「ライターになるにはどうすればいいか?」の最適解を考えてみた
ライターをしていると、「どうやったらライターになれるの?」という質問をいただくことも少なくないです。
もちろん、「こうすれば確実になれるよ〜!」という万人向けの方法は存在しないのは承知のうえで、わたしなりの見解を書いてみたいと思います。
そもそも何のライターになりたいの?
いつも、「ライターになりたいです!」と言われたときに私が言っているのが、「そもそも何のライターになりたいの?」という質問です。
というのも、一概に「ライター」といってもさまざまだからです。一例を挙げてみると…
ほかにも著名人の本を代筆したり、取材をして本にする「ブックライター」やホットなトピックをイチ早く取り上げる「ニュースライター」なども。
部屋に引きこもって記事を書きたいのなら「取材ライター」は向いてないし、SEOやリサーチが苦手なら「Webライター」になるのは難しい。まず自分のやりたいライターの仕事を定めることで、目指すルートも変わってくると思います。
1. 書籍を通じて基礎的な国語の勉強をする
そのうえで、まずはどのライターにも共通することから述べてみます。
「ライター」と名乗るのは容易いことですが、蓋を開けてみると意外と基本的なことができていないことが多いです。(私も勉強中の身なのであまりエラそうなことは言えないけど!)
表記がブレていたり、ひらくべき漢字がひらかれていなかったり、前置詞が適切でなかったり…。
ライターって「文章さえ書ければ誰でもなれる!」とハードルの低い職業に見られがちですが、編集者として壊滅的な文章に出会い頭を抱えることも少なくないです。「母国語だから余裕っしょ」と自分を過信せずにちゃんと勉強しましょう。
これらは「習う」というよりも、ほとんどが書籍を通じて独学することができるので、ぜひ数冊熟読してください。大切なことは大体書籍に書かれているから。(切実) また、ライターをやるのなら「記者ハンドブック」は持っておきたい便利な1冊です。
この時点で、「前置詞とか形容詞とか用語を聞くだけで虫唾が走る…」「表記ブレとかどうでもいいじゃん…」と思ってしまう人は、残念ながらそもそも商業ライターに向いていない可能性も…。
当たり前ですが、ライティングは「国語」がすべてのベースとなってくるので、「へぇ〜! この慣用句ってこう使うんだ〜! おもしれぇ〜!」とウキウキするぐらいがちょうどいいと思います。
2. とにかく読み、とにかく書いて実績を作る
仕事云々はさておき、「個人的な文章」を書いていることもライティングの練習になります。
先ほど「基礎的な国語の勉強が必要」とは書きましたが、世の中には勉強をしなくてもスラスラと文章を綴れる人がいます。
そんな人は、日ごろから小説やWeb記事など、さまざまな文章に目を通していたり、あるいは個人的なブログや日記などを書き慣れていることが多いです。であれば、ライターになりたい人は日常的な読書(ビジネス書は表現が一辺倒なので小説がオススメ)と執筆は最低限やったほうがいい!
よくWebデザイナーさんがデザインの引き出しを増やすためにWebサイトやバナーをトレースして勉強していますが、ライターも好きなライターさんや作家さんに出会えたら、表現を学ぶために写経するのもオススメです。
また、個人的な文章を書くことは、「ポートフォリオ」を作ることでもあります。実際にわたしのまわりで独学からライターになった人を見てみると、下記のようなパターンが多いです。
現在取材ライターとしてバリバリ活躍している友だちライターさんも、最初は無料で取材を重ねていました。
ブロガーからライターに転身する人も多いので、ぜひ「個人的な文章」を書くことは、勉強と並行して行ってみてほしいです。
3. 実務で学べる場所に身を置く
そして、ライターになるもっとも手っ取り早い方法は「勉強できる環境に身を置くこと」です。主な選択肢は「会社(業務委託)」「コミュニティ」「スクール」の3つ。
そもそもわたし自身がライターになった経緯は、「趣味で書いていたブログをポートフォリオにして、オウンドメディアを持つ会社の面談を受けた」ことがきっかけでした。
▼初めて書いた記事
ライターとしては初心者でしたが、ブログをポートフォリオにして「こんな文章が書けます!」とうまくアピールができたことで、未経験でも採用してもらえ、プロの編集者のもとで経験が積めたことは本当に大きかったです。
実際にWantedlyをはじめとする採用サイトで「ライター 未経験」と検索してみると、意外と未経験でもライターを探している企業は多いことがわかります。
わたしが新卒時代に応募したメディアでは、当時ポートフォリオがなかったにも関わらず、テストライティングだけで採用をいただいたことがあるので、ポテンシャルで採ってもらえる可能性はゼロではありません。(入社はしなかったのですが)
