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李家に生まれて #8

割引あり

念願の志望校合格。
私は完全に浮かれていた。
当時の内部試験は、附属の中学校4校から、
附属の高校を受験希望する者が集まる。
私たちの学校は4校の中でも比較的のんびりというか穏やかというか、
おおらかというか、あまりがつがつしていない雰囲気があった。
事前に高校はレベルが高いから、気をつけてとも言われていた。

実際、入ったのはいいものの私は自己流で勉強していたので
どう頑張っても追いつけないことに苦労した。
実力差も目の当たりにし、自分の無能感を大いに味わった。
正直勉強に関しては中学受験で絶望を味わっていたので、
またか、というくらいで済んでいたし、
ありがたいことに「いじめ」の空気が私の周りには
ほとんど存在しない友人たちに恵まれた。
3年間通えたのはひとえに友達のおかげだ。感謝しかない。

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