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どこにいるの?お家ココだよボクが守るよ帰ってきてよ

外猫さんの病院事情から続きます。

翌朝、ハチワレくんはモフモフくんの犬小屋ハウスを中を覗いた後、犬小屋ハウスの中に入って出てくると、いないよという目で私たちを見た。

数日が過ぎて、猫ボラさんから再び連絡があった。
一度家に入れたコを外に戻すのは猫さんがかわいそうだからと、このまま自分が家で面倒をみるという連絡だった。
漠然とモフモフくんとハチワレくんもいずれは家に入れてあげなければと思っていたし、病院代も貯めておいてあげなければと思っていたが、家猫サバトラくんがいるうちは入れられないと思っていて、まだしばらくは、家にはサバトラくんとサバトラちゃん、庭にはモフモフくんとハチワレくん、この形でいままでとおなじ時間が過ごせると思っていた。先日とおなじようにお願いしますとは即答できなかった。

そうはいっても猫ボラさん宅は冷暖房も猫ファーストだし、なにかあっても薬もあるし、病院にだって連れて行ってもらえる。
呼んでも反応しないことが増えたモフモフくんの耳のことを考えると、外より家の中の方が安全なのは確かだった。
戻してくださいとも言えなかった。

相変わらずハチワレくんは朝ごはんの前にモフモフくんの犬小屋ハウスの中を覗きこんで、中に入って出てくるとさびしそうに私たちを見た。
朝ごはんを食べるとどこかへ出掛けていく。モフモフくんを探しに行っているのだろう。
夕方帰ってきて、モフモフくんの犬小屋ハウスを覗き込む。
やっぱりいないよという顔で私たちを見る。夜は、猫ボラさん宅の方角を向いて、ジッと見つめながら耳を澄ましていた。この様子を忘れない。

アパートごはん仲間に家猫とおなじサバトラくんがいた。アパートでは猫ボラさんがごはんを届けてくれるのをみんな仲良く待っていて、みんな仲良く食べていた。ごはんはちゃんと一匹づつ用意されている。
家猫サバトラくんと紛らわしいので、ここではアパートサバトラくんとしておこう。
そのアパートサバトラくんがときどき遊びに来るようになっていた。
私もいそいそとアパートごはんに出掛けるハチワレくんの後を追いかけて、みんなの様子をみさせてもらっていたので、アパートサバトラくんとも顔見知りになれた。アパートごはんは夜だけなので、猫たちに「朝ごはんにおいでね」と声をかけていたせいか、ときどきアパートサバトラくんが遊びに来るようになっていた。

人間は、アパートサバトラくん、いらっしゃい!と歓迎モードだったが、モフモフくんとハチワレくんは、何しに来た!とばかりの威嚇モードで、ハチワレくんにいたってはヴー!シャー!威嚇モードじゃなくて本当に威嚇していた。 
夜はアパートで仲良くごはん食べるのに。

モフモフくんが猫ボラさん宅に引き取られて、購入したばかりのモフモフくん専用犬小屋ハウスは主を失った。
人間としては、金額もソコソコする犬小屋ハウス2個も買ったのにという思いもあったが、アパートサバトラくんが使うようになれば、それはそれでいいかと思った。

それを猫ボラさんに伝えたら、猫ボラさんはとても喜んだ。
猫ボラさんはとても喜んだけれど、ハチワレくんにとってはとんでもない話で、アパートサバトラくんが来るとファー!シャー!威嚇して、追いかけて、追い払った。

モフモフくんとハチワレくんとココでの暮らしが始まった頃、ハチワレくんはなかなか帰ってこない日も多かったから、「ハチワレくんのお家ココよ。ココ、ハチワレくんとモフモフのお家でしょ。だから、ちゃんと帰ってくるのよ。」と教えていた。
そう、だからハチワレくんは主が帰らなくなったモフモフくんの犬小屋ハウスをを必死に守ってたのだ。

ハチワレくんの様子を猫ボラさんに伝えたら、ハチワレくんは意地悪だから、みんなのごはんも食べちゃうしと言った。
ハチワレくんのことを意地悪呼ばわりしたことに腹が立った。
モフモフくんが爪切りで大鳴きしている間、ハチワレくんは心配そうにウロウロ探してたし、耳が聞こえないときも傍にいたし、ハチワレくんは大食いの食いしん坊だけど意地悪なんかじゃなかった。
「ハチワレくんは意地悪なんかじゃないから!ハチワレくんはモフモフくんのお家だと思って必死に守ってるんだから!意地悪なんて言ったらかわいそう!」
猫ボラさんは何も言わなかった。


モフモフくんとハチワレくんに出会った頃の記事はこちら↓


モフモフくんの爪切り記事はこちら↓


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