8.【連載小説】 rencontre -僕の初恋-
僕は自分のバイト先である【rencontre】をかなり気に入っていて、高校生の頃から現在までもう4年も働いている。
都内だけど静かな住宅街の中にあって、55歳のダンディなマスターがいるかなり洒落てるカフェだ。
お客さんの年齢層も落ち着いていて騒ぐ若者もいない。
いつ来てもとても静かだ。
たまに若い人も勿論来るが、僕が好きな彼女のように上品で落ち着いた雰囲気の人ばかりだ。
皆、心にゆとりがある人に見える。
裕福で優秀で、それでいて嫌味がなくて。
本当に余裕がある大人たちが集まる