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蝋梅を 眺める周り 山の奥 黄金蝋は 光り輝き

「蝋梅はロウバイと読むのか」初めて聞いた花の名であった。梅の仲間だと思っていたが違うらしい。ともかく市内にある山奥に1月に咲いている場所があると聞いた。ただ調べると少し早いかもしれない。けれど気になると実行に移したいタイプだ。とりあえず見に行こうと家を出た。数駅先にあるのは県境の駅だ。住んでいるところの駅前は家や建物が多いのに、ここに来ると圧倒的に自然に囲まれている。ただお目当ての蝋梅を見ようと思えば、一時間近く山の中を歩く必要があった。

「いい風景だ」歩きながらそう感じた。山奥に向かう一本道、次々と山が現れては大きくなる。緩やかな上り坂を歩く。途中振り返っても山が見えた。奥にある蝋梅への期待がますます高まる。途中で赤い実を多く見つけた。そのときはその実の正体はわからない。後で赤い実は南天だという。

「蝋梅の里、ここか」そこはずっと歩いた一本道で少し開けた小さな集落にあった。後でこの場所を流谷と呼ぶことがわかったが、今はそんなことはどうでもよい。ただ蝋梅なるものを見たかったのだ。

「黄色い、本当に蝋でできたようだ」そう思いながら蝋梅を眺める。梅といえば梅かもしれないが、むしろ蝋細工のようなやや透明感のあるつやをした花びらのほうがもっと気になった。

「お、光っている」さらに続く蝋梅の木々遠くから見る。すると雲から出てきた太陽の光に照らされて黄金色に輝いていた。「これは俳句でも詠んでみよう」あまりの美しさにやったことのないことを始める。だが実際には俳句ではなく、短歌になってしまった。

蝋梅を 眺める周り 山の奥 黄金蝋は 光り輝き
(ろうばいを ながめるまわり やまのおく おうごんろうは ひかりかがやき)

今日の記事「河内長野流谷のロウバイは今年も咲き始めました」を参考にしました。

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