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子どもを産んだら自分のキャリアは諦めなきゃいけない? 4か月の娘を抱いて泣いた日

2021年10月。初めての娘を出産して4か月が経とうとしていたある日、私はかわいい娘を腕に抱き幸せの最中で、ぐるぐると黒くてもやもやした不安と焦燥感に駆られていました。

こんにちは。Me gustaの大塚みきです。

書き出しから不穏な空気ですが(笑)。
娘が生まれて4か月、かわいいかわいい娘を前に、私は「もう前みたいに自由には働けない、自分のキャリアは諦めて家族や子供を優先しなきゃいけないのかもしれない」と感じ、言いいえぬモヤモヤドロドロした感情に飲み込まれそうになっていました。

今日はそんな産後直面した「ママはキャリアを諦めなきゃいけないの?」という思いと、「キャリアを捉えなおしたら楽になった」話をしたいと思います。


娘4か月でパパ転職。夫だけずるくない?

ことの発端は「キャリアアップのために、転職する!」と言い始めた夫がはじまり。笑

夫は仕事が大好きな人で、出会った頃お互い自分のキャリアについて「将来こういう風になりたい」「こんなことができるようになっていたい」などお互い熱く語り合えたのが嬉しくて、そんなところに惹かれてお付き合いがスタートしました(急になれそめ話笑)

だから転職の話も、夫婦のキャリア観的にも全然あり、キャリアステップを踏みたいからという理由も万々歳で賛成の話でした。でも、

「今!?!?!?!?」

というのがその時最初に出てきた正直な気持ち。

「娘まだ産まれて4か月だよ?」
「まだ生活スタイルもままならないときだよ?」
などなど娘にかこつけて「今なの?」なんて言っていましたが、
本音の本音は

「パパだけずるくない?」

でした。

「おめでとう」で終わる男と、「子どものお世話は大丈夫?」と聞かれる女

その後、夫は転職活動を進めるわけですが、面接時に「生後4か月の娘がいる」と話したというので、なんて言われたの?と聞いたら

え?ふつうに「おめでとうございます!今が一番かわいいですねえ!」って言われて終わったよ。

とのこと。
これを聞いて私の心の中はモヤモヤと疑問と色々な感情が大爆発してしまいました(笑)

ちょっと待って!? もし今私が転職したら、面接で「おめでとう」って言われるだけで終わる??

きっと
「保育園は決まりましたか?」
「フルタイムで働けますか?残業は?」
「お熱のときの呼び出しはお母さんが対応?」
「旦那さんや両親など頼れる人はいますか?」
「子どもが病気のときはどうする予定?」
って聞かれるんじゃないかな…?

もし、聞かれなくても、仕事復帰するときに必ず考えなくちゃいけない事なはず。

夫はそういうの考えないの?自分のキャリアだけを考えられるの?…それってずるくない???

注:自分のキャリアだけ、と書きましたが夫は夫で何かあった時に柔軟に対応できるようにとフルリモート・フルフレックスの仕事を選んだり、お金のことも沢山考えてくれていて、実際いつも家族のことを考えて行動してくれています。…でもそれでも!夫と私の間に埋められない差があると感じていたのも本当です。

時短勤務…第二子…両立…自分のキャリアなんて後回しにしかできない

そこから、夫を横目に自分のキャリアについて悶々と考える日々がスタートしました。
当時は、婚約と同時に大好きだった働く女性向けメディアでのディレクター職を辞め、フルリモートフルフレックスの会社に転職し、産育休に入ったころでした。

(参照⇓)

正直なところ、メディアでの仕事をひきずっていて、自分で決めたこととはいえ「もっとメディアの仕事がしたかった」「もっと女性向けの仕事に携わりたい」という思いが強く、「でもどうしたらいいかわからない」と、今後の自分のキャリアもあまり思い描けていない状況でした。

