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【書評】共感経営 「物語り戦略」で輝く現場

リクルートのマネジメント誌に18年間連載された具体例に解釈を加えた形になっていて、非常に分かりやすいです。 昨今のMBA上がり経営者には耳が痛い内容が多く、「共感経営」「物語り戦略」というキーワードがとても心に残ります。

今までの企業経営は分析的手法駆使した競争戦略が一般的なっており、その代表例は「ポジショニング理論」です。もちろん、企業経営の基本として分析的手法は必要ですし、身につけていることは必須と思います。

しかし、現在の新型コロナのように不安定で変化が激しい「VUCA」の世界では、固定的にはとらえられないと思います。本書は分析的手法に対するアンチテーゼに聞こえます。

本書では、戦略づくりとその遂行において人間を中心に据えていて、それを「物語り戦略」と名付けています。経営の主体である人の信念や価値観が企業としての存在意義につながり、暗黙知の共有から始まる知識創造を組み込むことが重要と説いています。企業としてどうあるべきか、がまず存在していて、その理念とか目的に向かって何をすべきか考えるということです。

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