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徒然草子

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徒然なるままに書き散らした文章まとめ
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#読書

プライムリーディングのおかげで3か月ぶりに読書できた

 ドコモのキャンペーンとステイホーム、ふたつのタイミングが合致して、今年の春からAmazonプライムを使い始めた。

 はじめはプライムビデオで懐かしいドラマを見まくっていた。CHUCKとかSATCとか。日本のだとラブシャッフルも何度も見ている。6月に入ってからは地獄先生ぬ~べ~の再燃がアツかった。「読書は紙派」な私は、プライムリーディングの配信タイトルさえチェックしていなかった。

 紙派、とい

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恩田陸と煙草

恩田陸の小説を、かれこれもう十年以上読んでいる。学生時代、とくに中学高校では図書室で借りてよく読んだ。すべての著作とはいわないが、タイトルはほぼ知っているし、七割くらいは読んだことがあると思う。

学生時代にたくさん読んだ作家だから、手元に持っているのは文庫本ばかりで、それも中古で買ったものが半分以上。最近また読みたくなって、『ブラック・ベルベット』の文庫本を中古で買った。

うちに帰ってその本を

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【読書雑感】ハロー、レイチェル

【読書雑感】ハロー、レイチェル

《出てくる本》

・レイチェル・カーソン 『センス・オブ・ワンダー』 (上遠恵子訳 新潮社、1996年)
・トーマス・マン 『トーニオ・クレーガー』 (平野卿子訳 河出文庫、2011年)

 憧れと、憂鬱な羨望と、ほんのすこしの軽蔑と、この上なく清らかな幸福感。

 これはトーマス・マンの代表作のひとつ『トーニオ・クレーガー』の最初と最後に出てくる表現だが、カーソンの『センス・オブ・ワンダー』を読

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