彼の地獄の鍵を持っているのは私なのか

彼に、私の過去の地獄を救ってもらったなと感じているのだが
彼の現在の地獄を救う鍵を持っているのは私なのだろうか。

私のファッションのテーマは俗世の辛いことを少しでも忘れる浮世離れしたファッションというテーマなので、はっとなるような美しいスカートを着ていることが多い。
もしくはハッとするようなセクシーな体のラインが出る服だ。
美か欲で現世に留まりたいと思っている。

リーダーも現世が辛いから思うところがあるのか、私と直面すると死ぬほどこっちのことを見ているなと思う。穴が開くのではないだろうかと思うくらいずっと見られている。

死にたくなる時に救うのは美か欲か優しさなので、私自身が女神になることで自分自身を救っているのだがそのせいでリーダーがやたら分析してくる。
私の顔を見るとハッとした顔をする。

俗世は辛いんです。知ってます。少しでも毎日の辛さを和らげるために私は生きているわけですよ。

妻であり母であり労働者であり、苦しみと日常の塊であるはずの私がなぜ浮世離れしていて美しくこの世に存在しているのか?
それを私を見るたびに不思議に思うわけですね?
何故って私も生きるのが辛いからですよ。己が汚いとより生きるのが辛いじゃないですか。苦しみを和らげるためにあらゆる手段を使っているんですよ。優しいから。他の人の苦しみもそれで和らげているんですよ。私は優しいんですよ。

「母であり妻であり労働者であり、この世の業を背負っている生き方なのに何故あなたはいつも美しいんですか?」と毎度問われるのですが、それはあなたのためですよ。あなたの生きる苦しみを少しでも和らげるためですよ。
私は女神であり菩薩なので。

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