【覚書】ミカクヘンドウ

高校生の頃、仲の良かった友人は常に日本茶をそばに置いていた。
ペットボトルの烏龍茶。
ペットボトルの緑茶。
家に遊びに行っても日本茶を出してくれる。

日本茶は日本茶で美味しいが、そこまで好んで飲むことのなかった私は
不思議だった。
「好みが渋いなあ〜」と思っていた。
コーヒーやジュースよりも日本茶を好んでいる友人。
私はコーヒーはよく飲んでいたが、日本茶は出されれば飲むぐらい。
ほうじ茶は好きだけれど、煎茶はなんだか渋い…と思っていた。

あれからウン十年の月日が流れ、
最近、好んで日本茶を飲むようになった。
ほうじ茶はずっと好きで、一保堂のほうじ茶は常備しているが、
煎茶はずっと法事の時にお坊さんに出すもの、として家に置いている程度だった。
ところがどっこい。
最近、煎茶も美味しい。
ここ数年、自ら淹れて飲むようになった。
私も日本人だったんだなあと思っていた今日この頃…
私は甘いもの全般好きだし、昔から和菓子も好きだったけれど、
甘納豆が無性に食べたくなるのは一体どういう変化なんだろう。

某スーパーにて購入した甘納豆

甘納豆が色々小分けにされてるものを買ったり。
元々は、簡単おはぎの作り方を母から教わり、それに使用するために購入した甘納豆。余ったものを食べてたりしていたら、スーパーで目が合うようになった（気のせい）
あの味…緑茶にあの味を食べたら美味しいんじゃなかろうか。
ああ、甘納豆が私を呼んでいる。（空耳）

甘納豆を食べるのはおばあちゃんだけだと思っていた幼い頃の私よ。
今、私はアラフォーにして甘納豆に手を出している。
昔、おばあちゃんの家で出される甘納豆や甘露飴を
「嫌だなあ〜おばあちゃんくさいなあ」なんて思っていた私よ。
今、好んで食べている私よ。
味覚って時とともに変わるんだね。
どうなんだろう。
チョコレートやスナック菓子よりは甘納豆の方がカロリー低いんじゃないの？
なんて勝手に思っているが、どうなんだろう。
いや、そうでもないよ？というのなら、どうかそっとしておいて欲しい。
なんとなく、甘納豆の方がヘルシーと思い込んで自己満足しながら食べている。
小腹が減ったら、ナッツ類を、とか聞いたことがあるが、
ナッツ類も好きだ。
私はカシューナッツが一番好き。（どうでもいい）
そういえば、小学生の頃、ピスタチオにハマって毎日のように食べていたことがある。鼻血は出なかったが、生理痛が大変重く寝込むことがあった私に、それのせいではないかと母に言われ、やめた記憶がある。真偽のほどはわからない。

あんなに好きだったのに、今はピスタチオを食べても大してときめかない。
ごめんなさい。
どうやら、あなたはもう過去の人になってしまったみたい。
今はカシューナッツが一番好きなの。

味覚は移りゆく。
小さい頃、あんなに好き嫌いの激しかった私だが、今は何でも食べられる。
嫌いな食べ物はない、と言ってもいい。
わさびはツーンとするので苦手であるが、嫌いではない。
たこわさは好き。

味覚は移りゆく。
と身をもって経験しているので、子どもの好き嫌いはそんなに気にしていない。
それに、私の子どもの頃に比べると、我が家の子供たちは好き嫌いが少ない。
娘はネギとトマトが嫌いだが、嫌いというよりも体質的に受け付けないのでは…と思うぐらいに食べるとリバースするので、無理に食べさせていない。
息子はきのこ類が苦手だが、頑張って食べている。
息子に関しては３歳ぐらいの頃、一時期しめじをゆがいて食べることに
ハマっていたことがあり、調子に乗って毎日のように食べさせていたら、
ある日受け付けなくなってしまった。
味覚は移りゆくのかもしれない。
いや、飽きた？
いや、許容量を超えたのだろうか。

好き嫌いがなくなる、ということは素晴らしいのだが、
スーパーにおいてある物、全てに食欲が反応するのも困ったものである。
お菓子コーナーだけでなく、和菓子コーナーでも足が止まってしまう。
私がよく行くスーパーではレジの近くに甘納豆が並んでいるもんだから、
今日もつい手が伸びてしまった。

甘納豆…いろんな種類があるので、どれが一番好きなのか研究してみようと思う。
（暇か）