見出し画像

読書感想|星空の谷川俊太郎質問箱

こんにちは、mikiです。
今回は「星空の谷川俊太郎質問箱」を読んだ感想を書き残していきたいと思います。

出会い

まずはじめに触れておきたいこと。
それは、私が初めて谷川俊太郎さんの言葉と出会ったときの話です。
中学生の頃、国語の教科書に載っていた「春に」という詩です。
また、合唱曲となっているので、知っている方も多いのではないのでしょうか。

この曲を聴くと、中学生だったときのことを思い出すと同時に、
勝手に制限されていた自分の心の奥底に眠っていた気持ち・感情が全て放出されていく感覚です。
「この気もちはなんだろう」
自分で名前のつけることができない気持ちの代弁をしてくれているかのように感じます。

「春に」という詩に出会って、言葉でこんなにもえも言われぬ感情を表現することができるんだ、地球に生まれたこと、自分が生きていることはこんなにも壮大なことだったんだ、そう気が付かせてくれました。

中学生のわたしにはとても大きな衝撃でしたし、おとなになった今でも
鮮明に残っている記憶です。

再会

ふと、先日地元の図書館に立ち寄りました。
図書館では自分があまり触れたことのない分野の本や、試しに読んでみたい本などを気軽に借りて読むことができるので、新たなインスピレーションを得たい!と思った時にはよく利用していました。

偶然「星空の谷川俊太郎質問箱」という本を見つけました。
谷川俊太郎さんが募集された質問に回答するというシンプルなものです。

これを見つけたときに、
「春に」を書いた谷川さんの考え方を知ることができるなんて、

「生きるための何かしらのヒントを得ることができるに違いない!」
と確信しました。

最も感銘を受けた回答

質問例は

仕事をしていて悲しくなる/いちばんの美しい思い出は?/
叶わない恋をしてしまった/調子にのった状態を直すには/
寂しいときのおまじない/幸せの見本は?/
宿題中にゲームのことを考えてしまう/失恋で得たものは?/
世界の人が平等になるには

ほぼ日ブックス公式サイトより

どれも回答が気になる質問ばかりですよね。
この世界・自分に対して疑問が生まれた結果の質問なのではないでしょうか。
谷川さんはこれらの質問に対して、どの回答もとても鋭く、かつ新たな視点で回答してくださっていました。

全64の質問と回答がありますが、今回は私が最も感銘を受けた回答を
抜粋して紹介します。

質問(抜粋)
中略
私には生涯を添い遂げるなどという夫はもとより友と呼べるような人もおりません。孤独死は確実だと思っています。
孤独死に際しての心構えなどありましたら、ご教示ください。
(無能な事務員・36歳)

星空の谷川俊太郎質問箱より

回答(抜粋)
中略
まだ36歳でこれから先、結婚する気もなく、友人を作る気もないということのほうが、ぼくはずっと心配ですね。
自分の未来を自分で先走って決めてしまうのは、人間として傲慢なんじゃないかな。
後略

星空の谷川俊太郎質問箱より

この回答に私は心を撃ち抜かれましたね。
勝手に自分の未来を決めることは、人間として傲慢なんて、
考えもしない回答でした。

谷川さんの言葉って、なんだか妙に説得力がある気がします。
それはきっと、「自分の世界」だけで考えず、人間のいのち、地球や宇宙の流れまで思いを馳せることで達観した視点や考え方を教えてくれているのではないかと思いました。

また、自分にもこの回答を重ねていました。
自分がどうなっていきたいのかを、考えていきたい。
自分のなりたい姿を考え続けることをあきらめない、やめない。

この考え方は、今後わたしの生きる糧となっていくのではないかと思います。

余談︙初知り情報!

質問箱を読んでいて、初めて知った情報がありました。
なんと、谷川俊太郎さんは50年間も「PEANUTS」の翻訳を手掛けられているそうです。
よくスヌーピーやチャーリーブラウンの名言をしばしば目にしていましたが、
まさか、谷川俊太郎さんが翻訳をされていたとは・・!!

一度も実際に読んだことはなかったので、俄然PEANUTSを読んでみたくなりました。
今まで何気く日常に散らばったスヌーピーが、俄然目に入って来そうです。
(人間は意識しないと何も見えていないとよく言いますからね。)

まとめ

今回、谷川俊太郎さんの質問箱を読んでみましたが、
「春に」に感銘を受けた、中学の頃から自分の本質は変わっていないのだなあと思いました。
言葉にある大きな力に魅せられ、その力に背中を押されて自分の人生の糧にしていく。

谷川俊太郎さんの言葉には人生を見つめ直すきっかけをくれたり、新しい視点をくれたりする力があると感じました。

現に、私はこの本を読んで、更に谷川俊太郎さんの言葉に触れたい!と思いましたし、自分の人生を歩み続けるエネルギーをもらった気がします。

この本を読めば、自分の人生を全うするうえでのヒントを必ず得られると思います。

また、PEANUTSにも興味が湧きました。(*^^*)
今度見かけたら、読んでみたいと思います。

では、また会いましょう〜!




この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?