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今日のごはんと本 入院・出産前夜
妊娠40週!
予定日を超過したので、入院してバルーン(水ふうせん)を入れ、翌日陣痛促進剤を点滴して、お産をすることに。
振り返ってみると、この日はまだまだ余裕があった。
朝ごはん
みそ焼きおにぎり、梅干し、キャベツの千切り塩昆布あえ、トマトスープ。
しっかり朝ごはん。
入院前にトマトを食べきっておく(夫と子どもは苦手なので)。
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肌寒い朝、小雨のなかを、子どもを夫と保育園へ送っていく。
今日はずっと夫がだっこ。
保育士さんに預けて、じゃあね、と言うと、子ども、口をへの字にして、涙をこらえて小さくうなずいている。
目を合わせるのもつらい様子で、泣くのをがまんしている。
そんな顔はじめて見たよ。
ぎゅっとして頬にキスして、大好きよーと言う。
こんなに誰かに必要とされたことは人生でなかった。
何も言わずに動けずにいる子どもを、保育士さんがだっこして引き取ってくださる。
こっちも泣くのをぎりぎりこらえて、園をあとにする。
さみしいのをがまんすることを、いつの間に覚えたんだろう。
大きくなったなあ。
幼くても、人間の人生におしなべて訪れる苦しみが、もうはじまっているんだと思うと、たまらない。
帰宅して、少し休んだあと、お産を進めるため夫と散歩へ。
コンビニでアイスコーヒーを買って、手をつないでいく。
海沿いを歩いているうちに、空がぐんぐん晴れて、気温も上がる。
気持ちよくてどこまでも歩けそう。
気づいたら、えっていうほど遠くまで歩いていた。
のんびり引き返して、お昼ごはんを食べにいく。
昼ごはん
ステーキ丼定食。
お肉屋さんにてランチ。
お肉がとにかくうまかった!
お米もおいしくて、おかわりした。
おやつ
ミルクティーアイス。
帰宅してシャワーを浴びて、クリニックに向かう前に、夫が出産にそなえて買い置きしてくれていたハーゲンダッツのアイスを、入院前に食べる。
ひとりめの出産のときも、リクエストして買ってきてもらい、陣痛の合間に食べたのだった(夫はそれを「ハーゲンダッシュ」と呼んでいる)。
食べたいものを食べ尽くし、ついに病院へ。
車で送ってもらい、夫と一旦別れる。
お互いがんばろう。
エレベーターにひとり乗り込む。
緊張はあるけど、体の力は抜けている。
大丈夫。
さっそくNST、そして内診。
内診、なかなかに痛い。
意識して体の力を抜き、痛みをそらす。
子宮口は、前の健診と変わらずそんなに開いてなかったので、予定どおりバルーンを入れることに。
腰が重くなるような違和感、痛みの一歩手前の感覚。
バルーンにつながるひもが、またからひょろっと垂れており、それを太ももにテープで留めてもらうのだけど、ひもの先を覆うチューブが、カスッカスッと歩くたびこすれるのが地味に気になる。
そのあとまた内診し、ふたたびNST。
お腹のなかの人は、変わらず元気でいてくれている。
頑張ろうな。
担当してくれたのは、ほんわかした雰囲気の助産師さん。
やさしい声かけで、ありがたい。
健診が終わり、入院するゲストルームへ。
ホテルか? というきれいさ。
デカフェの飲み物を色々用意してくれていて、とてもうれしい。
個室のみのクリニックなので、とても静か。
自由に動いて大丈夫、と言われたけど、バルーンが入っているため腰が重いので、寝そべっておく。
おやつ
いちごのバターサンド、デカフェのコーヒー。
ひとりおやつタイム。
いつ陣痛がくるかわからないハラハラが常にある以外は、快適なホテルステイと変わらず。
(いや、そのハラハラこそが大きな違いでは? とあとから読み返して自分につっこんだ)
とりあえず、寝転びながら持ち込んだ本を読んで過ごす。
時々、陣痛っぽい痛みが起きる。
まだ不規則だし、そこまで痛くない。
夜ごはん
オムハヤシ、海鮮と野菜のマリネ、ポテトとりんごのサラダ、コンソメスープ。
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入院中の楽しみ、ごはん!
産院なので量たっぷり。
いつもより早い時間の夕食だけど、ぺろっとたいらげる。
ひとりの食事だと、ものの10分。
それから今のうちに、さっとシャワーを浴びておく。
19時に、夫と子どもがやってくる。
サイゼリヤに寄ってきた子ども、テンションが高い。
部屋を探検し、ベッドの寝心地をためし、おやつをあれこれ物色。
備えつけのテレビでYouTubeが見られないとわかると、夫に「いつ帰る? いつ帰る?」と聞きはじめて、朝に別れたときとの別人っぷりに笑ってしまった。
でもさみしさが消えたならよかった!
笑顔をたくさん見て、ほっとする。
そばにいない間も、どうか楽しく過ごしてほしい。
たくさんハグして見送る。
20時、健診。
担当の助産師さんが、夜勤のかたに交替。
きびきびしてクールな、それでいて親切なかた。
心強い。
陣痛室に呼ばれて内診。
やっぱり痛い!
(しかし翌日、あの程度の痛みアリにかまれたくらいのもんだったなあ、という思いをすることになると、このときのわたしは知らない……)
昼間よりは子宮口が開いてきているとのこと。
よし!
モニターでまた心音を確認。
お腹のなかの人、しっかり元気。
心音がドキドキしすぎてて、NSTに1時間かかる。
10分間隔くらいで、軽い痛みがあるものの、本陣通かは微妙なところ。
助産師さんに、お母さん、と呼びかけられて、はっとする。
そうだ、お母さんになるんだなあ。
とりあえず眠れそうなら寝てください、と言われて、部屋に戻る。
おやつ
いちごバターサンド、クッキー、ルイボスティー。
持ち込んだおかしで夜おやつ。
近くの部屋から赤ちゃんの泣き声が聞こえてきて、きゅんとなる。
読んだ本
『住む、ということ』
鹿児島の里山に住む著者の暮らしをつづった本。
写真がすがすがしい!
『花四段といっしょ』4巻
なごむ将棋マンガ。
味わい深い。
朝顔さんがかっこいいしかわいい!
朝顔さんの母親も、愛の深い大人でとても好きだ。
『フォルトゥーナ』上下巻
ジャケ買いしたマンガ。
創作の初期衝動でラストまで駆け抜けていて、まぶしさを感じる。
『宝石の国』最終話
本じゃなく電子だけど。
日付がかわってすぐ、最終話を見届ける。
昨日あんまり寝てないのに、眠れない。
夜をひとりで過ごすのは何年ぶりだろう。
ひとりめの子どもを妊娠中、夫が長期出張で不在だったとき以来かも。
となると、4、5年ぶりのひとりの夜だ。
落ち着かない。
自由だとも感じる。
さみしさはうっすらとだけ。
お腹に子どもがいてくれるので、孤独じゃない。
足のむずむず、ここへきても治らず、やむなく起き出して、持ち込んだレモンスカッシュを飲む。
iPadでマンガを読んだり、本をパラパラめくったりして、やっと1時前に眠る。