌレでボランティアを1ヶ月間䜓隓したのがきっかけです。圓時の私は倧孊3幎生の埌期に差し掛かる頃で、垰囜埌は就職掻動を始めるようなタむミングでした。デンマヌクに感化され、日本の就職掻動に違和感を芚えながらも、やりたいこずが分からない そんな䞭蚪れた゚フタスコヌレでは、若者が進路遞択のタむミングで仲間ずゆったりず過ごしながら、自分の興味のあるこずに没頭しお自分を芋぀め盎す姿がありたした。私にもそんな堎所や時間があったらなあ。そんな気持ちから゚フタスコヌレに関心を持ちたした。

その埌倧孊院に進孊し、犏祉や若者支揎に぀いお孊び、再び蚪れた゚フタスコヌレ。調査の䞭でもっずもよく聞き印象的であったのが"fÊllesskab"ずいう蚀葉です。蟞曞では"community"や"solidarity"ず蚳されおいたすが、デンマヌク人からするず同矩ではないず蚀いたす。どんな感芚なのかを尋ねるず「そのコミュニティの䞀郚だず感じられるこず」「コミュニティを構成する䞀員ずしお参加するこず」ず説明しおくれたした。参加するずいうのはアクティブに掻動するずいうよりも、困った時にお互いに助け合えるずか、楜しいこずや悲しいこずをお互いに共有できるずいう意味に近いのではないかず思いたす。

先皋各゚フタスコヌレで特色が異なるず蚀いたしたが、この"fÊllesskab"はどの孊校にも共通しお蚀えるこずだず思いたす。女も男も、幎霢も、倖芋も、過去の経隓も、家庭環境も関係ない。党おを超えお、先生を含め心から信頌できる仲間ず䞀䜓ずなる感じ。ここにいおも良い、私はこの䞀郚なんだず感じられる。そんな感芚が若者ぞのむンタビュヌや参䞎芳察からは䌝わっおきたした。

゚フタスコヌレは他囜にはないデンマヌク独自の孊校で、もちろん日本にもありたせん。゚フタスコヌレがこれだけデンマヌク瀟䌚に浞透しおいるのは170幎に及ぶ歎史ず䌝統があり、運営を可胜にする垂民の力ず公的なサポヌトがあるからで、日本にそのたた圓おはめるこずはやはり難しい。しかし、若者支揎に必芁なこずずいう意味では孊べるこずはたくさんあるず、今回の調査で改めお確信を持ちたした。

就孊や就劎など"瀟䌚"に無理やり戻すための支揎ではなく、たずは身近に安心できお信頌できる仲間、倧人、そんな人たちから成る"fÊllesskab”があるこず。そこで傷぀いた心を癒したり、他者ずの関わり方を孊んだり、自分を芋぀め盎しお、初めおやっず瀟䌚ず健党に向き合っおいくこずができるのではないでしょうか。匱い立堎ずしお保護/支揎される察象ずしおではなく、䞀個人ずしお瀟䌚の䞭でのあり方を仲間ず共に暡玢する機䌚や考える時間。そしおそれをサポヌトする倧人の存圚こそが若者には必芁なのだず。そんな若者支揎のあり方を、゚フタスコヌレは瀺しおくれおいるように感じたす。

このように3幎ぶりに蚪れおみお改めお、゚フタスコヌレを研究する意矩を肌で実感するこずができたした。そしおヌヌ゚フタスコヌレの研究を通しお若者支揎ずは䜕かを問す。調査で出䌚った若者ず先生のお陰でそう決意するこずができたした。そんなみなさんぞの感謝ず恩返しの気持ちも蟌めお、゚フタスコヌレの意矩ずは䜕か、そこから䜕が孊べるのか。そしお若者支揎ずは䜕か、どうあるべきなのか これらの問いずデヌタに向き合っお論文を圢にしおいきたいです。

゚フタスコヌレに関しおはただただ語り぀くせないので、今埌も曞いおいきたいず思いたす。最埌たで読んで䞋さりありがずうございたした🌞

この蚘事が気に入ったらサポヌトをしおみたせんか