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オトナはどうかしてる
<こどもの詩>読売新聞 2020/02/02
『 校則 』
中学生らしい髪型にすること
髪を染めてはいけないこと
ピアスを開けてはいけないこと
服に色の指定があること
こんなことで怒る先生も大人も
社会もどうかしてると思う
千葉県柏市 中2 八木円香
こんなふうに想いを書けるこの子は、素敵だ。
まったくもってその通り。
そんな些細な取り決めをいくつも作って、
いちいち目くじらたてるなんて、どうかしている。
でも。
中学から短大まで通った我が母校には制服がなかった。校則らしきものもほとんどなくて、ただ暗黙の了解のようにNGとされることが、ふたつだけ。
ジーンズと、黒いストッキング。
なんだそれ。
これさえ避ければ、文句は言わない、なんて。
まったくもって、どうかしてる。
ああそうですか、じゃあそれさえ避ければいいんですね。と、ミニスカートに編み上げサンダル履いてみたり。ラメのニットにタイトスカート。魔法使いみたいなロングコート。オトナ向けのファッション誌に載ってるような服を着てみたりもしたけれど、たしかに文句は言われなかった。おかげで高校生なのに、放課後はどこにだって出かけて行けた。
ほんとにもう、どうかしてる。
だから逆に、制服を着てみたかった。制服のスカートを、うんと長くしてみたり、うんと短くしてみたりして、校則をやぶってみたかった。
どっちにしても。
規則はやぶるためにある。
そう思えるのが、青春なのかも。
いつの世も、まったくオトナはどうかしてる。
そんなこと思いながらビール呑んでいるオトナのわたし。
それもまたどうかと思うけれど。
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