見出し画像

読書感想文2021.10

しばらく他の趣味を優先して時間を割かずにいましたが、読書の秋ということでまた日常の中に読書の時間を設けています。紹介したいと思える本が5冊溜まったので、久しぶりに読書感想文にまとめました。(約4000字)

◆読書感想文

記載の順に意図はありません。

『存在しない女たち』

よく読む雑誌のひとつ『ELLE』にて紹介されていたのが、購入のきっかけです。いわゆるフェミニズムの考え方について学ぶ意欲はあったものの、Web記事程度でしか触れてこなかったので、ちょうど良いと思い購入しました。

私も女性でなおかつ理系出身の人間なので、世界に溢れるモノたちが男性ユーザーを想定して設計されていることは兼ねてより感じていました。体格が大きい方に合わせれば、大は小を兼ねるから問題ない、とかそんな単純な話ではないよなあと。他にもそういった日々の小さなモヤモヤが統計で示されていて、腑に落ちる内容ばかりでした。普段からある程度の関心を持っていた私にとってはそれほど目新しい話題はありませんでしたが、家庭内貧困の考え方や災害時の女性の被害についてはもっと広く周知していくべきだと考えています。世帯別の貧困ではない家庭内の貧困は現状の社会保障制度で救えませんし、日本は自然災害が多いにもかかわらず避難所でのプライバシーや女性の身の安全の確保への課題意識が低いように見受けられます。

特定の属性の人々に犠牲を強いる伝統や文化は、尊重すべきものでしょうか。もちろんこの問いに対する答えはNOで、すべての人の身の安全や生活の保障をするのが先決です。女性自身が搾取されることを実際に望んでいる、と訳のわからない主張をする人もいますが、歪んだ社会構造ができあがっていればその社会に順応しようとする人は一定数いて当然です。何年かかるか何十年かかるかわからなくても、社会の変容は現在そして未来の女性のために必要です。長い目で見たときに女性以外の社会的弱者ひいては男性を含めたすべての人にとって住み良い社会を目指しましょう。

『フランス人は10着しか服を持たない』

会社の同期に勧められ、後にご紹介する『より少ない生き方』と一緒に譲ってもらいました。

原題の“Leesons from Madame Chic”の通り、著者がフランス留学でお世話になった優雅なマダムから、フランス流の優雅な生き方を学んだよ、というお話です。邦題が微妙というか、本の内容のごく一部しか表しておらず勿体無いなというのが率直な感想です。

肝心の内容ですが、大まかに言うと「フランス版:丁寧な暮らしの送り方」です。食事は味わって食べようとか、上質なインテリアを使おうとか、日常にささやかな喜びをみいだそうとか。そういったTipsのひとつに服との向き合い方があり、ワンシーズンごとのワードローブのコアアイテムを10着にしましょうということが書いてあるわけです。どうやって10着に絞るのかが話の肝なのですが、「自分のテーマを決める(例;エキセントリック・シック、リラックス・リュクス等)」については私も実践していることだったので、なんだかフランス貴族に認められたみたいで嬉しく感じました。

服に興味がある人、フランスに興味がある人というよりかは、丁寧な暮らしに憧れている人におすすめしたい本です。前提知識も一切不要ですしサラッと読めるので、息抜きがてらどうぞ。

『より少ない生き方』

元マキシマリストだった牧師の著者がミニマリストになり、ミニマリズムの良さを世界へ発信して充実した人生を送る人を増やしている、といった内容が書かれています。こちらも会社の同期に譲ってもらった本です。

これは偏見かもしれませんが、大規模な断捨離をした人って「断捨離で人生が変わった!」と周囲にアピールする傾向が強いと感じたことはありませんか?だからこそ、断捨離が何かスピリチュアルなものに思えて億劫になってしまう、なんていう人もいることでしょう。少なくとも私はそうでした。そして自分自身が断捨離してから断捨離の良さを色んな人に語ってきたのも事実です。こちらの本では、筆者の「ミニマリズムは素晴らしい!世界に広めなければ!」という使命感がひしひしと伝わってくるので、ミニマリズムというよりもミニマリストの実態を解き明かす本として読むと面白いです。また、筆者が牧師ということで「お金が余ったらぜひ寄付を」と勧めいるのが印象的でした。

