【ドラマ感想】「私の解放日誌」で考えた「アイノカタチ」
Netflix配信ドラマ「私の解放日誌」はなかなか胸に刺さるセリフが多数、出てくるドラマで面白かった。
EP3にて、長女ギジョンが紹介された男性を前に
「究極の愛」について切々と語るシーンがある。
曰く、
このセリフを、初対面の男性相手に熱く語り、ドン引きされる。
そのシーンで既に面白いのだが、
そこから家に帰り、弟に「初対面の男性相手に話す内容ではない」と詰られ、
ギジョンは「聞かれたから答えただけだ」と開き直る。
そして妹相手に、「あんたはどうなのよ?」と聞き、
無口な妹はじっと考えた後で
「私も受け止める」と答える。
さて、そこで、私も考えて…
うーん、私も受け止めるかなあと考える。
弟曰く、「現代において、なんで斬首されることが前提なんだ!!!」である。
私は夫と結婚するとき、
「この人には『家族』が必要だ」と考えていた。
若い頃は、自分の子どもを持つ自信がなかった、と言う夫に対して、
この人には家族こそ必要だ、と考えていた。
過去の傷に今も傷つき続けているように見えた。
だから子どもが欲しい、が前提で、
夫婦二人でも幸せな家庭を築くことができる、という考えは
夫に対しては抱くことができなかった。
だから結婚前に、検診もして、あわよくば結婚前に妊娠したいと考え、
守備よく?妊娠もした。(母には嫌味を言われたけれども)
毎日毎日お酒を飲んでいる夫を見て、
愛情に飢えているように見えた。
「私の解放日誌」に出てくる、謎の男「クさん」も
毎日毎日お酒を飲んでいる。
それに対して、「何もすることがないなら、私を崇めて」という
妹ミジョン。
彼女の強い意志と深い愛情を見ながら、
そういえば私もこんなふうに思っていたなあと思い出した。
ミジョンやギジョンの愛情もどこか歪なように感じるが、
私の愛情も十二分に、歪だなあと思う。
結婚して、子どももできれば優先順位はもちろん変わるし、
そこが衝突することも多々ある。
今や、蔑ろに扱うことも多々あるので、申し訳なく思いながら、
そういえば私も「首を受け止める女」だったなあと思い出す。
腹の立つことも、受け入れ難いことも多々あるし、
もちろん自分自身も大切なのだけれど、
いざというときは
スカートで受け止めよう、と改めて思い直し、
この話を夫にしたら、
「頭おかしいな、あんたもそのドラマも」と言われた。
うーん。
私は頭おかしいかもしれないが、
このドラマはいいドラマなんだよ、ほんとに。