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子供がダウン症でも仕事はできる

写真は次男の小学校入学の時の写真。
今は5年生になっている。

次男が生まれた時、私は39歳。
エスニック雑貨店を経て、アクセサリーメーカー卸を始めて12年くらいの頃。

長男は小学校3年生で海外出張にも連れて行っていたので、そろそろトルコやフランスにも連れて行きたいな、と思い始めていた。仕事もさらに頑張って行こう、と張り切っていた。

しかし、青天の霹靂。
生まれた次男はダウン症だった。

高齢出産である程度の覚悟があったとは言え、ショック。
いやだー。高齢出産でダウン症とかそのまんまやん。私、ダサっ。
これから私はどうなるの。
仕事も辞めないとあかんかも。
ダウン症の子は体が弱いから田舎の空気のキレイなところに引っ越さないといけないかも。
海外旅行にも行けないかもしれない。 
ダウン症の子は天使とかうそや、ほんま無理。
自分のことだけを考えて泣きわめいた。

ちなみに旦那は涙ひとつこぼさず、冷静に「普通に育てるだけや。」
この時はさすがに、「あぁ、この人と結婚して良かった。」と思ったが、その後は見事に私のワンオペ育児。
その話はまた詳しく。
旦那はただただ、息子を面白がって可愛がるのみ。

しかし・・泣きながら次男を育て始めて、数ヶ月、1年、2年・・と経ってみると・・
あれ、元気やんか。

幸い次男は元気そのもの。
そして、なんか・・えらい可愛いし。
ダウン症ぽさもまた良し。見てるだけで面白い。独特やな、アンタ。
同じ境遇のママ友もたくさんできて、なんだか普通に楽しい。

保育園も普通に入れて、出産後半年くらいで仕事にも復帰した。
ダウン症ママ友は職業を持っている人も多く、職種も多岐に渡る。
お医者さん、大学教授、福祉関係のお仕事、アーティスト、会社員、自営業、パート、などなど。もちろんお仕事をしていない人もいる。

うちの場合は地域がインクルーシブ教育を実施しているので、次男は重度知的障害があっても何の問題なく、当たり前に地域の学校に入学した。
(入学に関しては生まれた地域では受け入れがかなり厳しそうだったので、私の生まれた土地に引っ越した。この時の状況もまた詳しく書くつもり。)

入学前の面談で聞かれたのは、「ダウン症と診断されたのはいつ、どこで?」「頚椎は大丈夫ですか?マット運動の時は気を付けますね。」だけ。
だけ~っ!? それだけ?

私が「うちの子、まだオムツなんですけど」と聞くと、教育委員会の先生が「あぁ~ん、お母さん、そんなこと気にしないで!そのうち取れますよ。大丈夫です。焦らないで。」

別の先生が「それはそうと、お母さんもこの小学校の卒業生なんやね?先生はだれを知ってる?」
どーでもいい話でやんややんや盛り上がり、面接終わり。

学内学童にも普通に入れる。
手続きの時に手帳のコピーを貼って、気を付けて欲しいところをチャッチャと書いて終わり。

学校生活が始まってみると、まぁ~大変!先生方が・・・
「先生、ほんまにすんません・・」と何回頭を下げたことか。今もやけど。

学校生活についてはまた追々書いていきたいと思うが、学校でも学童でも悪いことをしたら容赦なく叱られ、でも能力的に(発達段階的に)できないことに関しては本当に寛容に対処して下さって(これを合理的配慮という~)、本人はのびのび過ぎるやろ、というくらい楽しく学校生活を謳歌している。

学童やデイ、うちはおばあちゃんが二世帯住宅で階下に住んでいるので時々お願いしたりもして、私は仕事を辞めることなく、出張などもやりくりして続けられている。
ママ友たちもファミリーサポートを使って送り迎えしてもらったりして、上手に仕事と子育てを両立している。

私が住む地域は小さい子供のショートステイのサービスがないので、それができてくれたらもう少しおばあちゃんの負担が減るかな、といったところ。

今、小学校の間は学童と週一度のデイに助けてもらっているが、中学からはデイのみになる。
学校も学童もお友達もいい意味でフラットな扱い(容赦ない、ともいう。笑)でこれも本人が大きく成長できた要因だと思うので、デイの優し~くお客様のような扱いがうちの息子にとって良いのか悪いのか・・
なんか変な勘違いをしないか心配だ。
デイの選択を慎重にしなければ、と思っている。

あと、もうひとつ。
私は子供と密接過ぎる関係ではなく、仕事をしている方がいろいろ考える必要がなくて楽だ。
多方面に助けてもらっていると、何かあった時に相談に乗ってくれる人も多くなる。
子育てはお母さん1人が背負うものではない。
旦那が使えなければ、地域や福祉関係に
お願いすればいい。
できるだけ家族や地域の手を借りて、できるだけ多くの人に顔を売っておくと、周りのみんなも何だか感覚が麻痺して、何とも思わなくなってくるから。
ダウン症かどうかは関係なく、「次男くんは次男くん」となってくる。

母が気を付けるべきは・・
子供が体力的に、精神的にしんどくないかな?と顔色をしっかり見ること。
子供が悪いことをして他人に迷惑をかけた時にしっかり謝罪して、本人にもしっかりと言い聞かせること。
これくらいじゃないか、と思う。
借りられる手は借りて、楽しく行こう。
お母さんには自分の人生もあるんだから。

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