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インターナショナル幼稚園の費用対効果

現在13歳の次男は、9歳から海外のインターナショナルスクールで学んでいる。全く英語のベースがなければ、9歳で急にインターナショナルスクールに入っても、語学の習得が一筋縄ではいかない。彼には、4歳~6歳の3年間を日本国内のインターナショナル幼稚園での経験があったからこそ可能な選択だった。

長男は、日本の私立幼稚園に通わせた。幼稚園の3年間の生活の中で、社会性や生活習慣など、得られるものはたくさんあったのだが、それらは、遅かれ早かれ身に着ける、人としての基礎的な部分だ。

せっかく3年間という長い時間、ましてやスポンジのように何でも吸収する年齢。次男には、この時間にもっと意義を持たせたいと思っていた。考える限り、この年齢の子供が無理なく、生活の中で自然に身に着けられるものは「語学力」一択だった。そこからインターナショナル幼稚園の情報を集め、隣の県の新規開園の幼稚園に決めた。

教師は全員ネイティヴスピーカー。幼稚園内では原則日本語NG。学習塾が親会社のため、カリキュラムの充実度は高い。児童に対して教員の数が多い。保育時間は8時~17時、最長20時まで延長可能。玄関先までバス送迎(バスは高速を使うので通園時間は長かったが)、条件は文句なしだった。

「インターナショナル」と名の付く教育機関は厚労省の認可を得ていないため、国や地方自治体からの補助金が受けられない(2019年10月以降の幼保無償化により、現在は月額37,000円は補助が受けられるようだが)。必然的に家庭が負担する費用はかさむ。

次男の幼稚園の場合、基本保育料:11万円程度、ランチ:1.2万円、バス代:1.5万円、延長保育代:3.5万円、ざっと1か月に16万円強だった。これは年間の保育料を12か月に均等割りしてあるため、長期休暇中も支払いが生じる。長期休みのイレギュラーな保育料は別途支払いだったため、年間でのコスト総額は約230万円程度だったと思う。

当時、長男は私立小学校に通っていたため、その学費と合わせると、年間の教育費の支出はかなりの額だった。

出るものが増えるなら、入るものも増やせばいい。次男がインターナショナル幼稚園に行く間、私は、それまでパートタイムでしていた仕事をフルタイムにした。フルタイムにしたことで、それまでやりたかった業界に行くことができた。

正直、フルタイムの仕事と子供2人の育児、家事をこなすのは簡単ではなかったが、それでも総合的に判断すれば、この方法で良かったと思う。

もし、次男が大きくなって英語力を身につけようと思ったら、学費だけでなく時間も確保しなくてはならない。時間コストもさることながら、習得の効率を考えても、語学は小さい時に身につけておくのが最も合理的だと思う。

さらに、親である私は仕事を通じて新しい経験ができる。たくさんの学びもある。

経済的にはプラスが出なくとも(たとえ少しくらいマイナスであっても)親も子供も、お釣りが来るほど得られるものがあった。

そして、この時身につけた語学力のベースのおかげで、小学校に入ってから「留学」という選択肢も持つことができた。

よく「インターは高いでしょ」「教育熱心だね」と言われるが、表面の費用や時間だけを見るのではなく、子供を取り囲む人や将来的なメリットを鑑みて、言葉は正しいか分からないが「お金と時間の適切な投資」ができたら良いと思う。

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