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日記;2024年5月

押し入れを整理していたら、古い日記帳が出てきた。
2020年代かあ。♪若かったあの頃 何も恐くなかった……
当時、「ジャーナリング」なんてのが流行していて、感じたことを書き出すと心を整える効果があるとか言われていた。
それで、みつきも始めたんだった。
ちょっと恥ずかしいけれど、お見せしちゃいますね。
あの頃のロクデモナイ政情、世相を反映してドロドロした感情を吐きまくっているので、覚悟して読んでね。
エロい話もあるよ♡

    *          *          *

5月某日
米国のバイデン大統領が演説。
「(日本経済が低調なのは)外国人嫌いで、移民を望んでいないからだ」
日本政府は「正確な理解に基づかない発言」と米側に伝達したと、東京新聞。

バイデン大統領が正しい。彼は「正確な理解に基づいて」発言しているでしょ。
入管法の改悪や人種差別規制条例の骨抜き、差別発言を繰り返す自民党議員とそれを支持するレイシストなネトウヨ……外国人嫌い(なぜか白人は除く)がウジャウジャ群れているでしょ、この国には。
ちなみにバイデン発言のそのくだりは、
’……because they’re xenophobic. They don’t want immigrants’
「外国人嫌い」はxenophobicというそうです。

5月某日
東京新聞都内版のベタ記事。
「下半身露出疑い 消防職員(31)を逮捕」。
電車内で短パンの隙間から下半身を露出して向かい側の席に座っていた大学4年の20代女性に見せた、という。消防職員は「陰部が締め付けられるのが嫌でパンツをずらして履いていた。故意で出していたわけではない」

記事が短いので詳細は想像するしかない。
短パンって普通、膝上ぐらいの丈だよね。丈をずり上げて出していたのか? それとも丈が股下すぐの、昔の小学生が履いていたような半ズボンみたいのから出していたのか?
勃ってたのか、だらんとさせていたのか、どっちだ? 気になる。

自慢の持ち物を見せびらかしたかったのか、それとも粗末すぎる持ち物をあえて見せて被虐嗜好を満足させていたのかしらん。
性心理学者の高橋鐵先生はその著書「あぶ・らぶ」(1971)で、あらましこんなことを書いている。
「露出症の人を観察すると……巨陽のものは、それを誇り、第三者を満足させるのだと思い込んで、そうするのです。また、貧弱な性器を見せて満足する露出症者は、実際の性交がうまく行かないのではないかという劣等感を補うため、代償的にそうするそうです」
なるほど。男って動物はわけわからん。
鐡先生はこうも書いている。
「婦人科へ内診をして貰いに行く女性の中には、羞恥を越えた性的喜びに顫(ふる)える人が少なくない」
なるほど。女性っていじらしい。

それにしても今どきの女子大生2人は偉い。降車した男を大声を出して追いかけ、署にも通報し、周囲の人が取り押さえたという。
痴漢同様、やられっぱなし(見せられっぱなし)でいいわけがないのだ。
「やめてください」なんて懇願調の女言葉は使わず、「おい、やめろ! 変態!」と怒鳴って警察に突き出せばいいのだ。
バカボンのパパではないが、「それでいいのだ」

5月某日
イスラエルによる虐殺でもう3万5000人近いパレスチナ人が亡くなっている。その大半が女性や子ども。
鬼畜という言葉しか思いつかない。

そのイスラエルも一枚岩ではない。もともと極右と連立を組むネタニヤフの強権に対する反発が強かったことことに加えての大虐殺。
イスラエルでは大規模な反ネタニヤフ集会が頻繁に開かれている。その集会で掲げられたプラカード。
「Crime Minister」(5月8日付トルコ紙)。
その通り、ネタニヤフは戦争犯罪人だ。

It’s not antisemitic to Criticize the war in Gaza
(ガザでの戦争を批判するのは反ユダヤ主義ではない)
シカゴ・トリビューンのコラムニストが書いた通りだ。

米国の大学を皮切りに、世界中の大学生が虐殺批判に立ち上がっている。日本でも早大、上智大などで。
イスラエルや米国のシオニストは、イスラエルの虐殺に反対する人を反ユダヤ主義だと叫んでいる。単細胞にもほどがある。批判者は人道に反する行為を批判しているのであってユダヤ人を批判しているのではない。シオニストやその支持者は、やっていることが後ろめたすぎるから、反ユダヤ主義を持ち出さざるを得ないのだろう。
私はパレスチナ人と反シオニズム・反ネタニヤフのユダヤ人に連帯します。

