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誕生日 店のオープン 喜んで クラフトビール 楽しく飲んで

誕生日、一般的には人が生まれた日をそう呼ぶが、必ずしも人以外で使うことがある。それは店のオープンでも店に対して誕生日を使うことがあるだろう。今日はこれからは店の誕生日と呼ばれるであろうオープン初日に向かって歩いていた。

店の近くは良く歩いている。ここは蔵が立ち並ぶ古い街並なのだ。といっても普段から見ている街の様子だからあまり感動もない。だけど、今回は感動しそうな気がした。それもそのはずだ。大好きなクラフトビールのお店が誕生するというのだから。

すでに11月となれば17時台から暗くなっている。中に入るとすでにお客さんの姿を多く見かけた。複数の人数、グループでいる人が多いが、カウンターを見るとひとり客も多い。おそらくはビールが好きな人か新しい物好きかのどっちかだ。

「さて、ここがいいか」と空いているカウンター席に座り、メニューを見る。実は事前にSNSでどんなものが飲めるか把握していた。だから迷うことなく注文した。

大きな蔵を改造して作られた店内のため、遠くまで人が見渡せる。だから離れたところで、ビールを注いでいるスタッフの姿も見えるのだ。「あれかな」と、自分の番になるのを待つ。忙しいようで、なかなか自分の番が回ってこないが、焦る必要はない。料理と違いビールは注げば出るのだから、焦らなくてもそのうち来る。

と言っていたら案の定、ビールが目の前に運ばれてきた。これはクラフトビールだ。それに今は11月の夜で外は小雨が降っていたから肌寒い。だから夏のビアガーデンで飲むようなビールのようにゴクゴクとは飲まない。日本酒化ワインのようにチビチビやるのだ。

「カンパーイ」とやる相手もいないから心の中でそうつぶやきビールを口にする。「思ったよりフレッシュでうまい」新しいお店とはいえ最初の味が良ければ気分が良い。周りの客の様子を見ながらまた一口。

周りの楽しそうな声がビールのアルコールで少し酔った気分と相まって心地よいのだ。こうしてグラスのビールが半分を過ぎようとしたとき、思わず頭の中で思い描いたキーワードが浮かぶ。不思議なものだそれが見事に短歌調になっていたのだった。

誕生日 店のオープン 喜んで クラフトビール 楽しく飲んで
(たんようび みせのおーぷん よろこんで くらふとびーる たのしくのんで)

今日は、こちら小牧幸助さんのシロクマ文芸部という企画に参加しました。

こちらの本日の記事、富田林の寺内町でバンリノハルビアホールがオープンして初日に行ったというものを参考にしました。

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