『金持ち父さん、貧乏父さん』

マルチビジネスにおいてバイブルという扱いだと有名な本です。マルチの勧誘をする予定なんてもちろんありませんが、なぜそんな位置付けなのかが気になり手に取りました。

書いてあることとしては、よくあるお金の話そのまんまです。投資しろ、自分でビジネスをやれ、といったことを、著者自らの親(貧乏父さん)と友人の親(金持ち父さん)からの教えや自身の人生をベースにして語っているのが特色です。

全体を通して、労働の対価として賃金を得ることを『貧乏』な生き方として扱っているのが、マルチとの相性の良さにつながっているのでしょう。投資できない職業の人も経営に向かない人もたくさんいるのに、その選択をしない人を行動力や知識の無さが原因とみなしているのが、やや煽りのような働きをしているように見えます。この煽りに乗せられる人は確かにカモとして丁度いいでしょうし、マルチの勧誘に使われるというのは非常に合理的だと納得できました。ちなみに煽りに乗らないタイプの私は、人を雇う側の立場である著者が雇われる側の人を明らかに見下すようなトーンで終始話を進めるのってどうなん、と疑念を抱きました。

『リッチ・ウーマン』

『金持ち父さん、貧乏父さん』の著者の奥様が書いた本です。こちらもマルチの勧誘でバイブルとして使われているようです。すごい夫婦ですね。

起業家としての色が濃いロバート(夫)に対して、キム(妻)の得意分野は不動産投資です。『金持ち父さん、貧乏父さん』よりも嫌味な感じは少なく感じました。ただ、「女性は投資に向いていないと思われがちだけど、男性よりもむしろ女性の方が投資に向いている」という主張はやや根拠が薄かったですし、ロバート同様に投資のための行動を起こさない人を目の敵にしているのは言葉の端々から伝わってきました。

個人的には、目標を達成するための道筋を整理している第2章、第6章、第22章あたりがおすすめです。投資の話を抜きにしても「自分が本当にやりたいことを明確にすれば、時間やお金が無いというのは行動しない理由にならないし、後からどうとでもできる」という著者の主張は理に適っています。何より、考え方にガッツがあって好きです。

***

◆私が読書感想文を書く理由

今までに何度か読書感想文noteを書いたことがあるので今更感はありますが、私が感想文noteを書く理由は大きく二つです。
①読んだ本の学びを残しておきたいから
②おすすめした本を誰かが読んでくれると嬉しいから
以下、それぞれについて補足します。

①読んだ本の学びを残しておきたいから

基本的に書籍は図書館で借りるのではなく新しく自分で購入しますが、あまり読み返すことはありません。読書において最も楽しいのはどんな本を買おうかあれこれ悩んでいる時、というタイプです。そして読み返さないと、せっかく読んだ本の内容もしばらく経てば忘れることがあります。だからこそ、要旨と感想くらいは未来の自分のために残しておきたいのです。特に紙の書籍は、何度でも読み返したいと強く思うものでない限りはできるだけ手放すようにしており、パラパラと見返すことすらしない前提です。

電子書籍を利用するようになってからはわざわざ時間をとって感想文を書く理由として弱くなるかと予想していましたが、紙の書籍で再読をしない人間は電子書籍でも再読をしません。ここ数ヶ月でそのことに気づいたので、今後も継続的にnoteに感想文をまとめることになりそうです。

②おすすめした本を誰かが読んでくれると嬉しいから

私自身、しばしば誰かのおすすめをきっかけに本を読むことがあります。実際に、今回の記事に載せた本のうち3冊は、雑誌や同期による紹介がなかったら読まなかったかもしれないものです。

情報が氾濫する世の中で、信頼できる人によるおすすめとは貴重な道標です。それどころか、通りすがりのインターネットの住人によるおすすめでさえも、自分に向いてそうだと思えたら立派な購入のきっかけになります。こうして私が色んな人のおすすめにより素晴らしい本たちに巡り会えたことへの恩返しと言うと大袈裟ですが、誰かと本との出会いの一助になれたらそれほど嬉しいことはない、というのが読書感想文noteを書く二つ目の理由です。だからこそ、どんな目的で本を手にしたのか、どんな視点で読んだのか、どんな人におすすめしたいのかを明示することを今後もセオリーとしていきます。

***

あとがき

好きなものについて語るのは簡単でも、その向こう側に誰かが存在するとなった途端に説明のハードルは上がります。これは事実ですが、インターネットの海の中で目に見えない誰かを想定して文字を連ねていくのは割と好きな方なので、これからも愚痴やら自己満足やらおすすめやら好きにダラダラ書いていきます。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?