5月某日
仕事帰りにブックオフに寄って文庫本を4冊購入。
・「不良少年の恋」(富島健夫、集英社文庫)
ジュニア小説という名の官能小説で有名な作者。幼なじみのナツコがファンで、中学時代に貸してもらってから夢中になった。この方のお本は古本屋で見つけたら即、買うことにしているの。どんなお話かしら。ワクワク。

・「処女の道程」(酒井順子、新潮文庫)
女は結婚するまで処女でいるべきだ、なんて話が昔はあったらしい。性意識の変遷って興味あるよね。母の時代はどんなだったかしら、とか。
私の初体験は高2だった、確か。遠い目。
できました。
「初体験初めて同士同級生」
「二人して痛がっていた黒歴史」

(詳細は拙著「みつきの微笑みがえし 第一部 第1話「初体験」を読んでね。R18です)

・「黒い報告書 2」(週刊新潮編集部、新潮文庫)
週刊新潮で唯一読むのが「黒い報告書」。主に図書館でだけどね。一般人の色情どろどろ劇って興味深い。
そういえば週刊文春の「淑女の雑誌から」がいつの間にか終わってしまったので、週刊新潮には頑張ってほしい。
ついでに言うならカルト・ネトウヨ丸出しの極右婆さん、サンケイ崩れの極右爺さんだの、中立を装いつつ権力擁護に精出す自称社会学者だのの連載、さっさとやめてくれないかな。この三人がいなくなればだいぶまともな雑誌に見えるようになるんだけどね。こんな連中はハナダ、ウィルあたりのウヨ雑誌に押し込めておけばいいのよ。

・「やってよかった東京五輪 オリンピック熱1964」(山口文憲、新潮文庫)
「ただし二度やるのはバカだ」という帯のコピーが気に入って買った。
2021年の東京五輪は失敗だよね。
夢をもう一度、なんて安易な考えから出発して、8月開催は「アスリートにとって『理想的な気候』です」なんて狂ったとしか思えない召致プレゼン、国立競技場建設をめぐるドタバタ、関係者のイジメ、セクハラ、パワハラ問題、チンケな開会式などなど。「日本すごい」どころか日本の没落を象徴するイベントだった。
しかもコロナ禍。スポーツに熱狂する気持ちなんて、てんで湧かんかった。強行のツケはパンデミックになって返ってきた。

五輪の裏に、利権でカネ儲けした政治屋だの電通だの不動産屋だの土建屋だのの存在があっただけに、腹立たしさしか残らなかった。
国立競技場建設にあたって開発規制が取っ払われたのは、今の神宮外苑再開発利権につながっている。というか、これのために五輪を利用したという気もしてくる。サメの脳みそ、モリモリッスは、これでどんだけ儲けたんだ?

本書で64年五輪の興奮を伝えるのは大江健三郎、三島由紀夫、瀬戸内晴美、有吉佐和子、松本清張ら。故郷、沖縄の喜納昌吉さんもコラムを書いている。私の大好きな「すべての人の心に花を」は、高校生の時に見た閉会式の情景を歌にしたんだって。

5月某日
7日付の東京新聞1面「自民への政治献金やめるゼロ」。
同紙が企業・団体にアンケート。「社会貢献のために献金続ける」だと。は? 意味わからん。裏金を溜め込み私腹を膨満させている脱税集団の自民党にカネを与えることがなぜ社会貢献になるんだ。献金額以上の見返りがあるから献金しているんだろ。強欲な資本屋が言うに事欠いて社会貢献? 善人ヅラするな、経団連。

5月某日
テレビドラマ「燕は戻ってこない」(原作・桐野夏生)を見ていたら、現代の春画師役、中村優子さんとイラストレーターの内田有紀さんが、こんな会話をしていた。

中村優子「太いと男根、長いとペニスって呼びたくならない?」
内田有紀「ならない。考えたこともない。大根みたいに話さないでよ」

あはは。確かに。
ちなみに、私の見立てを、琉球の英傑などに例えると、
「太くて長い」のが、民衆の味方、荒ぶる反骨の大男オケヤアカハチ
「細いけど長い」のが、義賊ウンタマギルー
「短いけど太い」のが、薩摩藩の侵略に最後まで抗った謝名親方
「短くて細い」のが、ガジュマルの古木に住むイタズラ妖怪キジムナー
の持ち物って感じ。
罰当たりですねー、すみません。

