映画の花束 〜 1本1本に想いを込めて #2 <会社設立直後にまさかの⁉︎>
#1<ミモザフィルムズ誕生まで> は↓
2011年12月8日にミモザフィルムズを立ち上げました。
最初の買付作品は業界仲間のセテラの山中陽子社長に声をかけていただき、
(実は山中さんとはかつて一緒に宣伝していたある映画が、提供会社の権利料不払いにより、マスコミ試写会当日にフィルムが差し押さえられて大変な目に遭った当事者仲間です)
大好きなバレエのドキュメンタリー「ファースト・ポジション」を共同買付・配給することになりました。
タイトルからして最初の作品にふさわしい、世界の若きバレエダンサー達がコンペティション目指して切磋琢磨する、最高に気持ちが上がる映画です。
(残念ながら今回のパッケージには入っておりません。悪しからず。)
公開時期も劇場も決まり、
私は宣伝プロデュースを担当することになり、
さあこれから!という時に、
翌1月の人間ドックでなんと
初期癌を宣告されてしまいました!
詳しい病状の説明は省略しますが、いきなり奈落の底に突き落とされてしまったのです。
1週間泣いて過ごしたでしょうか・・。
当時、別の配給会社から3月末公開作品の宣伝プロデュースの仕事を受けていた事もあり、手術は4月上旬に行う事にしました。病気の事は家族とごく親しい友人にだけ伝えて、仕事関係には山中社長にだけお伝えしました。
初期だし命に関わる事は無いと言われてましたが、全身麻酔をかける訳だし、万が一という事もある訳で、仕事のパートナーである山中さんには事実を伝えておかなければと思ったのです。
5月に控えていたカンヌ映画祭出張にも行けなくなり、会社の将来を悲観して塞ぎ込んでいた私に、人生の先輩でもある友人から
「カンヌ行けますよ。辺境の地に行く訳ではない。いざとなったら病院に行けば良いし。行ってらっしゃい!」
とのひと言。
目の前がパーっと開けた瞬間でした。
そして現実に退院後1ヶ月も経たないうちに、
私は心配する周囲の反対を押し切り
カンヌへと旅立ったのでした。
つづく。
#3 <運命の映画との出逢い>
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