見出し画像

【栄養】「ご褒美」でスイーツを買う習慣が招く危険

「私、今週も頑張ったし!」とご褒美にスイーツ買ったりしていませんか?

実は、その習慣がコントロール不能な食欲を招いているかもしれません。

◆ガタガタのご褒美システム

ご褒美とは、つまり「報酬」のこと。何かを達成しないと得られないものです。

自分の好きなスイーツを「報酬」として位置付けてしまうと、「報酬」の定義はガタガタになります。

実際に何かを達成した時だけにご褒美としてスイーツとかが食べられるのであればいいのですが、誕生日やクリスマスなどの「お祝い」は息をしているだけでやってきます。

頑張ったわけでもないのに「報酬」がもらえてしまうことで、頭の中は混乱しますよね。結果、クリスマスケーキを食べた後に罪悪感が残ったり、「運動頑張ってもないのに食べたから明日走って燃やさなきゃ」という思考が生まれてしまうんです。

だから「でも最近頑張ってるし、たまには!」みたいな理由を見つけて「お祝い」を「報酬」に無理矢理転換してから食べるでしょ。それでズルズル報酬の定義が崩れていくわけなのです。

「報酬」に転換しないと食べれないとか、カロリー燃やしてプラマイゼロにする前提でしか食べれないとか、そんなん普通の食生活じゃないですよね。曖昧なご褒美システムは、こういう「歪んだ食への意識」を生んでしまうだけ。長期的に見ても、あなたの心と食との関係をこじらせる原因になります。


◆「お祝い」であって「ご褒美」ではない

文化や歴史的な側面で見ても、豪華な食事やスイーツは「お祝い」なんですよね。ご褒美であげるものじゃないし、努力して得られる報酬でもありません。お祝いの席に欠かせない物。私たち人間が文化的な生活を送るために欠かせない物。

ご褒美で食べ物をあげるのは、ペットとか「上から下へ」の構造であることじゃないですか。何かを達成した時に「上から下へ」与えられたり、許される物です。

上司が部下へ
親が子へ
飼い主がペットへ

そして自分が身体へ

一生自分と付き合っていくべき身体を「私が支配する物」みたいに扱うのって、なんだか変だなぁと思いません?

実際、身体もそんな扱われ方してたらコントロール不能になる。一口だけ食べるつもりだったポテトチップスも気付いたら半分以上食べちゃってたりしません?痩せようと色々努力してるのに、思い通り結果が出ないとかありません?

自分の身体は、上下関係ではなく、友人として、尊厳を持って、対等に、扱うべきなんです。


◆チートデイの危険性

最近、「ダイエット中でも1週間に1回くらいは、自分の好きなものを好きなだけ食べることが許される日を設けてもいいよね」というチートデイと呼ばれる考え方が広まってきています。

チート(cheat)って「ズルする」という意味なんですけど、私は「なんで自分が好きなものを食べるのがズルやねん」と疑問に思っています。(東京人です、すみません)

「許す」ってなんぞや、誰が何のためにどの立場で許可を下してるんだ、そんな縛りだらけで一体誰のためのダイエットなんだ、と。

チートデイもご褒美システムと一緒で、身体を「支配する物」として捉えている考え方。友達・チームメイトとして一緒に歩んでいきたい身体に対する扱いではないと思うんですよね。

実際、残りの6日間で制限をかけすぎて、爆発するようにチートデイで暴食して摂食障害になる人もいることだし。

数十年前の人たちは、チートデイなんて無くたって幸せで健康的な身体を持てていました。現在も、チートデイなんて無くたって幸せで健康的な身体を持てている人もいます。これが最良の方法だと思って鵜呑みにするのは危険です。このやり方で幸せになる人の方がむしろ少数派だったりします。

好きな物を食べるのはズルじゃない。
許可が必要なものでもない。
ご褒美でもない。

スイーツに対する考え方を改めて、好きな物を食べた時と食べた後のあなたの心が、罪悪感ではなく幸せで満たされていますように。


※他のメディアもこちらからご覧ください
Twitter: https://twitter.com/mkkoMIX
Instagram: https://www.instagram.com/mikikokusuda_positivity/
Website: https://www.personaltrainer-mikiko.com
アンバサダー: https://www.biodigital.com/


すべての記事は無料ですが、もし「これ気に入ったよ!」という記事がありましたら、投げ銭してサポートいただけると嬉しいです。私がカフェで記事を書く時に、スモールじゃなくて少し贅沢にミディアムのラテを頼むことができるようになります。