見出し画像

【映画感想】ユ・ヨルの音楽アルバム

ずっと気になっていたのになぜか後回しにしていた映画。

韓国作品はハリウッド映画みたいな迫力のあるもの、派手なものもあれば、
こういうしっとりした恋愛ものもあるから、奥深い、と改めて思う。

チョン・ヘインはどうしてこんなに綺麗で正当な顔立ちをしているのに、
苦労が多い役が似合うのか。
育ちの良さそうな顔をしているのに、いつも苦労を背負っている。
それがまた似合ってしまうし、その端正な顔立ちの中に
懸命に生きようとする彼が見えて、女心がくすぐられてしまう。

ゆっくり、ゆっくりと、出会いと別れを繰り返しては、
絆を強くしていく二人の間に流れる静かな音楽。
偶然の出会いと、必然の別れ。
まだ携帯電話もメールも普及していない時代に
連絡の取れなくなるもどかしさと
それでも偶然に再会しては
その細い糸を手繰り寄せるように
また出会っていく二人。

苦労ばかりの人生の中で、
本当は諦めてしまいたくなるような生活の中で
たった一つの希望の光として
大切に大切に心の中で温めてきた、
ずっと想い続けてきた人と結ばれるのはどんな気持ちだろう。

きっと、「心が震える」んだろうな。

私には経験がないけれど、
二人を見ながら、どんな気持ちなんだろうって想像したくなった。
そんな相手がいて、そんな相手と結ばれる人生。
そこに寄り添う音楽。

最近、息子の送り迎えでラジオを聴いている。
いつもの倍、いやそれ以上聴いている。
ラジオは車の中でしか聴かないけれど、
「ながら」で聴くものは
意外と心に残る。
ラジオから流れてきた曲が、ふとその時の気持ちに寄り添ってくれることがある。
そんな曲は一生忘れられなかったりする。

ラジオをよく聴いて、その良さを再確認したこの時期に、
この素敵な映画を観たこと。
それもまたよき出会い。



この記事が参加している募集

#映画感想文

66,723件

よろしければサポートお願いします!サポートいただいたお金は、新刊購入に当てたいと思います。それでまたこちらに感想を書きたいです。よろしくお願いします。