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山陰広告賞2022とデザイン

今年もやってきました3月。そしてもうすぐ4月ですね。
3月は別れの季節でもありますが、同時に、変化と進化の時期でもありますよね。
引っ越して新しい道に進んだり、中学生が高校生になったり。枯れ葉もなく動きの止まっていた庭には緑が芽吹いてきたり。春は動き出す時節ですよね。

コロナで移動しにくい日々は続きますが、できるだけ動いていきたいなと思う今日この頃です。

この記事を読んでいてくれる方の中にも、変化のある人もいるかも知れません。出会いがあれば別れもあるし、形あるものはいつかは壊れます。そんな必然の中、日々を楽しんでいきましょう!

さて、先月までの5回にわたる知夫中でのデザイン授業を通じた記事を終え、今回は何を書こうかなと考えたのですが、ちょうど山陰広告賞でクリエーター特別賞などいくつもの賞を受賞させていただいたので、そのご報告と、それらのデザインの話を少し綴ってみようかなと思います。
(受賞について自分で語るのもなんだか手前味噌ですみません。。)


山陰広告賞について

僕の住んでいる海士町(引っ越して6年が経とうとしています)は、山陰地方の離島です。なので、この地域に住んでいる人が作った広告作品が山陰広告賞に出品することができます。(逆に、この地域に住んでいれば他地域の広告も出品可能)
もともと島根広告賞だったのが、数年前から山陰全土のクリエーター対象になったようです。

審査員長の日下氏からの提案で、僕も山陰広告賞の魅力化に向けて少しアドバイスさせていただきました。
広告をもっと盛り上げるために課題解決や魅力化するためのアイデアを出し合い、今年度からWEBサイトも一新し、より魅力的に、より分かりやすく、応募もしやすくなりました!
(リンクは下部に貼りますので、是非!)

ちなみに、去年まではほんとに残念なWEBページで、おそらく20年位そのままなんじゃないかというものでした。
美しさや楽しさを評価する団体がこんな顔(WEBサイト)じゃ、応募するのも躊躇うという事で、大改修!そのおかげもあってか、応募数は20%も増えたようです!
(↑デザインの力!)



受賞した作品について

今回は7つの作品を出品しました。21年はたくさんの作品を作らせていただいて、どれを出そうか迷ったのですが(出品料もタダじゃないし。。)これをもっと世にだしたい!これは楽しく作れた!という基準で出品しました。そのうち3つも受賞できて、さらにMVPである「クリエーター特別賞」もいただけました。ありがとうございます。


島民劇・海士のごとばんさん ポスター部門 銀賞

以前、noteの記事でも紹介した、後鳥羽院遷幸800年関連イベントの「島民劇・海士のごとばんさん」のポスターです。
講評でいただいているように島民のエネルギーをギュッと詰め込んだポスターにしました。

グラフィックは、浮世絵をイメージしていますが古風な感じにはしたくないなと思いました。10代から70代までの役者のいる島民劇です。そんな多様なエネルギーを現代風にカラフルにギュッと詰め込みました。

デザイン的には、たくさんの情報を盛り込む必要があって、王道の1キャッチ1ビジュアルというわけにはいかず。
そこでアイデアでひと工夫。文字組みもすべてビジュアル化して、「これぞ、島民劇」というキャッチをセンターにギュッと置く事で全部がバランス良く配置できたかなと思っています。

地方のイベントらしく、きれいすぎない、ほどよい崩しを目指し、色もパターンもあしらいも、たくさんの検証を重ねてこのデザインに至りました。



北海道大空高校校章デザイン デザイン部門銀賞

オホーツクにある「北海道大空高校の校章」です。
この校章デザインは、おそらく日本初(?)、動かせる校章です。

そもそもCIやVIって、ガチガチのレギュレーションで、動かすなんてもってのほかなんですが、オーダーは「見たことない校章を提案してほしい」でした。そんなオーダーから、固定観念を打ち破らせていただきました。大辻校長や道教育委員会の方に感謝です。

ファッションやアートの世界ではロゴを動かすとかありますし、学校だって自由でいいですよね。

そんな校章からのメッセージは、先生や生徒が「動く校章」を通じて学校のアイデンティティを受け取り、「校章を動かして」コミュニケーションを取ることができます。
デザインのみならず、ブランドとコミュニケーションツールのクリエイティブでもあります。

シンプルな構成の校章で、アイデア一発で作れた!というわけではなく、実は、線の太さは均一がいいか、少し変えたほうがいいか、それぞれの円の大きさはどうか、均一に見えるか、少し外すか。シンプルだからこそ0.1mmの調整をたくさんしています。
回転することが可能なので回転時にどう見えるかも検証し、やっぱりこれがいいなと自分でも納得するバランスをみながら最適解を出したつもりです。

お褒めの言葉もたくさんいただき、われながら、いい校章ができたと思っています。僕の代表作になりました。ありがとうございます。
(校章コンセプトなど詳しくは下部リンクからどうぞ)

ちなみに、追記すると、「見たことない校章を提案してほしい。3案お願いします。」と。
「さ、3案? 見たことないのを、3案?」この辺はまた今度させてもらおうかなと思います。



7人の中学生と7人の島民のつなぐ知夫案内 地方創生賞

隣の島「知夫のポスターとWEBサイト」です。

中学生のアイデアをしっかりそのまま素直に表現できたのがよかったです。
講評でも書いてもらえているように、未来の知夫に繋がっていけばいいなとおもいます!

前回までのnote記事で綴ってきたので詳細はバックナンバーからどうぞ!



クリエーター特別賞受賞!

これは嬉しかったです!僕の案件は低予算(だけど意義のあるもの)のものしかなく、規模も小さく、グランプリなんかはきっと取れるわけがないのですが、MVPであるこの賞をいただけたのは本当に嬉しいです!

そして、他のクリエーターにも励みになるんじゃないかと思います。広告賞は、お金じゃないところもきちんと評価してくれると。

ありがとうございました!



広告賞の意味

たくさんの時間やエネルギーをかけて作った広告。
人に見せて、そこから始まるのが広告です。

アイデアの詰まった広告。美しさを追求した広告。笑える広告。
何かを感じてもらうための広告。アクションを誘発させる広告。

もちろん、そこには
「表現のセンス」「作り上げる技術」
が必須だと思っています。

そんな中で、記憶に残る広告を作れたら勝ち。そんな感じがしています。ちなみに、この「そうぞう力」は誰でも「日々の努力と、自らの環境」で得ることができると信じています。
(美大も出てない僕ですら何とかなってるんですから)

山陰広告賞は山陰在住で広告であれば誰でも出展OKです。
日本全国たくさんの広告展があると思います。
あなたの「そうぞう力」をぶつけてみてはいかがでしょう?




山陰広告協会HPで、審査員長でコピーライターの日下氏の講評も見れますので是非!

書かれている文字から、書かれていないことも伝わる文章なんです。
さすがコピーライター!

他の受賞作品や、その他、詳しくも、こちらからどうぞ↓


北海道大空高校の校章コンセプトなどはこちらからどうぞ↓


島民劇はコロナ禍で3月に延期されましたが、無事に大成功のもと終えることができました。ありがとうございました!
22年度も牛突きなど色々なイベントが企画されていますので、是非チェックしてみてください!



さて、
次回は、選外の4つの紹介をさせてもらいたいなと思います。
残念ながら受賞はできなかったけど、個人的にはどれもアイデアを凝らし、エネルギーを注入した作品。
お楽しみに!

それでは、いい新年度をー!

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