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『スローシャッター』を夢に見る


夢の中に出てきた人を好きになったことはありますか?

私はあります。
その人の夢をみてからというもの
(あれは夢だったんだよ!)とわかっているのに、妙に意識したり照れちゃったりして。

最近私の夢に出てきた(おもい)人が、

田所敦嗣さんです!!!

なぜ私の夢に田所さんが出てきたのか、原因はわかっているんです。
その夜、就寝前までこの本を読んでいたから。

スローシャッター

読めば、旅に出たくなる。
人に、会いたくなる。
アラスカ、チリ、ヨーロッパ、ベトナム……
水産会社に勤務し25ヵ国を訪れた男が
仕事の中で出会った人々との交流を描いた紀行エッセイ。
帯から引用

田所さんが仕事でさまざまな国を巡り、そこで出会った人たちとの交流を描いた紀行エッセイです。
(そのエッセイは田所さんのnoteで連載されています)

正直に言いますと、私はこの本を読むまで「紀行エッセイ」というジャンルを難しいと思っていました。世界地理にも詳しくないですし、海外旅行の経験は南の島に遊びに行った数回だけですし、英語も話せず、人とコミュニケーションをとるのが苦手。普段は「旅行欲」のようなものもあまりありません。

しかし、
この本を読んだらもう!
旅に出たくなるし(まず荷造りして空港に行きたくなります)
ちょっと行った気にもなれるし、
誰かに話しかけたくなる!

読んでいただければわかると思うのですが

田所さんに会った人、全員、田所さんのことを好きになってる!

この本に登場するみなさんは大体「仕事」で田所さんに会ってるんです。仕事というのは大変だというイメージがあるので、仕事関係の人をそんなに好きになれるかな?と思うのですが、
皆さん、田所さんのお人柄に惚れちゃってるんですよね。真剣に仕事に向き合う人同士の交流。信頼から生まれる絆のようなもの。それが伝わってくるんです。

文章から滲み出る、
優しさやあたたかさやせつなさ。
懐かしいような寂しいような、世界は広くて狭くてやっぱり広い。

読みすすめていくうちに、だんだんとこの本に出てくる「田所さんと交流した人々」のことが羨ましくなってきまして。
あれこれ妄想したんです。
私も海外で働いていて、そこで田所さんと出会いたいなぁ〜なんて。
私と数日を過ごし、
「この出会いと思いを一生忘れないだろう」とか
「もう一度会いたい」と思ってもらえたら嬉しいなぁ〜。
そんなことを考えながら眠ったら、夢に田所さん登場!設定は自分でもよくわからないのですが異国のバーで声をかけられ、一緒に飲んで話して楽しいひとときを過ごしました。
夢からさめた私は寝る前よりも更に田所さんのことを好きになっており、
(本当にどこかでバッタリ会えないものか。もう一度寝たらもう一度出てきてくれるんじゃないか)と慌てて二度寝しようとするしまつ。

でもですね、この本に出てくる田所さんのお相手の皆さんはみんな「頑張っている人」なんですよ。
私のようにふわふわぼんやりで生きていたら、バッタリ会えることがあったとしても「もう一度会いたい」と思われないんじゃないかと。
だから、私もこれから何かしら頑張って、会えた時に恥ずかしくない自分でいたい。
海外に住みながら田所さんを待つのは今のところ難しいので(妄想の話です。すみません)
「スローシャッター日本編」ということで、福岡に来てくれないかなぁ。もしかしてもしかする時はどこのお店にご案内すれば良いだろう。もつ鍋とかお魚がおいしいお店…1日じゃ足りないなぁ。そんなことばかり考えています。

文章の美しさや穏やかさ、装丁がビックリするほど綺麗なこと、タイトルの「これだ!」感。まだまだ言いたいことはいっぱいありますが、
まずは実際にこの本を手にとっていただきたいです。
田所さんが書かれたnoteから珠玉の20編が収録されていますので「じゃあ、noteを読めばいいじゃないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんがそうじゃないんです。
編集を『読みたいことを、書けばいい』の著者で「ひろのぶと株式会社」の社長である田中泰延さんが担当されているので、noteの記事と本収録の記事とを比べ読みするのも楽しいですよ。
何より、本当に美しい本なので、手にとって眺めているだけで幸せな気持ちになれます。

読めば、夢にまでみる『スローシャッター』
好きになって会いたくなって妄想まで止まらなくなる『スローシャッター』

大人の本気が詰まっています!
かなり!!
おすすめです!!!

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『スローシャッター』の発売日(2022.12.16)に投稿された田所さんの新作noteはこちら↓


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