奥村 美紀 miki okumura

1歳・4歳児を子育て中。「第14回 深大寺恋物語 調布市長賞」「エブリスタ× 角川ビーンズ文庫「恋」短編コンテスト 大賞(香月春七名義) 」を受賞しました。今年も出版を目標に。ポジティブな光ある投稿メイン。
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消えた縫い糸

分かっていた。 全ての縫い糸を捨てたのは母だ。 きっとなんの躊躇もなく。 うちの地域では燃えるゴミの日は月曜と木曜。ごみ収集車が来る8時前に、私は母が捨てたそれを...

042. 母との記憶 -死ぬのも悪くない-

2009年、8月。思い出すのは夏の暑い気温でも、子どもたちの甲高い笑い声でもない。覚えてるのは、入院病棟のエレベーターが閉まる瞬間の、母の、寂しそうな顔、緑色の酸素...

041. 好きを言葉にする

新宿、居酒屋、44階、憧れの人。大切なシチュエーションは自ら演出すべきだ。そこで繰り広げられるは「言葉」だ。全ての恋をしている人間に言いたい。緊張で言葉が出ないと...

「ほら、1人じゃ淋しいじゃないですか?」って言葉、しかも2度言うとか、ほとんど「側にいて欲しくて」に脳内誤変換しませんか。日本語の解釈の「多様性」みたいなのにげんなりするけど、2度あることなら3度言って…とついお願いしたくなる。

040. 気持ちを押し殺す人間の美しさ

映画「ゼロの焦点」だったか、昔女優の広末涼子が監督から「涙を1リットルためても頬を伝せるな」と指示があったそうで、なにかのテレビで見て印象的だった。でも監督の言...

039. 人の心を鷲掴みにする「何か」

先日、2万8000字弱のあたしの完結小説を会社の子が読んだそうだ。夜、突然「ねぇ、奥村さん」と来たものだから、何事かと息を飲んだ。 「やばい、初めて切なすぎて泣いた...