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コミュニケーション能力が高いと言われるけど。

今まで海外を含む3都市で子育てをしてきた。どこも縁もゆかりもない土地。でも日本人、日本人以外を問わず友人知人の繋がりはあまり苦労せずに恵まれた。リモートワークでも同僚や取引先から話しやすいと言ってもらえることも多い。

そういう話題になると、あなたはコミュニケーション能力が高いから特別ね、と言われて話が終わってしまう。

確かに気質はあるかもしれない。でも大事なポイントは真似できる気がするし、単なるコツみたいなことなのではと思っていた。良い機会なので私がいつも意識的・無意識的にしていることを改めて言語化してみた。

相手のいいところ発見アンテナを磨く

私はいつも初めて会う相手や集団をよーく観察する癖がある。

一見、派手に見える人でも、すごく礼儀正しく子供を躾けながら清潔感を重視していたり。

仏頂面で愛想のない人だけど、ゴミをさっと片付けてくれたり。

公園でよく見かける人の子供への声かけがとってもポジティブだったり。

すごく多忙で厳しい人の指示が過不足なく、わかりやすい構成で真似したくなるほどだったり。

どんな人間にも必ず良いところがある。私に足りない部分を、私以外の人が持っている感覚があるのだ。

それを観察して発見する。そうするとまず相手への警戒が解ける。すると自分が纏う雰囲気やその場の雰囲気が柔らかくなる。

私が話しかけやすい、と言われるポイントはここにあるのではと分析している。

臆せず伝えてリスペクトを示す


もしどこかのタイミングで話す機会が訪れたら、発見したいいところを臆せずさらっと伝える。

「お子さん、いつも挨拶をしてくれてすごいですね!あと実はネイルが毎回綺麗で、楽しみにしてるんです」

「いつもゴミ片付けてくださって、ありがとうございます。助かってます」

「その声のかけかたって本当、素敵ですよね。私も真似したいです」

「〇〇さんの指示が的確でいつも勉強させてもらってます。」

相手への素直なリスペクトを示す。そうすると大体の人が「ありがとう」や「いやいやそんなほどでも」と言って話を続けてくれる。

「実はこのネイル、あのお店がおすすめで…」

「ゴミがあると集中できないんだよね、潔癖かもしれないんだけど…」

「いや私もいつも悩んでばっかりで、この前子供が…」

「昔指示がわかりにくい人がいてさ…」

あとは話の流れに身を任せて会話を楽しむだけだ。そこで話が終わっても焦らなくていい。まずは声をかけあえる関係を構築して、会話の入り口に立つこと。それだけでも立派なコミニュケーションだ。

困ったときは素直に助けを求める


新しい環境で困ったことがあったとき、うんうんと悩むより意外に声に出してみるとすぐに解決することの方が多い。

特に日本だと、周りに迷惑をかけてはいけないから、という理由で自分だけで解決しようと考える人も多い。

でも口に出すことはタダだし、相手に逃げ場を作って投げかければなんの問題もない。

「いい皮膚科がどれかわからなくって。おすすめありますか?」

「この資料の作り方で悩んでいて、何かアドバイスがあれば教えて欲しいです」

「今度の土日、一人で子供見なきゃで公園にいくんだけど、空いてたら一緒にどうかな?」

人間は頼られると嬉しいものだ。大体の人が喜んで助けを差し出してくれる。

その後の関係もより深いものになるし、何より次に彼らが困った状況になったときに私に声をかけやすくなる。そうするとお返しする気持ちで快く対応できるし、依存関係ではない良好な関係を築いていける。

もし彼らに困ったことが起きなかったとしても、どこかで私と同じような壁に当たっている人がいたら自分から声をかけるように心がけている。

社会はどこかでつながっている。ぐるぐる回る輪の中で、自分が受けた恩をお返しすればいい。

無理はしないでゆるゆると

最後に、私がコミニュケーションをとるときに意識している「無理はしない、ゆるゆると」という点を強調しておきたい。

対人関係の作り方は人によってペースが違うし、人の好みや相性もある。言わずもがな、多くの知人友人がいることが正義なのではない。

私だって相手にだって一人になりたいときもあるし、あ、この人とは合わないな、と後から感じることもある。そんなときはすーっと場を離れたり、挨拶程度に関係をとどめるようにしている。

結局のところ、ゆるゆると肩に力を入れなくても継続できる関係が相性があっているということ。

無理はしないでゆるゆると、良好な関係を気づいていくコツ。私が経験から学んだ知恵が、どこかで誰かの役に立って、恩送りになっていればとても嬉しい。

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