そもそもペニスの大小長短は関係ないのよ、女性には。ペニスじゃなく、愛で満たされたいのよ。
古代中国の性問答集「素女妙論」(そじょみょうろん)では「女性が心地よく嬉しくさせることは男根の大小や長短に限らず、その女性を好きな気持ちで勃っているから。交合で気持ちを合わせれば、男根が小さく短くとも気持ちが嬉しくなるものである」(春画ールさんのツイート)とのこと。
同感。

ドラマは代理母がテーマで、深刻なストーリー展開。
自分の遺伝子を残すことに執着するバレエダンサー稲垣吾郎、略奪婚で彼の妻になったものの流産を繰り返す内田有紀、非正規貧困から抜け出そうと1000万円で彼らに子宮を貸す石橋静河。
石橋静河さんは、体外受精前に複数の男と関係を持ち、結局誰の子か分からぬまま出産に至る。目が離せない。

5月某日
今朝の「虎に翼」(第30回)。
よね(土居志央梨)が司法試験最終面接で激怒。
「トンチキなのはどっちだ。あんたらの偏見をこっちに押し付けるな!」「私は自分を曲げない」
合格した寅子(伊藤沙莉)の決意表明。
寅子「私たち、すごく怒ってるんです。女ってだけでできないことばっかり。ま、そもそもがおかしいんですよ。元々の法律が私たちを虐げているのですから。生い立ちや信念や格好で切り捨てられたりしない、男か女かでふるいにかけられない社会になることを、私は心から願います。いや、みんなでしませんか。しましょうよ」
異議なし! 連帯! ソリダリティー!

5月某日
このところ東京新聞の最終面が読みごたえたっぷり。
まず10日付、「のぼりくだりの街 神宮球場外野スタンド 村上春樹が受けた啓示」
1978年4月1日、神宮球場外野の芝生スタンドで寝転んでビールを飲んでいた彼はヤクルトの先頭打者ヒルトンがヒットを打ち二塁に到達した時、「そうだ、小説を書こう」と思い立ったんですって。
私も神宮球場は何回も行った。学生時代は六大学野球で母校の応援、社会人になってからはプロ野球。タイガースファンの先輩に連れて行ってもらった。
暗い階段を登ってスタンドに出ると視界が一気に開け、陽光に、カクテル光線に照らされたグリーンの芝が目に飛び込んでくる。大歓声、投げて打って走る野球選手。まぶしかったなあ。
そんな思い出の神宮球場が神宮外苑再開発で取り壊されるんだとか。

「神宮外苑の再開発には強く反対しています」「緑あふれる気持ちの良い周回ジョギングコースを、すてきな神宮球場を、どうかこのまま残してください…」と村上春樹もラジオ番組で語っている。
緑を破壊する再開発には反対。
神宮球場だって、甲子園みたいにリノベーションすればいいのよ。歴史的建造物、貴重な緑を政治屋、首長、不動産屋、土建屋、天下り都職員の金儲けのために潰さないでいただきたい。
どうか再開発が頓挫しますように!

朝ドラ「なつぞら 」(2019)や映画「ちはやふる」(2016)でファンだったんだけど、「三井のすずちゃん」もCMのせいでイメージ悪くなっちゃったぞ。

11日付は「一枚のものがたり 1943年 塾生出陣壮行会」
学徒出陣した慶應大経済学部1年生・上原良司氏が11月の壮行会で撮った学友たちのスナップ写真。上原氏は「きけ わだつみのこえ」(1949)の巻頭所感で知られている。沖縄戦での特攻死。享年22歳。
出撃を前に帰郷し家族にこう話していたという。
「日本は負けるよ」「死んでも靖国神社に行かないからね、天国に行くから」

権力者の始めた愚かな戦争のせいで有為の若者が死んでいった。
自民党の政治屋は「国策に殉じた軍人に感謝の真を捧げる」などと愚にもつかないことを言って一宗教法人にすぎない靖国神社に参拝しているが、こんな言葉を聞いても彼らは喜ばないでしょう。戦争準備に勤しむ権力者に対して、彼らは猛烈に反発、憤慨していることでしょう。

