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不毛な喧嘩

魂の片割れ君に聞かれた。「どんな大人になりたかった?」

「なりたい大人像がみつからなかった。なぜエネルギーが歪んでる大人ばかりなのかとても不思議だった。どうやったらこういう人間達の中で生きていけるのか探ってた。」

そう言葉に出して答えて改めて気づいた。幼い頃に感じていた違和感。当時は言葉にすることができなかった。表現する語彙がなかった。

家の中にある滞りは、父と母のエネルギーがスムーズに交流していないから発生していた澱み。

出張と単身赴任が多かった父と家の事を全て任された母は、長いことまともな会話をせずに暮らしに流されていた。

はっきり気付いたのは高校生の頃。この2人は、話の内容や解決すべき課題の核にたどり着く前に言葉尻だけを拾い合っているな、と。

「うるさい!だまれ!」「なによ!その言い方!」探し物や提出書類などの問題解決がどんどん遠のいていく不毛なケンカ。それを繰り返す日常。

彼らの潤滑油になるのが私の役割りなんだろうか?そう思っていたから、イタリアに来るときに考えた。大丈夫だろうかこの2人は、と。

出した結論は「お互いが選んだ結婚相手なのだからその責任を私がとることはない」ということ。大人の2人が選んだ人生の責任を娘の私が全面的に負う必要などない。

ケンカをするのも彼らの自由。ぎゃあぎゃあ騒ぎながら一緒に暮らすことを選択しているのは彼ら自身。そこに介入する権利はない。

さて針仕事へ行ってきます。

素敵な1日をお過ごしください。

(はてなブログ「アレコレ楽書きessay」2020.7.29 加筆修正転載)


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