そんな中で自分のキャリアを考える上で出てきたのが
・保育園問題
・復帰後の働き方問題
・第二子どうする問題
・仕事と両立して家事育児回せるのか問題
…全部全部、「自分自身がどうしたいか」よりも自分の身の回りの環境問題ばかりでした。

「あぁもう私はママになったんだ。これからは、家庭と子どもが最優先、自分のことは後回しで出来たらラッキーって思わないといけないのかもしれない」

「自分のキャリアは諦めなきゃいけないのかもしれない」

「娘ちゃんが産まれてこんなに幸せなのに、こんなこと考えてごめんね」

「あーあ、一緒に親になったのにパパだけずるい…


そんな気持ちでいっぱいになり、夜間授乳をしながら毎晩めそめそ泣いていました。(夜中の授乳中にマイナスなこと考えるのはオススメしません!笑)


視界が開けた「キャリア=人生」の考え方

そんなネガティブな気持ちに支配されながらも、それでも何とかして自分の今後のキャリアを考えなければと粘った私は「ママ キャリア」「ワーママ 両立」など調べまくりました。

その中で出会った、答えを見つけるための糸口となった考えがこちら。


「キャリアとは人生そのものである」


ドナルド・E・スーパーというアメリカの教育学者が提唱している考え方で、彼はキャリアを「人々が生涯にわたって追求し、社会に占めている地位・業務・職務の系列として、一時期の職業活動だけに限定しない、人生の生き方や人間関係、社会的役割」であると考えたそうです。


簡単にいうと、「仕事だけでなく、家庭やプライベートの変容も全てひっくるめて人生そのものをキャリアっていうよ」という考え方です。


この考え方を知って、それまでは「キャリア」といえば昇格・昇進だとか転職でキャリアステップを踏むだとか仕事にまつわることのみを思い浮かべていたけれど、「母になった=役割が一つ増えた」という人生経験もまた、私のキャリアのうちの一つなのか、と考えらえるようになりました。

そう考えると、「キャリアを諦める」だとか「キャリアを我慢する」という考え方がしっくりこなくなりました。

仕事の面ではたしかに停滞しているかもしれないけれど、もっと俯瞰でキャリア(=人生)を捉えたとき、私は諦めてもないし、停滞しているわけでもない!と思えたからです。

(捉え方は人それぞれですが、私はそんな風に感じました)

夫婦とはいえ別々の人生。”ずるい”も”平等”もなかった。

そう考えると、母親と父親は同じ親でも別物だし、そもそも夫と私は同じ人間じゃない。夫婦とはいえ、同じ人生(=キャリア)を歩むなんでそもそも無理なんだ。と気づけました。

そう気づけると、「夫だけずるい」「パパだけずるい」と思っていた感情も、比較すること自体おかしなことだと気づけました。

この出来事が根本的な解決にすぐつながったわけではなかったけれど、それでも「キャリア=人生そのもの」という考え方との出会いは、あの悶々とした暗闇のトンネルを抜けるための一筋の光となり、自分の中にうずまいていた「夫だけずるい」「どうして私だけ」「キャリアを諦めなきゃいけない」というネガティブな気持ちをしっかり消し去るほどの威力を持っていました。


夫も私も、そして娘も、別々の人間で別々の人生。
3人がそれぞれの人生を生きながら重なり合い、大塚家(大塚は旧姓ですがここでは便宜上)を作っていっている、それが家族なのかもしれないな、と思います。

ついつい「夫だけずるい~」と思ってしまいがちですが、私は私の キャリア=人生 を「諦める」とか「我慢する」ではなく、一歩一歩かみしめて順応し、謳歌しながら家族と重ね合って生きていきたいと思えた第一歩のできごとでした。


冒頭の「子どもを産んだら自分のキャリアは諦めなきゃいけない?」に対する私の回答は、「キャリア=人生と考えれば、”諦める”も”我慢する”もそもそも存在しなかった」です。


キャリア=人生に気づいてからの「じゃあどうしていく?」の具体策についてはまた後日お話したいと思います。


今日はこの辺で。


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