写真で笑っている学友たちは「名前が特定できず、その後は分からない。はっきりしているのは医学部出身の上原の長兄、次兄を含め慶應関係者の戦没者が2231人、学徒出陣だけで387人に上ることだ。学徒のうち27人は、空と海の特攻で若き命を落とした」
戦争の犠牲者には「感謝」ではなく「謝罪」するべきでしょう。

12日付は「100年の残響 昭和のうた物語 1968年 イムジン河」(第3回)
フォーク・クルセダースの大ヒット曲。母がよく口ずさんでいた。この歌にはこんな過去があったんだ。
元々北朝鮮の歌で、朝鮮総連は作詞、作曲者名の明記を求めたが、レコード会社は発売禁止を決めてしまったという。企業の事なかれ主義の犠牲になってしまった。レコードはお蔵入りになったけど、コンサートで歌い継がれてきた。
朝鮮総連の当時の担当者は発禁を残念に思いつつ、「差別され、のけ者にされていた私たち在日朝鮮人への優しさを感じました。朝鮮半島に虹がかかれば、と日本人が歌ってくれたのがうれしかった」 と、この歌を日本語訳・作詞した松山猛さんに感謝している。

この松山さんの作詞にまつわるエピソードは、映画「パッチギ」(2004)で描かれている。
私、この映画大好き。映画館で映像の勢いに圧倒されて、終映後しばらく放心してしまったくらい。沢尻エリカさんが清楚で蠱惑的で芯の通った女子高生を演じきっていた。彼女はこの映画に主演するために役者になったのだ、と思えるくらいの名演技。観た時は気づかなかったけど、真木よう子さん、江口のりこさんが、ド迫力のツッパリ女子高生役で出ていたことを後で知ってびっくりしたっけ。

5月某日
イスラエルのシオニストに殺されたガザの住民が3万5000人を超えた。
今回の虐殺は、昨年10月のハマスによるイスラエル攻撃がきっかけとよく言われるが、ハマスからすれば、この間ずーっと続いているイスラエルによるパレスチナ住民弾圧に対する反撃だ。始まりは10月ではない、ということはきちんと押さえておきたい。
ウクライナで起きているのは侵略戦争。ミャンマーで起きているのは解放闘争。ガザで起きているのは大虐殺と、それに対する抵抗闘争。

「ハマス主導の越境攻撃が出来事の起点であるような言説は、歴史的背景を隠蔽しています。国際法上、占領や植民地支配への抵抗は、武装闘争も含め正当な抵抗権の行使です」
(4月19日、千葉日報、早大教授・岡真理さん)

5月某日
沖縄返還から52年。
復帰運動は直接知らないけれど、母やオジー、オバーから聞き、学校や大学で学ぶにつれて、どんどん違和感が強くなっていった。
祖国復帰? 日本は祖国なのか? 違うでしょ。
琉球王国という独立国家を、江戸時代は薩摩藩(1609年)が、明治以降は日本政府(1872年、歴史の教科書に載っている「琉球処分」って言葉、大嫌い。処分されるほどの悪いことをしたのか、って)が、武力侵攻して占領したんでしょ。
その挙げ句が沖縄戦。県民の4人に1人(12万人)が米軍、日本軍に殺された。そして米軍による占領。
「ウチナー世(ゆー)からヤマト世、ヤマト世からアメリカ世」ってわけさーねー。
で、占領軍によるアメリカ世の過酷さ(人権無視、言論弾圧、強姦・殺人・強盗などの米軍犯罪、ベトナム戦争に加担することの恐怖、肝苦(ちむぐり)さ)が、日本の持つ憲法への希求となって盛り上がったのが復帰運動だった、とみつきは理解している。
基本的人権の尊重、主権在民、平和主義の憲法を抱く日本へ復帰すれば、踏み躙られた人権は守られるようになり、米軍基地はなくなり、米軍犯罪もなくなり、と多くのウチナーンチュは夢見たのだろう。
その夢は1972年の本土返還で無惨に散る。米軍基地は残り、県民を虐殺した日本軍たる自衛隊が乗り込んでくる。軍人による犯罪は未だ続いている。憲法を軽視にする自民党が牛耳る日本のスタンダードが沖縄に移植されただけ。
ウチナーンチュの人権が未だ踏み躙られたままであることは、県民投票、県知事の決定を無視して進められる辺野古新基地建設を例にあげるまでもない。
みつきは、今は、そんな日本をさっさと捨て去り、「独立」を夢見る乙女に立派に育っているよ。
松島泰勝氏の「琉球独立宣言 実現可能な五つの方法」(講談社文庫、2015年)は座右の書ね。貼った付箋で膨らんでるよ。

