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多摩デザイン大学 「オートメーションデザイン」 菊池 諒さん

昨年通った多摩美術大学が、期間限定「多摩デザイン大学 / Tama Design University」を開校しているので、受講しています。

この問いを頭に置きつつ、学んでいこうと思います。

「我々は新しい世界をどうデザインできるのか?」

我々は今、環境をはじめとした様々な課題や、テクノロジーによる急減な変化と向き合っています。その状況の中でどうデザインするかの前に、何をデザインしていくべきなのかを問い直していくことが重要ではと考えました。

▼講義詳細
多摩美術大学が、誰もが参加できる“デザインの大学”を期間限定開校。50の新たなデザイン領域を知る、講義プログラム公開
東京ミッドタウン・デザインハブ第94回企画展「Tama Design University」12月1日(水)〜12月26日(日) 会期中は講義プログラムを毎日開催。聴講無料。


▼講義一覧HP

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■テーマ
オートメーションデザイン「デザインがオートメーション化される時、人間は何をすべきか?」

まず、菊池さんのメンターであるJohn Maedaさんが提唱している3分野のデザイン領域に関してのご説明から。

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 Design in Tech Report  2017年レポート より抜粋

このデザイン領域(クラシックデザイン)、ビジネス領域(デザインシンキング)、テクノロジー領域(コンピュテーショナルデザイン)を合わせて活用していくことが、オートメーションデザインには必要とのことです。


オートメーションデザインとは?

では、そのオートメーションデザインって何?ということなのですが、
下記定義だそうです。並びを逆にすると全然意味が変わるんですね。

デザインオートメーション
→設計やデザインを自動的に行うこと。

オートメーションデザイン

→設計やデザインを自動的にできることを見出し、設計やプロセスのデザインを行うこと。
クラシカルデザイン、デザインシンキング、コンピュテーショナルデザインの3つのデザインを使いこなして、新たな価値の創出やビジョンの実現に向けたデザインを行うこと。

「ZeBrand」の紹介

次に菊池さんが2019年に立ち上げたブランディングのオートメーション化を行うWebサービス「ZeBrand」の紹介がありました。

▼ZeBrand HP

▼日本でのサービスリリース記事

同社サービスの日本語サポートでは、日本語フォントの選定、海外経験のあるブランドストラテジストやデザイナーによるブランドコーチングサービス等を組み込んだ特別パッケージを提供する日本語版ウェブサイトを公開。ブランド戦略の他にブランドDNA構築に向けたフレームワークや、企業文化や独自性の創出、デザインやブランドガイドライン生成などに加え、コーチングサービスを用いた包括的なブランディングプロセスのサポートを、日本からグローバル展開を目指すスタートアップ企業や、中小企業や大企業の新規事業部門向けに、日本語での提供を随時開始する。また、既存の紙やPDFベースのブランドガイドラインをオンライン化していくなどブランディング のデジタルトランスフォーメーション(DX)も支援していく。

▼菊池さんのインタビュー記事
英語がしゃべれないところから、USベースのスタートアップを作ってしまうところがすごすぎです(笑)

急激に変化する時代において、その環境、そのシチュエーションに最適なブランディングを提供し続けるプラットフォームとしての機能が特徴らしく、

すでにクライアントは60,000+ユーザー グローバル比率98.5%  だとか。

ブランディングにかける予算がたくさんある大企業だけでなく、中小企業やスタートアップなど、誰にでも簡単に短時間で手の届く範囲でサービスを提供したいと思っていたとのことで、従来の大企業向けに仕事をしていた人たちの仕事を奪うのではなく、市場のパイを広げる活動なのだとか。

ブルーオーシャン戦略として、そのままケーススタディになりそうですね。

ケーススタディについて

Wix Artificial Design Intelligence(ADI)
イスラエル発のホームページ作成サービス
レイアウト、画像、テキスト、コンタクトフォームなど、何十億通りの組み合わせの中から、オリジナルのWebサイトを自動生成

Luban:AI-based Graphic Design Tool
中国AlibabaのAIデザインツール「画像生成」から「成果評価」までの一連の工程が搭載
1秒あたり平均8,000枚のバナー広告をデザイン

Vue.ai
画像解析を用いたデータサイエンス技術をベースに、AIを活用した米国の小売業向けの総合ソリューションプラットフォーム
デジタル処理によってマッピングし、一人ひとりに最適な情報を見やすく提示

Nikolay Ironov
ロシアのデザインスタジオで作られたAIデザイナー
Nikolay Ironovは長く本物の人間デザイナーだと思われていたほど、デザイン性の高いクリエイティブやブランドを生成

上記を一例に、たくさん事例のご紹介がありました。

デザインがオートメーション化されるとき、人間はなにをすべきか?

機能性の部分はオートメーション化しやすいので、アートや哲学、リーダーシップ領域や創造性の部分に注力すること、だそうです。

人間しかできないことはなにか?

自分自身がこの世に存在しなかったら生まれなかった価値は?
限られた人生において何にフォーカスすべきなのか?

答えはすべて自分自身の中にある

最後にZeBrandのパーパス、ビジョン、ミッションのご紹介があり締めくくり。


■所感
率直に、クリエイティブと言われている、こういう部分まで自動化はすすんでいるのかーー、、と感じました。

AIやアルゴリズムがここまで優秀になってくると、人間ができるところって本当にウェットな部分(コンサルティングや心のケアをするようなサービスなど)しか残らず、あとは全部効率化していくのではないかとも。

スタートアップ・中小企業のニーズを拾って事業を展開する、ということでいうと、去年急激に時価総額があがった無料でECサイトがつくれるプラットフォームBASEや、クラウド会計ソフトのfreeeなども同じ文脈かと思いました。

オートメーション化されないように頑張ろう、、!


最後までお読みいただき、ありがとうございます!スキ💛コメント、とても嬉しいです💛