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ありむら
2021年11月25日 12:32
一人部屋に残された私は冷蔵庫から普段飲まないビールを取り出してプルタブを上げた。黄金色の液体が喉を伝い、口の中で苦味を含んだ炭酸が弾けた。彼女が残していった、可愛い猫のパッケージのビールだ。 彼女はビールを愛していた。私の家に来る時にはいつも外国の物や、デザインの凝ったラベルの様々なビールを買ってきていた。つまみの裂けるチーズと共に。「こんな可愛いデザイン、絶対女に買わせるためだ