5月某日
日曜日。久しぶりに遠出(?)した。モノレールに乗って東京流通センターへ。
文学フリマ東京38。同人誌の即売会。
昔、新聞で芥川賞を受賞した李琴峰さんや高瀬隼子さんが出店していたという記事を読んで興味を持っていた。入場料1000円、前回までは無料だった。会場は人人人で、人酔いしそうだった。
ここでしか買えない、本屋では買えない本が山と積まれている。まさに宝の山。
事前に調べた本や会場を回って気になった本を何冊か購入しました。作者さんから直接買えるのも魅力。
・「あなたの沖縄 Vol 1」「同2」
1990年代生まれのウチナーンチュによるコラム集。noteに発表した記事をまとめたもの。
・「早稲女×三十歳」
30歳を迎えるまでの1年間の日記。作者の早乙女ぐりこさんは、最近商業出版デビューしたばかりとあってブースは大にぎわいだった。
コロナ禍の働く女性の日常を描いたアンソロジー同人誌「令和勤労婦人詩集」(鰊パイ互助会、2020年、ナツコが貸してくれた)で、ぐりこさんを知って、それ以来、彼女のnoteを愛読していたのです。
・「今からでも間に合う!ウルトラ・バイオレンス第1シーズン総集編」
早大の文芸サークル、早稲田暴力会による短編集。「暴力・闘争がテーマ」。ブースでパラパラみて「気に入った!」。サークル名とかテーマに気合いが入っていて大変よろしい。応援したくなって購入した。
あと百合小説を1冊。
会場を歩いていて、表紙に描かれた女の子と目が合って、思わず手にしました。
読むのが楽しみ。

会場を出ると、パレスチナ支援の街宣をしているグループがいた。少ないけど500円カンパした。「FREE PALESTINE」のワッペンをくれた。

次回の文学フリマは会場を東京ビッグサイトに移して12月に開催とか。また行ってみたい。

5月某日
暇つぶしにツイッター(現X)をみていたら、タイムラインにこんなツイートが流れてきた。
「彼女に『ごっくん』させたい男ってどう思う?」
いやだよ。拒否。
強いられたら、キスして男の口内に戻して「お前が飲んでみろ」って言ってやる。やられたらやりかえせ!

5月某日
東京新聞によると、スキマバイトとかってのが増えているんですって。
「好きな時間に好きなだけ働くことができる」
また出たよ。資本屋が労働者を安く便利にこき使う時に使われる常套句。
古くはフリーターに始まり、派遣、個人事業主、ギグワーカー……。そして今度はコレ。労働者としての権利が認められないし、社会保険にも加入できない。
「スキマバイトで働く人は、職場では最下層の存在。名前も呼ばれない」「スマホひとつでできる究極の不安定雇用」「企業が都合よく必要な時間だけ働かせるという法の隙間を利用した劣悪労働」
正規雇用社員だって、まともな労働環境で働けているのはごく一部。長時間労働、サービス残業、ノルマ強制、パワハラ、セクハラ、休日出勤なのに代休なし、などなど。
今の日本には奴隷労働が跋扈している。
ホントやれやれだ。くたばれ強欲資本主義。

5月某日
イスラエルが避難民の集まるガザ地区ラファの難民キャンプを空爆、45人が死亡した。
国際司法裁判所のラファ攻撃即時停止命令を無視した暴挙。ウクライナのマンションをミサイルで狙い撃ちするロシアと変わらない。
さらに許せないのが極右入植者連中によるガザ支援物資搬入妨害だ。28日付のワシントン・ポストが1面で報じていた。パレスチナ自治区に入植しているシオニストが物資を運ぶトラックの運行を妨害し襲撃している。
入植といっても単なる移住ではなく、そこに住むパレスチナ住民を武力で追い出して土地家屋農地を強奪して占拠しているのだ。日本人がイメージするお引越しとはわけが違う。
右翼のタチの悪さは万国共通だ。

