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ニューヨーク大学ってどんなところ?NYUキャンパスを紹介します。

日本の新学期は4月ですが、アメリカでは9月から学校が始まります。私が通うニューヨーク大学(NYU)でも、9月3日からいよいよ授業がスタートしました。

どの大学院に申し込むかを決めるにあたっては、可能であれば現地を訪れ、具体的なプログラム内容やキャンパスの雰囲気(街中にあるのか、留学生は馴染みやすそうか、どんなリソースを利用できるのか、通学にはどのあたりに住むのが良いか...など)を体感できればベストだと思います。ですが、事前に日本からオープンキャンパスに参加するには飛行機代もかかるし、仕事をしている社会人であれば時間的にも難しいのではないかと思います(実際、私もオープンキャンパスには参加できず、1週間前に初めてキャンパスを訪れました)。

ということで、今回は私が通うNYUのキャンパスを少し紹介したいと思います。もちろん、同じアメリカでも大学や地域によって規模や施設は全く違うのですが......特にニューヨークの大学やNYUに興味がある方に向けて、少しでも大学や街の雰囲気、どんなリソースがあるのか、参考になればと思います。

街全体がキャンパス

NYUは、ニューヨーク・マンハッタンに位置する私立大学。マンハッタンは、アップタウン、ミッドタウン、ダウンタウン、とざっくり分けられますが、NYUがあるのはダウンタウン。一部の学部はブルックリン地区にもあります。学生の多くが、比較的家賃が安いブルックリンや、お隣のニュージャージー州から通っています(ちなみに同じくNYにあるコロンビア大学はアップタウン)。

地下鉄1系統のChristopher Street-Sheridan Square駅を降りて、徒歩10分ほどで到着。

(駅の壁にある「NEW YORK UNIVERSITY」の文字)

NYUは人通りが多い街中にあるので、広大な敷地の真ん中に芝生が広がり、いろんな学部の建物が収まっている...という、いわゆる「キャンパス」的な感じではありませんが、ワシントン・スクエアという公園をぐるっと囲むように、大学の建物が点在しています。

建物は分散していますが、公園を中心にして、周辺地域一帯がNYUのキャンパスという感じ。芝生の上では、学生が本を読んだり、寝そべったり、ランチを食べたり、瞑想したり(笑)しています。ニューヨークの街も大学自体も、とてもリベラルな雰囲気なので、留学生でもわりと馴染みやすい気がします。

(大学の建物の一部。シンボルカラーの紫色の旗が目印)

周辺エリアはとても賑やかですが、緑も多く、気持ちよく歩けます。カフェや昼食持ち帰り用の屋台が点在していて、NYUの学生証を見せると10%オフになるお店もいくつかあります。学生に優しい...。

米国最大規模の図書館

図書館(Elmer Holmes Bobst Library)は、12階建てのビル。米国内でも最大規模で、貯蔵書数約600万、スタッフ約400人、来訪者数は年間約250万人(詳しい数字はこちら)。e-bookなどのデジタルコンテンツは120万、デジタルコンテンツを保存・管理する「デジタル・アーカイビスト」もいます。単に本の貸し借りだけではなく「知の拠点」として重要な役割を担っているのだなぁと感じます。

学生・教員向けには、予約制の個室(大学院生専用もある)やミーティングルーム、映画や音楽専用の視聴覚室、コンテンツ作成を支援するデジタル・スタジオ、データビジュアライゼーションをサポートしてくれるサービスなど、さまざまなリソースがあります。

建物自体が、とても美しい。

飲食&休憩できるスペース、読書専門スペース、リサーチスペースなど、自分の目的に合わせて場所を選べば一日中勉強できます。24時間空いているラボも。

また、コロンビア大、コロンビア大ティーチャーズ・カレッジ、バーナード・カレッジ、ユニオン神学校など、ニューヨークにあるその他大学の図書館も、IDを見せれば利用することができるそう。

演劇場、ボックスオフィス、メディアラボも

NYUはいわゆるマンモス校です。NYUの教育機関は、HPに載っているだけで18もありました。例えば、

・ティッシュ・スクール・オブ・アーツ(芸術)
・レナード・N・スターン・スクール(ビジネス)
・ロバート・F・ワグナー大学院(公共衛生)
・ローリー・メイヤー・カレッジ(看護)
・スクール・オフ・ロー(法律)
・シルバー・スクール・オブ・ソーシャルワーク(福祉)
・シュタインハルト・スクール・オブ・カルチャー・エデュケーション・アンド・ヒューマン・ディベロップメント(人文学部)

など。さらに、これらのスクールがさまざまなプログラムを提供していますが、芸術の中心地・ニューヨークらしく、芸術関連のプログラムが多いのも特徴だと思います。ティッシュ・スクールは映画や演劇で知られ、映画界で活躍する人材を輩出しています。シュタインハルト・スクールには音楽やパフォーミング・アーツのプログラムがあります。大学の劇場(Frederick Loewe Theatre)もあり、毎週何かしらのショーが開催されているそう。

キャンパス内には学生専用のボックスオフィス=チケット売り場があって、映画、ブロードウェイ、スポーツ観戦チケットなどが格安で買えます(ちなみに、ニューヨークにある美術館は、学生ならだいたい無料で入れるそうです)。


私の専攻は、シュタインハルト・スクール内にあるMedia, Culture, and Communication(MCC)というプログラム。ワシントン・スクエアから徒歩1分にあるビル内に、教室や教授の研究室、オフィスなどが入っています。

一階には、ラウンジとカフェ。

ラウンジの隣は、アカデミック・リソース・センター。ここでは、アドバイザーから学業面の助言を受けたり、タイムマネジメントや効率的な学習戦略などのアカデミック・スキルを身につけるワークショップに参加したりできます。

このほかにも、デジタルコンテンツの作成スキルを学ぶデジタル・ラボや、授業の課題として提出するレポートを添削・指導してくれるライティング・センター、英語の語学力向上をサポートするセンターがあり、いつでも無料で予約できます。留学生として、特にレポート課題が不安だったのですが、ライティング・センターがあるのは本当にありがたい......

プログラムにもよりますが、NYUの学費は1年間で400万円を超えます(1つの授業を履修するといくら、と金額が決まっているので「単位を落としてもいいからとりあえずたくさん履修しておこう」というのはできません)。たしかに学費は高いですが、学びをサポートするために、こういう所にお金が使われているのだなぁと思うと、納得できる部分はあります。

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私自身、インターネットなどでリサーチはしていましたが、やはり実際に来てみて初めて分かったこともたくさんありました。NYUやMCCプログラムに興味がある、もっとこんなことが知りたい、という方がいたら、お気軽にコメントください。


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