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小学校で「掃除ナッジ」を取り入れる3つのメリット②比較のストップと自己効力感の上昇

比較から逃れることが困難な世代

「他の人と比べないの!」という言葉。
よく聞くと思いますが、
SNSと付き合うことが当たり前の現代において、
「比較」しないことは困難を極めると思います。
また、「比較」が容易になったことで、
「自己肯定感」の低下が著しくなっています。
「比較するな!」
「自己肯定感を上げていこう!」
というのは簡単ですが、
見えないものが
あまりに容易に見えるようになった今、
「比較」を遠ざけることも、
「自己肯定感」を高めることも、
現実的ではないかもしれません。

掃除ナッジで自己効力感を高める


そんな中、
最近では自己効力感が注目を集めています。

自己効力感とは、
目標達成能力を
自分自身が持っていると認識すること
を意味します。
ある場面で結果を出すため、適切な行動を選択し、
かつ行動するための能力を
自らが持っているかどうか
認知しているかを指す言葉になります。

この自己効力感を高めるには、
授業や行事でももちろん可能なのですが、
けテぶれなど、うってつけだと思います)
ある程度の「長い期間」がかかります。
また、指導者の手腕に頼るところも大きいです。

その点、この自己効力感を
高めるという点に対して、
「掃除ナッジ」はとにかく相性が良いのです

まず第一に「掃除」は、勉強と違い、
やろうと思えば誰にでもできるジャンル
になります。
そしてすぐにできます。
しかし、怠けてしまうこともある、
全てを真面目にやることもなかなか難しい、
大人でもサボってしまうことがある、
ほどよい難易度」があります。
簡単すぎると、価値がなく
自己効力感を感じることは難しくなります。

よって、
できなかったことができるようになった!
という体験に、「掃除ナッジ」は
うってつけというわけです。

また、自己効力感を高めることは、
不登校問題解決にも
大きな効果をもたらすといわれています。
その点も加味して、掃除ナッジには
一人も見捨てない学校教育の一端を担う
光を感じています。

比較癖からの脱却

掃除ナッジの自己評価は、
掃除終わりに全体で挙手をし、
結果を共有します。
ここで、Cの子に対し、
「Sの子みたいに頑張りなよ」と言うのは
愚の骨頂です。
まさに教師自身が「比較癖」をもっている
証拠です。
他の人と比較するのではなく、
自分の在り方を見つめる

と言う視点で自己評価することを再三伝えるため、
「比較癖」からの脱却を訴える機会になります。

こう言った点数に表れない指導は、
毎日積み重ねる」ことが重要だと思います。
道徳の授業一回や、一度きりの行事だけでなく、
習慣化して言葉にすることで、
より子どもたちに浸透します。

子どもも大人も関係なく、
一人の生身の人間同士として
成長していく。
もちろん最終的なジャッジ
大人が握っていますが、
ありのまま」の子どもたちを尊重して
掃除ナッジしていただければと幸いです。

ではまた次の記事で。




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