見出し画像

薬と病気

インフルエンザの予防接種が、勤務先のクリニックでも始まりました。今は高齢者優先の時期です。
ところで…予防接種を受けるための問診票にはこんな項目があります。もしあなたが月に1回、病院に行ってお薬をもらっているとしたら、なんと答えるでしょうか?

現在、何か病気にかかっていますか。⇒はい いいえ
治療(投薬など)を受けていますか。⇒はい いいえ

不思議なのですが…

高齢の患者さん、先ほどの質問にこう答えがちなのです。

現在、何か病気にかかっていますか。⇒いいえ
治療(投薬など)を受けていますか。⇒はい

いやいや、お薬飲んでるってことは病気にかかっているからでしょ!…と、思わず笑ってしまいますが、本当にこう回答する方が多いんですよ。そして、自分もそう答えるようになっていくのかな、なんて思っています。
「○○さーん、お薬飲んでるっていうことは、治療してるってことなんですよー。こっちに○してくださいねー」
回答に抜けがないかどうか確認して患者さんにそう語りかける先輩の姿を見て、ああ、そう言えばいいのか…と学びました。

どうしてなんでしょう

患者さん本人に聞くわけにもいかないので推測なんですけど、薬を飲むことが当たり前になりすぎて、病気だって思わなくなっちゃうのかもしれませんよね。生活の中に服薬が溶け込みすぎている、というか。もしかしたら病院に来ること自体がもう日常の一部になっていて、「病気だから」という理由を飛び越えてしまっているのかも。そう考えてみると、ある意味、仕方のないことなのかもしれません。

おまけ:インフルエンザワクチンってそんなに「争奪戦」なの?

今年は特にメディアも強く煽っているので、「わ、どっと押し寄せてくるのかな」と身構えていました。だって、こんなタイトル付けられてYahoo!のトップにどーんって載っちゃうんですからね。

(私は注射が苦手なので、こういう写真からは目をそむけたくなります…)

確かに電話での問い合わせや予約で今までよりはバタバタとしてますが、身構えるほどでは、今のところ、ありません。
「んー、たぶんうちの患者さんは、だいたい11月頃うつものだと思ってるからじゃないかなー」
当院でもう20年以上勤務する先輩はこう思っているようです。患者さんを教育するっていうと言葉がおかしいかもしれませんが、そういう認識が生まれるほどの間柄ってすごいなぁと感じました。
ただ、あくまで当院の場合の話。他はもっと殺伐としているところもあるようです。Twitterには「医療事務の愚痴」っていうハッシュタグがありまして、それはそれは恐ろしい世界が広がっています。まあ、Twitterしている医療事務員なんてこの世の中のほんの一握りだとはわかっていますが、それでもこんなに強い口調で不満や文句をぶちまける人がこれくらいの数はいるんだよねということで…もし今の病院が閉院しても、私はもう医療事務には就かないと思います。怖いもん(笑)。
…話が大幅に反れました。当院では、今は予約も高齢者のみ。バックグラウンドでは企業単位での依頼に対応中です(もちろん、例年受けているところ優先)。一般の方は今月中旬くらいからかな、というスケジュールで動いています。まだ「争い」というほどではありません。

皆さんの『スキ』や『サポート』が、私とこのアカウントを育ててくれる源になると感じています。よろしくお願いいたします。