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星野藍 著 『旧共産遺産』


その名の通り、旧共産圏(旧ユーゴスラビアの各地+α)の建造物・独特の世界を撮った写真集です。本当にこれらの写真は自分と同じ世界に実在する風景なのか? アニメの設定資料か、SF映画のセットか何かでは? と、疑ってしまうような写真の数々。圧倒されます。
石と金属の色の世界。広大な土地に建つ、朽ちかけた巨大な人工物を見つめていると、血を流し苦しんだ人々の歴史を言葉でしか知らずとも、知らない人間でさえ、心にざわざわと風が吹きすさぶようなどこか寂しく切ない感覚に陥ります。その寂しさにどうしようもなく魅かれ、もっと見ていたいと思えてきてしまうのはやはり、私が何も知らないからなのか。そんな、倒錯的感覚を味わった一冊でした。


「なぜ、朽ちていくものに美しさを感じてしまうのか……壮大な夢を描きながらもやがて消えていく存在だからこそ、愛おしい気持ちがあふれてくる。それはいわば、禁断の果実に思わず手を伸ばしてしまうように、私たち人間の奥底にあらかじめ刻み込まれた感情なのかもしれません」



写真集はハンガリーから始まりバルカン半島を南下、ギリシャそしてキプロスへと至るという流れになっています。
最近たまたま英語を勉強し始め、やっと海外に興味を持ち始め、
そういえばヨーロッパにはフランスとかスペインとかドイツとかあるけど東の方って何があるんだ?中東との間ってどうなっている?全然知らないな?
ということに気付き……そんなレベルからスタートしあれこれ調べているうちにこの本に出会うことができたわけですが
思った以上に複雑な歴史と、沢山の国が存在する地域で、まだまだ知らないことだらけだということに気付かされるばかりです。
旧共産圏の独特の風景に魅かれるばかりですが、さすがに歴史を知らなすぎる。日本史専攻だったため世界史が頭からすっ飛んでいる。このまま、なんか見た目が好きというだけで何かしらを発信してしまうのはまずいだろうと、ざっとソビエト連邦の歴史なども動画を探して見てみるなど↓



してみましたが、中欧東欧・バルカン半島の歴史や文化やかつての東側諸国のアートやデザインについてまだまだ知りたいことばかりなので、なにかいい情報をお持ちの方がいたらぜひ……

ヨーロッパ旅に行ける日が来たら、中欧東欧を中心に周ってみたいです。まだ飛行機にも乗ったことがないけれど……これからも、もし行くとしたらという視点でいろいろな国のことを勉強をしていこうと思いました。



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