会社でライティングをするメリットは、実務ベースで学べること、確実なスキルアップが臨めること、フリーランス転身後も信頼されるようになること。正社員でなくても、「業務委託」「インターン」という形もあるので、ぜひ探してみてほしいです。
また、個人的には「コミュニティ」でライター経験を積むのもオススメ。コミュニティではイベントを開催するたびに「イベントレポート」を書いたり、外部に認知してもらうための広報の施策の一環としてnoteを運営したりと、随所随所で「書く」ことが求められたりします。
わたしは会社員のころ、いくつかコミュニティに所属していたのですが、初めての副業はコミュニティでのライティング業務でした。
当時はすでに会社でもライターとして仕事をしていたので、任されるのも自然な流れではあったのですが、同じようにライティングを任されているメンバーのなかには、未経験の方もチラホラいました。
コミュニティにもよりますが、大体本業でも編集をされているような「編集長」ポジションの人がいて、プロ視点で添削をしてくれたりするので、アウトプットベースで学べるうえに実績にできるのはなかなかおいしいと思います。
最後に「スクール」という選択肢もあります。
ライティングスクールにもさまざまなものがありますが、たとえばSHElikesさんだと現役ライターの人に添削してもらえるほか、独自のコミュニティを築いているので卒業後も案件を斡旋してもらえる可能性も。
基礎的なことはひととおり本で学ぶことができるので、スクールに通うことは必須ではありません。ただ、実際に自分の文章に朱入れされる経験は貴重なものです。
添削してもらえる場が見つからないのであれば、添削と繋がり目的でスクールに入るのはアリだと思います。
倍率は鬼高いですが古賀史健さんの学校はプロフェッショナルを目指す方にも。
個人でライターコンサルをやっている人もいるので、ある程度の実力が付いたら添削をお願いしてみるのもいいかも。
また、2023年よりわたしも「インタビューライター・編集・広報」に特化したスクールを開講しましたが、ここでもかなりガッツリ添削をさせていただいております。
座学はもちろんですが、とにかく実践に重きを置いているので、届ける相手やテーマを考えるところから、実際の取材、執筆までサポートしています。編集や広報視点からの「書く」も学べるので、気になる方はぜひ!
4. 自ら営業をかける
書く経験を重ね、第三者に見せられるような実績=ポートフォリオが揃ったら、自ら営業をかけるステップへ!「ポートフォリオも揃ってるし、検索から編集さんがたどり着いて依頼してくれるかも…!?」と淡い夢を抱きがちですが、せっかく募集ページがあるのなら応募しない手はありません。
クラウドソーシングにいい案件があるのなら、そこに応募してみるのも良いですし、検索エンジンやTwitterで「#ライター募集」と検索して出てきた案件に応募するのも良いと思います。
わたしが愛読しているライターマガジンにもライター求人が掲載されています。
また、個人的に参考しているのはライターさんがまとめてくださっているライター求人情報です。
ほかにも、自分が書きたいと思うメディアがあるのなら、たとえ募集していなくても「ダメでもともと、返事がくれば万歳!」くらいの気持ちで連絡してみるのもひとつの手。
Webメディアはいつでも素敵なライターさんを欲していますので…!
5. 発信に力を入れる
最後にものすご〜く雑なことを言いますね。
ぶっちゃけてしまうと、SNSである程度の影響力があれば執筆依頼というのは来るものです。実際にYouTuberがエッセイストとして本を出版したり、恋愛系ツイッタラーがWebメディアでコラムを連載したりするのは珍しくもない話。
これはあまり大っぴらにしたことがないのですが、実はわたしは今使っているアカウントの他にもうひとつアカウントがあって、そちらのほうがフォロワーが3倍ぐらいいるのですが、「ライター」と明言することもないしポートフォリオもないけど執筆依頼が来たりします。
自分で営業をかけるなんてそんなの無理!という人はぜひ発信のほうに力を入れてみてください。営業をかけるか発信に力を入れるか。いずれにせよ仕事を獲得するには自分が動くほかありません。
わたしは駆け出しライター時代からTwitterとnote、ブログでの発信にかなり力を入れてやっていました!
まとめ
いやもう本当に、わたしなんぞのペーペーライターがエラそうに言えた話ではないのですが、「個人的な見解」としてライターになる方法をまとめてみました。
あとはわたしが取材ライターとして取材された記事と、Webライターに取材した記事を参考にしていただければ幸いです。
補足で聞きたいことなどあれば、DMなどいただけると嬉しいです!ではまた〜!
▼取材ライターの場合
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