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お母さんヒス構文は革命だ

「あんたお母さんのこといつも見下してるもんね」「あんたが悪いのは私の育て方が悪かったってことでしょ」「あんたなんか産まなきゃ良かった」

母の言動には何度も傷ついた。

もちろん私の行動言動が悪かった部分はある。けれど、母と喧嘩すると、いつも過剰に責め立てられて、反論すると、倍で返ってきて、相手にするのも面倒になって、最後は黙りするのがオチだった。

「あんたなんか産まなきゃ良かった」

この言葉はよく覚えている。6歳のときにショックでわんわん泣いた覚えがある。私なんか生まれなきゃ良かったのにと幼な心に本気で思った。でも成長していくうちに、勝手にお前が産んだんだろうがと思った。

私の母親は普段はどこにでもいる人なのに、時々感情的になると信じられない程酷い発言をする。

その発言に毎度傷ついて泣いて最後は親を憎んでしまった。

育ててくれた親になんて薄情な。大好きな親のはずなのに、その一方で親を憎む自分が嫌いになった。

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かなり暗い話をしてしまったけれど話は一転。

今は地元を出て一人暮らしをしている。

家族にも距離感が必要なんだと気付けた。たまに電話してたまに帰省してお互いの生活を聞く。このくらいがちょうどいい。

そんな母を持つ私だが、先日YouTubeでこんなものを観た。それはたまに観るお笑いコンビ、ラランドの動画「ララチューン」だった。

お母さんヒス構文…母親がヒステリックな語気を伴うことで、相手に罪悪感を抱かせる方法。
ララチューン YouTubeから引用

具体的にいうと最初にあげたセリフみたいなこと。

ヒス構文には論点飛躍型、自己否定型などがあるらしい。他にもあるけど動画を見てほしいのであまり詳しくは書かない。これがどれも共感できる型なのよ。

観ている間は笑っているのか苦しいのかよく分からなかった。

コメントをスクロールしながら、

「これ私の家だけじゃななかったんだ」

友だちにも言えなくてトラウマみたいな記憶として残っていた。けれど、この現象に名前をつけ、「笑い」に召喚してくれたおかげで、なにかが浄化していった。

あぁこれって笑っていいんだ。

ありがとう、ラランド。

きっとこの概念が生まれたことで救われた人は沢山いる。

これが社会に広く浸透したらいいなあ。世の母親の酷い発言が、「あ、いまヒス構文してんなぁ」って思えるようになる。心の中でちょっと笑えるようになる。

自分が母親になった時も「あぶね、ヒス構文しそうになったわ」とか気付けたらいいよね。負のループは私の代で終わりにしたい。


心当たりある方「ヒス構文」で検索してみてね。ちょっとしんどくなるけど、なんか救われたよ。お笑いってすげえや。





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