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書く時間 削って食べる 土用丑 紅白ウナギ ふたつの味を

書く時間があまりなかった。だけどこの時期は誘惑に負けてしまう。「土用の丑か」カレンダーを見た。土用の丑と言えばウナギしか思い浮かばない。
「時間はないけどやっぱり食べよう」そう思い、家を出て向かったのは近所の鰻屋だ。ここは大衆料金でウナギを出していることで有名な店。

中に入ると、本当は予約でいっぱいだという事だが、ここで奇跡が起こる。なんとドタキャンがあり、偶然にも席が空いていたという。飛び入りで入ってウナギを注文した。

今日は奮発した。豪華に紅白ウナギと言うのを注文する。これはかば焼きと白焼きの両方が楽しめるという。実際に食べてみた。かば焼きのほうはいつも知っているウナギの味だ。柔らかい肉質と口の中でウナギの肉と相性の良いタレの味が広がる。そしてタレは当然ウナギの下にじゅうたんのように敷き詰められている白いご飯にも染み込んでいた。ウナギとは微妙に違うがタレがうまいからご飯も旨い。

そして白焼きのほうにも口をつける。白焼きはかば焼きと比べて硬い気がした。そしてタレがついていないからウナギ本来の風味と味がする。しかしかば焼きと比べると味が薄く感じた。しかし、それを見越してか、塩とワサビが置いてある。その薬味と一緒に食べてみた。鼻に伝わるワサビの風味、そして、ウナギのうまみが増強するような塩味どちらも好きだ。
 この時にかば焼きとは違うウナギの食べ方を理解したような気がした。するとふと短歌が頭の中をよぎり、思わず頭の中で口ずさむ。

書く時間 削って食べる 土用丑 紅白ウナギ ふたつの味を
(かくじかん けずってたべる どよううし こうはくうなぎ ふたつのあじを)

「よし、これで満足した」そう思うと不思議と書きたいことが浮かんできた。もちろん土用の丑とウナギの話に関する内容だ。ふと横を見たら隣の客がひつまぶしを注文している。今度はそれにしようと心に決めた。

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今日は、こちら小牧幸助さんのシロクマ文芸部という企画に参加しました。

こちらの本日の記事をモチーフに創作しています。

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