ユダヤ人はホロコーストで世界の同情を集めたが、暴虐なシオニストのせいでもう誰も憐れんだりはしまい。

5月某日
会社でつけっぱなしにしているテレビから
♪山口さんちのツトムくん このごろ少し変よ どーしたのかな
と懐かしい歌声が流れてきた。
聴きながら、このごろ大いに変なのは日本の方だよなあと。
東京新聞に「日本サッカー協会がミャンマーとパートナーシップ協定を結んだ。国軍のプロパガンダに利用されるだろう」と載っていた。
ミャンマーといえば3年前の軍事クーデターで独裁政権を作り上げた国軍が市民を虐殺しまくっている国だぞ。そんな国と、普通パートナーになるか。変だろ、おかしいだろ。まさかサッカー馬鹿ってことじゃないよね、サッカー協会さん。それともミャンマー利権のなせる振る舞いなのか?
本来なら、国軍に反発して少数民族組織とともに解放戦争を戦っている市民にエールを送る、支援するのがまともな民主国家のサッカー協会がすることだぞ。

これも盛大に変。
聞く耳を持たぬ専制主義的独断政治で支持率10%台の不人気キシダメ首相のお膝元、広島市の不可解な行為。
8月6日の「原爆の日式典」にイスラエルを招待するんだと。ガザやヨルダン川西岸でパレスチナ市民を殺しまくっているイスラエルをだ。そのくせウクライナを侵略するロシアは招かないんだと。変だろ、おかしいだろ。
サッカー協会も広島市も、そうする理由が明確でない。
この国、壊れてるんじゃないか。

5月某日
トランプ前大統領に有罪判決。
不倫の口止め料を不正に会計処理したニューヨーク州法に違反した罪。トランプは馬鹿のひとつ覚えよろしく「魔女狩りだー、民主党の陰謀だー」とトランピー至上主義者しか信じない妄言を繰り返している。
イギリスのザ・ガーディアン紙は社説で「立候補や奉仕(大統領として働く)にふさわしくない」と諌めていたが、その通り。

週刊文春6月6日号を読んでいたら、
「The worst 90 seconds of my life(人生最悪の90秒間でした)」(不倫相手のストーミー・ダニエルズさん、トランプ前大統領とのセックスについて)ですって。ぷぷ。
町山智浩氏のこのコラムによると、
90秒で終わるセックスを、「WHAM, BAM, THANK YOU MA’AM」と言うそうです。ぷぷぷ。
Whamと入れたらすぐにBamと出ちゃって「ありがとさん」と終わってしまうセックスのことだそうです。ぷぷぷぷ。

5月某日
遅まきながら、遥洋子さんの「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」(ちくま文庫、2004)を読んでいる。おもしろい。
テレビ番組の議論で「女は黙れ」「ブスのひがみ」と怒鳴られ黙らされ続けてきた洋子さん、相手を言い負かす方法を学ぶため、上野千鶴子教授のゼミを受講する。
そんな洋子さんに、上野教授曰く「相手にとどめを刺しちゃいけません。その世界であんたが嫌われ者になる。相手をもてあそぶやり方を覚えて帰りなさい。男をもてあそんだら、真っ赤になって怒って面白いわよ」。
講演会でのにこやかな様子が教室では一変、ニコリともしないでゼミ生を威圧する上野教授に、悪戦苦闘する洋子さん。
私も一緒にゼミを聴講している気分で読み進めた。
もっと早く読んでおけばよかった。

5月某日
仕事をさっさと切り上げて、新入社員の千春ちゃんと居酒屋へ。
カウンターに並んで、ビールで「カンパーイ」して、ごくごくやっていたら、テーブルに置いたスマホがピコン。
何かしらとのぞいたら、沖縄タイムスのニュース配信。隣の千春ちゃんが、画面を指差し小声で「これ、って、ま? ま、ん、こ?」
「え、そうよ。漫湖公園にスタバができるんですって。あー、そうか。地名よ、地名。本土の人って必ずびっくりするよね、漫湖に」
私も小声。
「地名ですか」
「そ。ウチナーグチではあそこはホーミーだから、まんこと言われても我々は、はて? としか思わないわけ。逆に野球ニュースで大谷、大谷と叫ばれると、大きいタニ(チンチン)を思い浮かべてしまうよ」
「そ、そうなんだ。言葉っておもしろいですね」
千春ちゃん、ちょっと顔を赤くしていた。きっとビールのせいよね。

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