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元ディズニーキャストが実践するコミュニティデザイン① 心理的安全性を高めるたった1つの魔法の言葉。

ディズニーランドのゲートを通り抜けると、すぐに見えるワールドバザールというアーケード街。実は、出口にむけてほんの少しずつ狭くなるように道が設計されているのはご存知ですか?

実は目の錯覚を利用し、『夢と魔法の王国』を大きく広く見せるための設計がされています。

こんな風に、ディズニーランドの至る所に、ゲストを楽しませる仕掛けを数々作り出し、リピート率98%という驚異のテーマパーク。

学生時代の自分は、東京に住んでる間に、、と軽い気持ちで始めたキャストが、上記のようなハード面での演出、そして共に働くキャストのプロ意識と「ハピネスの提供」を掲げた徹底したホスピタリティに感化され、こんな空間を日本中に作りたい!と、その後教育の道へと踏み出す大きなきっかけとなりました。

そんな私がキャスト卒業から10年以上経っても、そこで学んだことが良いコミュニティ作りに確実に生かされています。

接客業の方はもちろん、様々なコミュニティを運営する皆さんに紹介したいことがたくさんありますが、今回はたった一つだけ、初対面の人とあっという間に良い関係が構築できるコツを紹介してみます。


「いらっしゃいませ!ここは夢と魔法の王国です」

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私が配属されたのはクリスタルパレスレストランというブッフェスタイルのレストラン。土日はもちろん平日でもお昼時やパレード前は何十分待ちというのが当たり前。老若男女、さまざまな方がゲストとしていらっしゃる中で、身だしなみや言葉遣い、所作など、キャスト一同常に注意を払っていました。

そんな中でゲストを迎える際に最初に発する言葉はなんだと思いますか?

「いらっしゃいませ!クリスタルパレスレストランへようこそ!」

普通のレストランであれば、何も違和感のないセリフですが、実はキャストはこのように話しません。

理由は大きく2つあります。

1つは、ゲートをくぐった時点で「いらっしゃっている」ので、あえて使わないようにしているというもの。

そして、2つ目は…

「こんにちは」のたった一言から始まるコミュニケーション


おそらく行ったことある人なら想像つくかと思いますが、ディズニーのテーマパークの中では、「こんにちは」とか、「チャオ!」「ハウディ〜」とエリアによる挨拶と合わせて笑顔で声をかけられすはずです。

「こんにちは」と笑顔で言われると、反射的に「こんにちは」と返したくなりますよね?

実はこれこそ、コミュニケーションとしてとっても大切なことではないかと感じています。

こんにちは。と返して初めてそこに生まれる「関係性」

コミュニティにおいて、一方的な関係というのはまずありません。相手を迎え入れ、会話をしやすいように持っていく。これは入り口の設計として非常に重要です。

コミュニティマネジメントで多用される「心理的安全性」

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「心理的安全性」という言葉がコミュニティ作りに携わっていると至る所で聞かれますが、一番大切なことは、あなたをこのコミュニティにお客様ではなく一友人(対等な関係)として迎え入れていますという姿勢であり、相手がリラックスしてやりたい行動や発言ができる場を提供することはとても大切だと感じています。

ちなみに、、コミュニティを作る側(ホスト・ファシリテーター)であれば、相手のこんにちはが返ってきたら、その次のもう1アクションがパーソナルスペースを近づける大きなポイントとなります。

この辺りは、ぜひ「タートル・トーク」のクラッシュや、「スティッチ・エンカウンター」でスティッチにインタビューしてみるのはどうでしょう?彼らとの会話にヒントがもっさりと隠れています。

もし慣例で「お世話になってます〜」とか言ってしまっている方がいれば、ちょっと意識して挨拶からはじめてみませんか。

今後も、ディズニーのみならず、「コミュニティデザイン」に関することや、大好きな銭湯・サウナについて不定期で発信していきます。




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